写真はマンションの内覧会で撮りました。写したところは、玄関のドアを開けて、部屋の外側から玄関のたたき部分です。ご覧になって頂きたいのは、戸当たりゴムがある、戸当たりゴムがない、と書いてあるところです。ここの枠の部分は玄関ドアを受けるゴムがないと、玄関ドアが枠に直接当たるし、枠とドアの間に隙間が出来て、外から風が入ってきてしまいます。
左枠の戸当たりゴムがあると書いてあるところは、ちゃんとゴムが入っていますが、下枠の部分には戸当たりゴムが入っておりません。ゴムがない理由は、単純に入れるのを忘れてしまった訳です。ここの部分には、上下左右、4周にドアを受ける戸当たりゴムが付くところですから、内覧会では確認して下さい。(4223)
写真は、マンションの内覧会の時のもので、玄関ドアの外側の矢印部分に凹みが見られます。この凹みは、何かをぶつけてしまって出来たものです。このように玄関ドアにキズが入ってしまっていることは稀にあります。内覧会では、玄関ドアの正面、裏面、側面を良く見て、キズ、凹み、ゆがみ、そり、などがないか?チェックしてみましょう。特に、玄関ドアの裏側は暗いので、いっぱいに開けて太陽の光で見るか、懐中電灯で見て下さい。
次に、ドアを支えている蝶番がしっかりと固定されているか?何回か開け閉めをして開閉の速さ、滑らかさは?問題なくスムーズに動くかどうかを確認下さい。そして、最後に、ドアの表面をやさしく手の平でたたいて面材がきちんと取り付けられているか?なども確認します。 どの程度のキズや凹みであれば、補修するかは判断が難しいところです。なぜなら、補修は塗装だからです。元々のドアの表面は、工場で高温による焼付け塗装してきています。補修の塗装は現場ですから、工場の塗装に比べれば品質は落ちます。ですから、ほとんど目立たないキズや凹みは無理に補修しない方が良いとも言えます。ドアに気になるキズや凹みがあって、補修してもきれいに直っていない場合には、ドアの交換も要求することは出来ます。また、特殊な模様が入っている場合も、塗装は困難ですから交換となります。(611)
写真は、マンションの玄関ドアに付いているクローザーを撮りました。このクローザーのお陰で、ドアを適度な速さで開け閉めすることができます。このクローザーの横面の矢印部分をご覧下さい。上下にネジが2箇所付いてますが、このネジは、ドアの閉まる速さを調整するものです。ドアは、最初は早く閉まって、閉まる直前に遅くなります。早く閉まる段階を1、最後に遅くなる段階を2とします。このドアは2段階で閉まるので、ネジが2個付いています。ドアによっては、3段階で閉まるものもあります。その場合は、速さの調整ネジが3個付きます。
内覧会に行きましたら、この玄関ドアの閉まる早さもチェックして下さい。チェックする場合、まず、風の影響があるので、部屋の中の窓は、全部閉めます。そして、玄関ドアをいっぱいに開いて、そこで離して、ドアの閉まる速さを確認します。一般には、1は早すぎず、遅すぎず、そして、2の段階で少しブレーキがかかり、カチャとラッチ(鍵の部分)がストライク(受けの部分)に収まれば良いでしょう。
ガチャと忙しく閉まるより、ホテルのドア並みにカチャリと閉まる方がドアの格調も高まるように感じます。また、小さいお子さんがいる場合には、子供が指でも挟んで怪我をしないように、閉まる速さをより遅くしてもらうのが良いです。ドアの速さの調整は自分ですることも出来ますが、微妙な調整となりますので、内覧会の時に、なるべく施工会社にお願いする方が良いと思います。(78)
写真はマンションの内覧会で撮りました。写したところは玄関ドアの裏側のカギの部分です。玄関ドアに穴を開けて、カギを設置するわけですが、位置が合っていないので、カギと穴との間で隙間が出来てしまっています。これでは、カギもガタツキますし、見栄えも良くないです。内覧会に行きましたら、細かいところですが、こういう箇所も確認して下さい。(6730)
内覧会に行きまして、部屋の中は、良く見ます。でも、意外と、良く見ないのが玄関ドアやインターホンパネルなどの外周りです。これらは、マンションの共用部になります。でも、部屋に住む人が専用使用権を持つものですし、家の顔でもありますから、専有部同様、しっかりと確認すべきです。玄関の外周りは、昼間でも結構暗いマンションもありますので、そのような時には懐中電灯を持参した方が良いでしょう。
