PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

2011年謹賀新年

2011年01月07日 17時16分49秒 | 日々の雑記

あけましておめでとうございます。

だいぶ出遅れたご挨拶になりますが。
辛うじて松の内と言うことで、ご容赦ください。
あまりまとまった記事を書けそうもないので、
昨年最後の記事を更新して以降の、年末年始の日常の一コマを…。



12月28日
夜、学士会館で精神科クリティカルパスをめぐる座談会。
国際医療福祉大学大学院の武藤さん、厚生労働省精神・障害保健課長の福田さんと。
日本病院・地域精神医学会の宇田川さんに速記をお願いして。
4月に出る雑誌『精神医療』に掲載予定。



12月29日
仕事も休みになり、適当に掃除して、ようやく夕方、近くの理髪店に。
11年間通っている、地元のなじみの床屋さん。
お互いの長男が中学の同級生なので、近況を報告し合う。
4ヶ月ぶりの長い髪を切ってもらいながら、あれこれ雑談。



12月30日
年越し・おせち料理の買い物に、駅前のスーパー、八百屋、酒屋さんへ。
栗きんとん、数の子、いくら、たらば蟹、てんぷら用海老、刺身、野菜、日本酒、焼酎。
あれこれ食料だけで、合計25000円余。
毎年思うことではあるけれど、なんで、こんなに高いんだろう?



12月31日
夜「笑ってはいけないスペシャル」見て、笑ってしまう。
結局、紅白歌合戦はまったく見なかった。
カウントダウンはジャニーズのライブとともに。
その後、カウントダウンTV見ながら原稿書き、4時まで。



1月1日
元旦、家から一歩も出ず。
おせち料理作って、食べて、飲んで、寝て、原稿書いて、テレビ見て。
あとは何していたんだか…。
新年の抱負も内もない、だらだらとした正月。



1月2日
配偶者の赤羽の実家へ、一家4人車で移動、親族と新年会。
義母と、義兄、義弟夫婦、甥っ子、姪っ子、計12人。
食べて、飲んで、おしゃべりして、テレビ見て、飲んで、食べて、飲んで。
約7時間の年中行事、今年も終わり。



1月3日
年末に突然急死した、同い歳の男性のお通夜にカトリック教会へ。
僕にとっては、あくまでも子どもの保育所の親仲間だけど。
芸大出身の天才肌の声楽家、死因は不明だが、アルコールがらみか…?
芸大・音大仲間ら約200人、涙混じりの音吐朗々たる賛美歌で送る。



1月4日
家から一歩も出ず。
パソコンに向かって原稿書き。
いくつもある年末年始の宿題。
結局ひとつも完成していない…。



1月5日
朝から職場でメールチェック、約100件。
学部学生は、今日から授業再開。
仕事始めのセレモニーで、教職員は午前中から乾杯~♪
お屠蘇気分抜けきらずで、まだ許される日。



1月6日
午前中はメール返信、添付資料の作成でほぼ終わり。
研究室への来室者、多数、新年のご挨拶。
早速の入試広報、打合せ。
締め切り過ぎてる、報告書等作成。



1月7日
午前中、3時間ぶっ通しで、自立支援協議会の事務局会議。
協議会の今後のあり方、障害(者)福祉計画策定について、ディスカッション。
市内精神科病院の長期在院患者の調査も、最終まとめ段階に入る。
この街で、なんとかしたいという、皆の想いがあふれる。



画像は、年末に前職の病院から届いた、版画カレンダー。
デイケアの皆が、月ごとに分担して、デザイン決めて、木版彫って、多色刷り。
ありがたく、今年も使わせて頂きます。
PSW研究室で、1年間、一緒に過ごします。

福祉業界の先細り?進行中

2010年12月18日 16時08分25秒 | 日々の雑記
全国的に、福祉系大学への進学者が減っています。
「不況に強い福祉」のはずが、若い高校生たちに敬遠されてきています。
福祉業界へのネガティブなイメージが、やはり強いようです。
テレビ等のマスメディアの影響でしょうか?
高校の先生たちも、「教え子が福祉にいくのは可哀想」と思っているそうですから。

でも、インターネットの影響が一番大きいですよね。
受験生がまず調べるのは、今や当たり前にネットですから。
それも、ここ数年、10代はパソコン離れが顕著です。
起動する時間が、まどろっこしいようで。
何よりも、メディアはすべてケータイ中心で回ってますから。

ネットを見ていて、若い10代が、福祉の世界に希望を持てているでしょうか?
僕が見ている限り、とんでもなくネガティブなコメントばかりです。
「やめとけ、やめとけ、後悔するぞ」みたいな。
PSW、精神保健福祉士はなおさらです。
ポジティブな記事や書き込み、残念ながら、ほとんど見ないですよね?

