私のマンションで「網戸の動きがスムーズでなくなったので、どうにかしてくれ」という要望がでました。マンションは建築後40年経っていますので、こういった不具合は結構出てきます。そのような要望があったので、住民全員に対し、網戸の状態についてのアンケート調査を行いました。
全部で130戸の内、100名の方から回答がありました。アンケート調査の結果は、100名のうち、網戸の動きに問題があるが70名、問題なしが20名、外しているが10名でした。問題なしと回答された方は、問題があったけど自分で替えた、という人が半数いました。マンションは11階建てですので、上の方の部屋は網戸がなくてもそれほど支障はありません。
区分所有法上、マンションの各戸についている網戸は、共用部分となりますので、資産は管理組合に属することになります。資産は管理組合なのですが、専用使用権という、その部屋の所有者が排他的に使用できるという権利を与えています。使用する権利を与えているということは、管理の義務も負わせていることになります。
こうなると、たかが網戸ですが、問題が出てきた時の対応は微妙となってしまいます。要するに、エイヤーと全戸更新というわけに行かなくなってしまいます。自分で更新した人に対しどうするか、外してしまっている人にどうするか、などの問題です。こんな状況の中、理事会で打ち合わせた結果、網戸は管理組合の資産だけども、管理は各戸なので、更新するのも直すのも、各戸の負担となりました。(84)
私の住んでいるマンションの共用部の照明を全てLEDに更新しました。目的は電気代を削減すること、そしてマンション内を明るくすることです。電気代は約半分、明るさは倍くらいになったような感じです。LED電球の寿命は10年以上ということなので、電球の交換も少なくなり、その点でも費用は減ります。
写真はLEDに更新した外灯です。外灯のポールは既存の物を利用し、上部の灯具のみ更新しました。主に歩道部分を明るくしたかったので、直線的な光で下を明るく照らすLED照明に変えて良かったと思っています。(810)
写真は、私の住むマンションの駐車場の出口部分です。ここにカーブミラーが上下2箇所あります。上の長方形のカーブミラーは最近付けたもので、下の円形のものは15年ほど前に付けたものです。ミラーに映っている状態を見て頂くと、長方形のミラーの方が見やすいのが分かると思います。
下の円形のミラーは直径が45㎝、ミラーはステンレス製です。マンションの住民から、このミラーは見難い、というクレームがあって、どういうミラーを付けるかを理事会で検討しました。結果、円形より、長方形の方が見やすいのでは、という結論になりました。長方形のミラーの大きさは、縦が50cm、横幅は60㎝です。材質は円形と同じでステンレス製です。
長方形のミラーの方が、円形より15%程度値段が高くなります。理由は、作る際に、円形のミラーを作って、それを加工して長方形にするので、材料も手間もかかる、ということだそうです。値段は少し高いのですが、やはり、長方形のミラーの方が、横方向が広いので、見やすいです。
新しい長方形のミラーを付ける際に、円形のミラーは取り去ってしまおうと思ったのですが、車の高さに応じて、見られるので、残しました。マンションの駐車場などのカーブミラーを付ける際には、円形より長方形をお勧めします。ミラーの材質にも数種類ありますので、注意が必要となります。ステンレス製であれば品質的に無難と言えます。
私のマンションで40年近く使用した玄関ドアを全戸で更新しました。上の写真は更新前で、下の写真は更新後です。更新前のドアは、回転式の取っ手で、ドアスコープそして下には新聞受けがありました。新しいドアはドアスコープと新聞受けがないものとしました。そのため、ドアの横の外壁に新聞受けが付いたインターホンパネルを設置しました。
工事に際しては、Y社、L社、S社、サッシメーカーの3社から見積もりを取りました。結果、Y社が金額的、品質的に最も優れていると判断し、Y社と契約をしました。