インターホンパネルは、玄関の横に取り付けられ、表札、そして新聞受けも一体となったものが一般的です。このインターホンパネルの表面のどこかにキズが入っていることもあります。キズの程度にもよりますが、気になるようなものであれば、交換してもらえば良いでしょう。ステンレスなどの金属性が多いので、キズがあった場合には、補修は困難で、新品に交換となります。(8.7)
写真はマンションの内覧会で撮りました。玄関には、大理石などの天然石が敷き並べられている場合があります。天然のものだけが持つ風格、肌触り、贅沢な気分になります。天然の石ですので、微妙な模様や斑の味わいが楽しめます。でも、中には、斑(ふ)のように見える、かすかな欠けや割れなどのキズがあることがあります。折角の天然石、やはりキズのないものが欲しくなります。
それでは、斑とキズとの区別はどうしたら出来るのでしょうか。私は、それを見分ける時には、手の先のつめを使います。つめの先で優しく触れるようにこすってみます。つめが引っかかればキズと判断します。キズがあった場合に、補修で済ますか、新しいものに交換するかは、また微妙です。
玄関の床石や框石の真ん中で、大きく目立つキズ、またそれが石の割れなどにつながる可能性がある場合には、交換を要求します。それ以外、キズだけどもそれ程目立たない時には補修してもらいます。石を張り替える場合には、その部分を壊すことになりますので、周りの石への影響もあるからです。
写真は、玄関の石の一枚ですが、表面に補修の痕があります。天然の石ですから、全く、分からないように補修するのは無理です。内覧会で玄関の大理石に気になるキズを見つけた場合には、不具合として指摘して下さい。施工会社には、石工事のプロがいますから、適切に直してくれます。(710)
写真はマンションの内覧会で指摘した不具合の補修を確認する再内覧会で撮りました。写したところは、玄関を出てすぐ横の部屋番号を貼っている壁の部分です。内覧会で、ここの壁の部分の塗装にムラがあったので、直すように指摘をしてました。よくご覧頂くと、部屋番号の部分と周りの部分とでは、塗装の表面が異なっているのがわかります。
このような状況になってしまった原因は、部屋番号以外のところは、ムラの補修のため、上から再度塗装したためです。部屋番号は、付けてしまっていたので、取るのが面倒だったのでしょう。その部分は養生して、他の部分だけ塗ったので、その部分は塗装が厚くなって、表面の凹凸が目立っています。これでは、見栄えが悪いので、再度、部屋番号を外して、全体の塗装をはがし、下地の塗装からやり直すように指示しました。
玄関ドアの周りは、壁、玄関ドアの枠など塗装される箇所が多いです。塗装は結構手を抜かれやすいところなので、しっかりときれいに塗られているかを確認して下さい。昼間でも暗くて見にくい箇所なので、懐中電灯を使うのが良いでしょう。(810)
写真は、戸建の内覧会で玄関へのアプローチ部分を撮りました。ご覧頂きたいのは、白い↓部分です。この部分のタイルが浮いているので、付箋を貼って不具合としました。タイルが浮いていれば、はがれて来てしまいます。このようなタイルは張り直しとなります。マンションでも戸建でも、タイルの接着不良は時々あります。
タイルの浮きを確認するためには道具を使います。その道具とは打診棒(パルハンマー)と言い、金属の棒の先に、直径2㎝ほどの金属球が付いたものです。その打診棒で、タイルの表面を軽く叩いてみて、その反射音で判断します。反射音が、つまって重い音なら問題はなく、軽くてカンカンする音なら浮いています。要するに、下地のモルタルにしっかりと接着していれば重い音、しっかりと付いていなければ間に空気があるから軽い音、ということです。
この打診棒を持っていない場合には、ドライバーや家のカギを使って、タイルの表面を軽くたたいて、その反射音でも判断できます。タイルが浮いているかどうかの判断は難しい点もありますが、たたいてみて、軽い音がしたら、接着状態について、売主に聞いてみるのが良いでしょう。(10.12)