匿名性ゆえか、この国が病んでるせいか、ネットは毒を吐く場所になってしまっています。
医療や福祉の分野って、特にその傾向が顕著なような気がします。
対人支援サービスの業務で、優しさや善良性が強調される世界ゆえでしょうか?
ネガティブな毒を吐くことで、自身の安定を保っているのかも知れませんが。
それでも、若い世代へのイメージ刷り込みは、日々浸透しています。

現実は、現実として、きちんと見据える必要があります。
僕自身も、精神医療や精神障害者福祉の世界が素晴らしいなどと賛美する気はありません。
でも、その現場で働く者は、もっとその職場の豊かさも発信しても良いのではと思います。
少なくとも、みんな、この仕事を選択して、続けてきている理由があるはずです。
それを、少しでも言葉にして、文字にして、発信していく必要はあると思います。

自分が大学という教育の場に身を移したせいかも知れませんが。
ただでさえ少子化が進行する中で、このままでは福祉の世界は先細りです。
特に、PSWの現場は、顕著な人材供給不足に陥っていきそうです。
粗製濫造気味だった教育養成機関も、いずれ淘汰されていくでしょう。
既にピークを越えた福祉教育市場は、どんどん縮小していくことになりそうです。

「この国には全てのものが揃っている。ただひとつ、希望というものを除いては」
村上龍がそんなことを記したのは、もう20年くらい前でしょうか。
どこの現場でも、しんどい閉塞感が漂っているのは事実だと思いますが。
それでも、この仕事をしている、仕事を続けている意味は、どこかにあるはずです。
それを、一人ひとりが、身の回りから発信していくべきだと思います。

もうすぐ、PSWの現場実習指導者講習会も始まります。
面倒くさいですけれども、なんとか後進の育成につながればと思います。
いささかなりとも、精神保健福祉士の国家資格化に関与した者として、
今は教育の現場に身を置く者として、後ろ向きにはなりたくありません。
誰のせいでなく、時代は自分たちが作っているのだという意識は持ち続けたいと思います。



※画像は、6階の講義室から見た、キャンパス西側の風景。
 晴れた日には、富士山や秩父の山並みが、きれいに見えます。
 朝一番の授業の時、しばし院生たちとボ~ッと「山を見る会」を催してました。
 (^o^)


僕が今、編集中の本とか…

2010年12月16日 19時28分51秒 | 日々の雑記
今、僕は10冊の本の編集にかかわっています。
あれやこれやのプロジェクトが、同時進行中です。
なんか、いつのまにやら、仕事が増えてきてしまいました。
自分の整理のために、記しておきます。

ひとつは、雑誌です。
僕の責任編集で、精神科クリティカルパスの特集を組んでいます。
ようやく、すべての執筆依頼を済ませることができました。
来年の4月に発行予定です。

二つ目は、ブックレットです。
専門職大学院での公開講座の講義録です。
テープ起こし原稿に、手を入れるのですが、結構書くより手間がかかります。
年度内発行予定ですが、どうなりますか…。

三つ目は、教科書です。
2012年度から、PSWのカリキュラムが大幅に変わるので。
各出版社とも、ゼロからのテキストづくりを迫られています。
毎月、編集委員会があり、進行管理されています。

四つ目も、教科書です。
自分が書くだけでなく、章・節ごとに執筆者を依頼しなければなりません。
1冊つくるのに、20人くらいの方との連絡調整が必要になります。
教科書作りの責任編集って、結構大変な作業です。

