写真は戸建ての内覧会で撮りました。矢印の箇所を見て頂くと、縦樋(たてどい:雨水を排出する管)がへこんでいるのが分かります。施工業者が何かをぶつけたのでしょう。樋がへこんでいては、雨水の流れもスムーズでなくなりますし、新築ですから見栄えも悪くなります。
戸建ての内覧会に行きましたら、内部だけでなく、外部のこのような箇所もしっかりと隅々観察すべきです。(878)
写真はマンションの内覧会で撮りました。一見、何の変哲もありません。でも、状況をご説明しますと、変なことが分ります。ここはウォークインクローゼットの中です。右側のドアの向こうは主寝室、左の奥に写っている引戸を開けると廊下に出られます。ですので、このウォークインクローゼットは主寝室からも、廊下からも入ることができます。
この状況が分りましたら、再度、右側の主寝室へのドアの取っ手の上の鍵(矢印部分)を見て下さい。鍵のレバーがクローゼット側に来ています。これでは、鍵をかけたら、主寝室からクローゼットに入ることが出来なくなってしまいます。こうなると、この鍵は一体何のため?と考えてしまいます。本来、この鍵は主寝室側に付けられるべきものでした。つまり、鍵をセットする向きが、表・裏、反対になってしまっているわけです。マンションでは、主寝室だけドアに内側からカギが付きます。
とても珍しいことですが、このような間違いもあるのですね。売主側も、内覧会まで何度もチェックして、気が付かなかったとは・・・ これでは、トイレの鍵が、トイレの内側からではなく、外側から鍵が掛かるようになっているようなものです。こういうのを見てしまうと、内覧会では、鍵がちゃんと掛かるかだけでなく、鍵の向きも確認が必要となります。一般のマンションの洋室では、内側から鍵が掛けられるように作ってあるのは、主寝室だけです。他の洋室は鍵が掛かるようにはなっていません。(72)
写真は戸建の内覧会で撮りました。写した場所は廊下からトイレの中です。ご覧頂きたいのは、赤い付箋が貼ってある収納の扉です。赤い付箋を貼ったのは、これではダメという意味です。なにがダメかと言うと、収納の扉の開く方向が反対なのです。この扉の向きでは、物を入れるときに向こう側から入れなくてはならないので、不便です。扉が手前から向こう側に開くようにすべきです。
売主には、これでは使い勝手が悪いから手前から開くようにしてと要求しました。売主は、この要求を受けて、扉を付け替えることになりました。間取り図だけから、このような箇所の扉の向きを把握するのは簡単ではありません。でも、出来てからでは、売主もお金がかかるので簡単に承諾はしませんので、なるべく、購入した時に、このような点も明確にしておいた方が良いでしょう。(35)
写真は戸建ての内覧会で撮りました。写したものは境界標(きょうかいひょう)です。敷地の境界点を示すものを境界標と言います。境界標にはいくつかの種類があります。これは、境界点を矢印の先で示す貼り付けタイプのプレートで、最も単純なものです。そのプレートを手に持っていますが、これは簡単に取れてしまったからです。
本来は、ブロックの真ん中に取れないように、しっかりと設置されていなければなりません。敷地の境界点を示す大事な標(しるし)を示すプレートが外れてしまっては困ります。こういうものは、個人が勝手に接着剤で付けられるものではありません。土地家屋調査士が敷地の広さや境界を確認して、設置したものだからです。
戸建ての内覧会では、自分の敷地が明確に分かるように境界標が設置されているか、また、その境界標はしっかりとずれないようになっているか、これらの点も確認して下さい。土地の境界は非常に大事で、隣家同士でもめると大変です。内覧会で、境界標が不明、もしくは境界標がしっかりと設置されていない、このような場合には、売主に不具合として指摘して下さい。(48)
写真は戸建の注文住宅の洗面所です。ご覧頂きたいのは、一つは、洗面台前に張ったレインボーカラーのタイル、そして、もう一つは、洗面台横に、これでもか、とズラッと並んでいる棚です。洗面所には、棚が欲しいところではありますが、これほどの数の棚は珍しいです。買主は、棚とこのタイルにこだわりました。
この壁一面の棚を見た時、これはすごい!便利、と思いました。ここまで棚があれば、タオル類、下着類、洗剤や石鹸、買い置きのテッシュなどなど、いくらでも置けます。どこかの洋服屋さんのようです。それに、作り付けですから、地震で棚が倒れて来ることはありません。大きな地震が来たので、家具の転倒が気になりますが、造り付けであれば、安心です。
そして、レインボーカラーのタイル、これもタイルの見本を沢山見て、最終的に決めたそうです。実際は、写真よりも明るくて、色も鮮やかでとてもきれいです。洗面台は、明るくて、華やかにすると、楽しくなります。ただ、手ふきのタオル掛けの位置がここしか残ってなかった、と買主は少し不満気でした。洗面所、便利で華やかにしたいものです。(012)