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私の住んでいるマンションで屋根の断熱層と防水層とを更新する工事を行いました。見積りには、3社を呼んで交渉しました。交渉の結果、選んだのは、昭石化工(株)の改質アスファルト防水のトーチ工法というものでした。一般的に、マンションの屋根防水を補修する場合には、既存の防水層の上に、更に防水層を張り足していく場合が多いです。万が一、工事中に雨が降った場合に漏水の危険性がないからです。しかしながら、この方法では、古くなった断熱層や防水層を新しくすることはできません。私のマンションでは、長期の使用並びに東日本大震災によって、防水層は部分的に破断し、その下にある断熱層が湿ってしまっています。これでは、断熱効果は半減します。
今回の工事は、既存の防水層と断熱層とを全て撤去し、屋根のコンクリート面を出します。その上に、防水層を1層張り、その上に厚さ50mmの断熱材を張り、その上に2層の防水層を張りました。この工法ですと、平成25年の住宅の省エネルギーき基準をクリアします。防水的にも断熱的にも最上級と思います。ここで問題となるのが、工事中の雨ですが、雨降りの可能性がある時は工事はしない、また、工事が出来る日は、工事をすると決めてある区画については、仕上げの防水層まで張ってしまいます。ここまでしておけば、工事の次の日に雨が降っても、漏水の危険性はありません。既存の防水層と断熱層とを撤去する場合には、非常に良い工法と思います。金額的にも他の2社と比べ安かったです。(631)
グラフは2014年までに、都内で耐震改修工事を実施した例です。これらのマンションの全てが、1981年以前に旧耐震基準で建設されたものです。建物の耐震性能を表す指標でIs値というのがあります。Is値が0.6未満ですと、現在の耐震基準に対し、耐震性能が不足していて、改修の目安になります。
これらのマンションの改修前と改修後のIs値の変化につきましては不明ですが、それぞれが自治体の助成を受けていますので、耐震診断を行ってIs値を出し、0.6以上になるように改修されたものと思われます。耐震改修の方法については、壁や柱の補強、地下にコンクリートスラブの新設、免震装置の設置等になっています。免震装置の設置は効果があると思われますが、上の例では、工事費用は3億円、そのうちの助成金は8,350万円、そうなるとマンション側の負担は約2.2億円。45戸で分担すると、各戸500万円となります。これだけ負担できるケースは極めて稀と思われます。もう少し安価で耐震効果がある技術の開発が待たれます。
マンションの管理組合として入る保険があります。私のマンションでは、最近、保険会社の変更、地震保険への加入、これを実施しました。これらを実施するに当たって、勉強になったことをお知らせ致します。まず、保険についてのご質問です。以下の事項が生じた場合、マンションで加入する一般的な保険で補償される可能性のあるものは何番(複数あります)でしょうか?解答は後の方に書きました。
①洗濯機の排水ホースが外れ、下の階を汚損させた復旧費用
②床下の給水管が腐食し、下の階のお部屋を汚損させた復旧費用
③バルコニーから植木鉢を落とし、人に怪我をさせた場合の治療費
④部屋のガラスを不注意で割ってしまった場合の復旧費
⑤子供が遊んでいて、誤って友達の家の骨董品を割ってしまった時の弁償代
⑥買い物をしていて、お店の陳列品をや商品を壊してしまった場合の弁償代
⑦スキーの滑走中に誤って人にケガをさせてしまった場合の治療費
⑧自転車で通行中、誤って歩行者にケガをさせてしまった治療費
マンションの管理組合が加入する保険によって補償されるのは、基本的には、(1)マンションの共用部が受けた被害 (2)マンションの共用部が原因で与えた被害、この2種類です。この観点からすると、①~③は分かりやすいです。難しいのは、特に、⑤以降です。
さて、解答ですが、①~⑧全てが保険で補償される可能性があります。特に⑤以降は、「あれ、そうなの!」という感じではないでしょうか。マンションの住民が、誤って事故を起こしてしまった場合でも、結構広い範囲で補償されます。ですので、何か起きた場合には、管理組合、もしくは管理会社に聞いて、保険で求償できるのか確かめた方がお得ということになります。(11.11)