五つ目は、家族会の本です。
もう10年前に出した本の改訂版をつくろうということで。
1~2ヶ月に一回、家族の方と10回くらい会議を重ねながら、内容を決めてきました。
こちらは、執筆者は30人近くになりそうです。

六つ目は、報告書です。
共同研究班が最終年度なので、報告書をまとめなければなりません。
年内に目次と骨子をまとめて、執筆分担を決めないと間に合いません。
これは、年度末、3月31日発行、厳守です。

七つ目は、本です。
僕の、生まれて初めての単著(単独著書)になる予定です。
なんだかんだ言っても、今までは、すべて共著・分担執筆・編集でしたから。
気合いは入っているのですが、時間がなくて、原稿書きが進んでいません。

八つ目は、テキストです。
学生向けじゃなくて、講習会用のテキストですね。
最近ありがちな、パワーポイントを編集した形のものです。
定まらない対象者を反映して、内容が固まり切らなくて、ちょっと困っています。

九つ目は、雑誌です。
これは、まだちょっと先で時間があるのですが。
でも、春には特集企画案をまとめて、提出しなきゃいけません。
それから執筆依頼ですから、できるのは来年秋ですね。

10個目が、パンフレットです。
入試広報担当として、来年度の大学院の入学案内を作らなきゃいけません。
作成は業者さんですが、内容も変わりますし、校正も何回も必要です。
あ、隔月発行の受験生向けニュースレターの編集もありました。

さすがに10の出版・編集プログラムが、同時に起動しているとピンチです。
最近のパソコンは容量アップしているので、そうそうフリーズすることないですけど。
僕の頭のメモリーは、年齢と共にキャパが減退しているので、時々フリーズしそうです。
与えられたミッションを、一つひとつ、コツコツこなしていくしかないですね…。


※画像は、11月22日に見学させて頂いた、上田市の宅老所もくれんにて。
 NPO法人やじろべー代表の中澤純一さん、どうもお世話になりました~。
 ここから専門職大学院に通っているんだ…、と距離を実感して頭が下がりました。


ある大学教員の、ある一週間

2010年12月11日 18時43分06秒 | 日々の雑記
金曜日。

8:45出勤。
午前中、研究室で授業のパワポ作成。
障害者自立支援法改正案、参議院で可決・成立の一報が入りました。
合わせて、精神保健福祉士法も一部改正。
(また、仕事が増えそうな…)
11時、入試広報課で来年のパンフレット打合せ。

午後、研究室で会議のレジュメ作成。
ゼミ院生が来室。
一緒に珈琲のんで、しばしおしゃべり。
その後、あちこちに電話。
国立精神・神経医療研究センター。
香川の西紋病院。
島根の安来第一病院。
東京武蔵野病院。
あと…、忘れました…。(短期記銘力劣化)

夜18:00~21:15、専門職大学院の2コマ連続授業。
「精神障害者ケアマネジメント」第2回目。
本日のテーマは、「そもそも、精神障害者って?」
講義後、ゼミ院生たちと立ち話。
「先生忙しそうだから、忘年会は無理でも、新年会はなんとかやろう」と。
ハイ、すみません、年あけたら、結構大丈夫だと思うので…(??)
研究室で、メール返信、数件やってる間に時間は過ぎる。
23:05、退勤。



土曜日。

午前10時、国立精神・神経医療研究センターへ。
家族会むさしの会の役員会、出版ワーキンググループ。
名誉総長・高橋清久さんも交えて、和気藹々の昼食。

午後13:05、四谷の日本精神保健福祉士協会本部へ移動。
来年7月のAPC21開催に向けた、第2回目の国際委員会。
今後の体制・広報・企画案、等々検討。
日本語で発表可能なこと、アピールしていかないとね。

夕方18:00、西新宿へ移動。
雑誌『精神医療』の編集委員会。
東北新幹線が強風で止まり、東北組の3人が欠席。
次号、次々号、次々々号の特集内容検討。
また、仕事が舞い込んできそうな予感が…。

20:15、居酒屋へ移動。
編集委員11人で忘年会、大いに語る。
真夜中0時半、アルコール臭充満の満員電車で揉まれながら帰宅。



日曜日。

朝8時出勤、専門職大学院の第2期入試。
入試管理委員長として、試験会場をうろうろ徘徊。
受験生とグループディスカッションする入試特別委員の障害当事者たちと、懇談。

15時、入試業務終了後、研究室でしこしこ宿題に励む。

18時、トヨタの販売店へ。
さよなら、よく走ってくれたプリメーラワゴン、どうもありがとう。
こんにちは、プリウス、ハイブリッド運転、早く慣れなきゃ。
そのまま、夕飯の買い物へ、食材だけで、計6900円也。



月曜日。

朝9時出勤。
今日こそ、研究室にお籠もりの日。
少々具合の悪い、前職場の患者さんから電話3回。
自分からも、あちこちに電話。
目白大学の西澤さん。
東京国際大学の斎藤さん。
福岡県立大学の中村さん。
あと…忘れた…。(3件超えると、忘れる?)

午後、今時手書きの書類作成。
B5判4枚の書類を書くのに、2時間近くかかりました。
パソコンにしてくれ~。

16時、入試広報の打合せ。
パンフレット作成業者さんに、あれこれオーダー。
使えそうなデジカメ画像、データ出力。
僕の撮った院生たちの日常生活風景が、来年のパンフレットに載るかも?

18時、盟友・韮沢くんより電話。
成城墨岡クリニックのデイケアとグループホームで求人ありと。
仕事探している人はいるんだけどね。
マッチングがムズカシイ…。

しこしこ、宿題、原稿書き。



火曜日。

9時出勤。
メールチェックで、すぐ時間がたつ。

10時から、退院促進研究班の会議。
ピアサポーターからの意見聴取について。
オウトカムモニタリングの意見交換会の開催について。
学内共同研究最終年度末に向けて、報告書まとめて作成しなきゃ。
課題は山積み、宿題も山積み。
会議後、静岡から来ている大石さんと、地域移行講演会の打合せ。

午後、13時~19時。
学部PSW課程4年生の実習報告会。
先日、記事に書いたので割愛。
僕はとても良い会だったと思います。
発表する4年生たちは、それどころじゃなかったでしょうが(笑)

打ち上げ飲み会への参加は遠慮して、
夜は研究室で、しこしこ、宿題、原稿書き。



水曜日。

8:45出勤。
午前中、1~2限は「グループワーク技法」の授業。
前回の振り返りの後、今日のテーマはレクリェーションワーク。
ボールや新聞紙やホワイトボードを使って、みんなで大騒ぎしました。
受講生曰く「唯一息抜きのできる授業」だそうです。(どんなん?)

13:30~、カリキュラム委員会。
みっちり2時間半、専門職大学院のカリキュラム改訂に向けて。
16:00、ゼミ院生来室。
卒業レポート作成に向けて、悩み苦しんでいます。

17:30、地域生活支援センターあさやけへ移動。
地域自立支援協議会の地域移行部会・精神障害ワーキンググループ。
市内3病院のPSW、家族会、当事者、地域生活支援センターの委員。
病院調査から浮かび上がってきた数字と声を、施策に反映しなければなりません。
20:00、帰宅
帰ってからも、炬燵で、しこしこ、宿題、原稿書き。



木曜日

9:00出勤。
出版社から、原稿催促のメール。
明日までに入稿しないと、雑誌に穴が開くことに…。(汗…)
留守電には、資料送付催促の伝言。
あぁ~、まだ資料、できていないんです。(涙…)

自分の仕事もしたいけど、今日は会議が三つ。
10:00、入試管理委員会。
入試こそ、大学人にとって一番大切な学事だそうです。
14:40、全学教授会。
前は最低でも2時間半やってたのに、学長替わって短縮されました。
16:00、研究科委員会。
専門職大学院のあれこれ、ここで決まります。

17:30、教職員忘年会。
年1回だけ、全教職員が参加する忘年会。
今年のビンゴ、レンジご飯3パック、当たりました。(当たっただけ去年より良い)
Wiiの当たった先生が、羨ましかった…。
車で出勤だったので、ウーロン茶ばかり飲んでました。

ひとり研究室に戻り、しこしこ、宿題、原稿書き。

原稿書くのは、誰にとっても、やっぱり大変です。
結局、帰宅してからも未明4時まで書いて、少し寝て。
翌金曜日、夜の授業の後、なんとか書き上げて、23時半、発信しました。
一応、最終締め切り30分前ということで…。(汗)



ブログは、ウェブ上のログなので、日記をつけてみました。
しこしこ、宿題、原稿書き、の一週間。
でも、こんなん読んで、面白いですかね?(??)


※画像は、キャンパスの校舎。
 丸く膨らんでいる6階の教室が、僕の講義をするところです。

父のホームページ開設2周年

2010年12月02日 13時03分30秒 | 日々の雑記
今日、12月2日は、父の命日です。
今から4年前、午後2時2分に亡くなりました。
享年75歳、脳腫瘍でした。

父は学者でした。
専攻は、日本近現代政治史。
日清・日露戦争から太平洋戦争に至る、ファシズムの研究。
日本の軍国主義が暴走し、戦争に至ったのは何故なのか、が主題でした。

論文や著作は、あまり多くなく、限られています。
一般に出版された本も、もうすべて絶版になっていると思います。
歴史学界のなかでは、もう顧みられることもない、古い学者なのでしょう。

やや偏屈で厳しい物言いが災いしてか、弟子と言える人も少なかったようです。
定年退官した後は、再就職の誘いを断り、ずっと家にいました。
コツコツと収集した史料を整理して、過ごしていました。
テーマごとの膨大なスクラップとノート、コピーとマイクロフィルムが残されました。

父が勤務していた研究所では、死去後、遺稿著作集を出版するのが慣例でした。
遺族が出資して自費出版し、お世話になった先生たちや図書館に寄贈するのだそうです。
父の書斎にも、そういった方々の本が、確かにたくさんありました。
その人の業績を、きちんと形にして、後世に残すという趣旨だと思います。

でも、母と相談し、そういった慣例だけの、無駄なことはやめようと決めました。
仮に3分冊でまとめて、500部だけ作っても、最低300~400万円必要です。
読まれることもない本を、今さら自費出版することは、馬鹿げていると思えたのです。

その代わりに、すべての著作をインターネットで公開することを、僕は提案しました。
学問や研究は、他者に共有され、活用されてこそ、意味があると思ったからです。
半年ぐらい経ってから、母と一緒に、亡き父のホームページ作りが始まりました。

母は、残された膨大な蔵書の中から、父の著作を探していきました。
背表紙に名前があるのは限られており、共著や分担執筆分は、探さないと出てきません。
古い雑誌や大学の紀要等も、目次を繰りながら名前を探しました。
おおよそ100編弱の論文・報告が確認されました。
すべての出版社に手紙を送り、遺族として趣旨を伝え、著作権上の配慮をお願いしました。

今のようにパソコン・ワープロで打たれたデータは、一切ありません。
すべて活字の文献を、改めてデータ入力しなければなりませんでした。

そこで、「あとりえトントン」所長の高久英夫さんに、協力をお願いしました。
ホームページの入力・管理を主業務に行っている、精神障害者の作業所です。
以前、僕が日本PSW協会や東京PSW協会のインターネット委員長をしていた時、
初期のホームページを一緒に立ち上げ、丁寧に作ってくれた人です。
その後、日本社会福祉士会や日本病院・地域精神医学会のHPも作っています。
高久さんは、二つ返事で引き受けてくれて、全体のウェブデザインもしてくれました。

しかし、データ入力作業は、予想以上に難渋を極めた作業になりました。
見慣れない人名や固有名詞、難解字や歴史的事項が頻出し、校正作業も大変でした。
作業所の利用者たちが、ふたり一組になって、読み上げ、入力し、校正してくれました。

色々すったもんだもあって、結局、作業は1年半近くかかりました。
父の命日、2008年12月2日に、ホームページ公開にこぎ着けました。

古い史料を扱う歴史学者の間では、ネット公開は、やはり極めて異例のことのようです。
母は、お世話になった方々に、父のホームページ開設の挨拶状を郵送しました。
結構多くの方が訪れてくれて、暖かい励ましや感謝のメールを頂きました。

学者であった僕の父の言葉は、今、ネット上に残っています。
どこかの本棚の片隅で埋もれてしまうより、僕としては、良かったと思っています。
伝えたい言葉、残したい言葉こそ、形のないネットにふさわしいと思っています。
権威や権力が嫌いだった、反骨精神旺盛な父も、案外喜んでくれているかも知れません。

手前味噌ですが、よろしければ、一度、のぞいてみて下さい。
父の「古屋哲夫」という名前で検索すると、ヒットするはずです。
HP『古屋哲夫の足跡』アドレス→ http://www.furuyatetuo.com/ 

※画像は、葬式にも使った父の遺影です。
 晩年は、とても穏やかな笑顔の老人になっていました。

リアクションの薄い男

2010年11月27日 12時47分14秒 | 日々の雑記
僕は、極めてリアクションの薄い男です。
自分で言うのも、何なんですが…。
たぶん、話しかけても、すぐ言葉が返って来ない。

いや、けっしてポーカーフェイスということではなくて。
むしろ、感情表出は、結構豊かな方だと思うんですが。
昔からの友人は「すぐ顔に出て、わかりやすい」と、評していますし。

リアクションがついて行けてないと言うのが、正しいかも知れません。
早いメールのやりとりが、今や当たり前ですし。
コミュニケーションの仕方が、変わってきているんですね。

今や一日のメールは、30件くらいになります。
朝、研究室に着いて、まずメールチェックして。
最初の1時間半くらいは、仕事のメールの返信とかで費やされてます。

友人との気ままなメールなら、楽しいんでしょうけど。
添付ファイルに目を通し、コメント返すだけで、結構時間かかるし。
これって、便利なんだか、不便なんだか…。

間に休みが入ると、翌日のメールはどっさり増えています。
研修会の講演とか、学会に参加した翌日、学校のメールを開けると…。
50通、60通は当たり前、100通近いメールの時もあります。

返信コメに時間がかかりそうなのは、あとに回させてもらって。
一応、忘れないように、フラッグは立てるんですけど。
真っ赤な表題メールが、蓄積する日々…。

処理の済んだメールは、それぞれの格納フォルダへ。
いつの間にやら、フォルダは30数個に増えています。
その数だけ、かかわってる団体や、仕事の種類があるということなんですけど…。

返事の遅い相手は、シカトされてると思いますよね…。
そういった意味では、義理を欠いた男です。
なかなか仕事が追いつかない…。

僕の息子たちの世代とは、メールの感覚がずれてます。
携帯メールは来たら5分以内、遅くても15分以内に返すのが当たり前だそうで。
それより遅れたら、シカトしたと、相手に確信されてしまうそうです。

僕のメール感覚は、むしろ手紙感覚。
その日の内か、2~3日以内に返せばいいかな~みたいな。
それって非常識と言われても、仕方ない時代なんでしょうか?

でも、どうなんでしょうね?
早いリアクションがあるのが、当たり前って…。
待つことができない時代は、ストレスフルな、病んでる時代とも言えそうです。

言葉が熟さないまま、発信される。
強迫的なコミュニケーションが、当たり前になる。
もっと、相手の言葉に対して、答えに要する時間や沈黙があって、当然だと思いますけど。

柏木昭さんからは、「時熟」という言葉を教わりました。
鷲田清一さんからは、「待つということ」を教わりました。
それは、臨床のソーシャルワーカーにとっては、とても大事な姿勢だと思います。

時とともに、その人の中で、言葉が熟成するのを待つこと。
やたら即応するのではなく、一旦、自分の中でじっくり考えてみること。
時の流れを、自らがむしろ、コントロールしていくこと。

自分が苦しくなるような時の流れで、他者の支援なんかできないし。
早すぎる対応やサービス提供は、相手をパワーレスにするだけだし。
熟していない、空疎な言葉は、宙を漂うだけで、決して相手の心には届かない…。

リアクションの遅さの、言い訳にしか聞こえませんかね?
でも、大事なことだと思いますよ。
忙しくても、暇でも、自分の時間の流れを、きちんと持つことって…。

すみませんね、僕にメールをくれている人。
リアクションの薄い男と、諦めて下さい。
これでもかなりマメな方ですが、睡眠時間、かなり削っていて、精一杯なんです。

僕は、リアクションの薄い男です。
早いリアクションを、あまり期待しないで下さい。
そう、開き直るしかないかなと思う、僕の昨今です。



※画像はキャンパスの銀杏。
 その者、青き衣を纏いて、金色の野に降り立つべし?(笑)


勤労感謝で自転車操業

2010年11月23日 18時39分45秒 | 日々の雑記

今日は、世間では祭日、勤労感謝の日。
大学は通常通り授業なので、午後は学部3年生の演習。
勤労させて頂ける大学に、心から感謝して…(^_^;)

今月に入って、記事の更新がほとんどできていません。
この記事で、ようやく4回目…。(ー_ー;)
もう、12月になっちゃいますね~。

にもかかわらず、ご訪問頂いている皆様、ありがとうございます。
目新しい記事もないのに、1日300人の方が覗きに来て下さって。
本当に恐縮至極で、300回頭を下げていたいくらい…。<(_ _)>

この間に、学会や研修会、夜間講座や合同ゼミ合宿もあり。
トリエステや、自立支援法改正案や、地域保健医療体制構築や。
記事にしたいことや、画像やネタは、山とあるのですが…。(@_@)

正直言って、仕事が、どうにも、追いつきません。
これ以上、睡眠時間は、どうにも削れないので…。(=_=)
ブログに消費している時間が、まず削減の憂き目に会います。

ただでさえ、授業や会議等の日程が詰まっている11月。
あれこれの宿題が、どっと、この時期に締め切りがあって。
数えたら、21本の宿題の締め切りが今月です。(>_<)

仕方なく、締め切り間近なものから、取り組んでいます。
今日までに13本、終えました~。(^_^)v
あと、今週中に5本、来週月末までに3本、残っています。

宿題だらけ、青息吐息の自転車操業…。
あぁ、因果な仕事を引き受けてしまったと、後悔しても先に立たず。(T_T)
いつも、そんなこと、言ってるような気がしますが…。

今は、ひたすらガマンの日々です。
しばらくの不義理、お許し下さい。
…と、ブログやってる場合じゃないので、またっ!(^_^)/



※画像は、夜の会議で訪れた大正大学の銀杏並木。
 久しぶりに行ったら、校舎がみんな新しくなってました。

オフの日のコンシューマー

2010年11月08日 15時42分59秒 | 日々の雑記
日曜日は、オフでした。
学会発表も終わって、ホッとひと息。
久しぶりに、寝坊しました。
前夜から、10時間、寝ました。

遅いブランチ食べて、1時間掃除をしました。
それから、買い物に出ました。

○クリーニング店:12点夏物持込。
○市役所:証明書発行機。
○ドラッグストア:シャンプー、胃腸薬、トイレットペーパー、他。
○コンビニ:ATMで払い出し。
○クルマ屋:車両登録、購入諸費用手続き。
○ケータイ屋:アンドロイド予約。
○ス-パー:肉、野菜諸々、缶ビール、調味料、他。

計7店まわって、もう真っ暗になってしまいました。
本当は、家電量販店とパソコン屋にも行きたかったんですけど。
エアコン、昨年から壊れていているし、地デジ対応もあるし。
自宅のパソコンも、画面に亀裂が入って、もう限界超えてるので。
なかなか、買い物に行く時間が取れなくて…(涙)

誰にでも、生活があります。
生活していくには、買い物をしなければなりません。
仕事して、収入得るだけでは、生活していけませんし。
好むと好まざると、生活者は、イコール消費者にならざるを得ない。
僕たちは、買い物をするために、働いているようなものです。

買い物が大好き、楽しい、って人も多いようですけど。
僕の買い物は、あくまでも、必要に迫られてですね。
買い物そのものは、方法であって、目的にはできない。
行き過ぎた自由主義経済の、消費社会への異和感さえあります。
学生時代、ボードリヤールとかイリイチとか、読んだせいですかね?(笑)

要するに、僕は、物欲があまり無いようです。
最低限、必要な物さえあれば、満足できています。
かなり物持ちがいい方で、壊れないと買い換えもしません。

「もったいない」意識が、僕は、かなり強い方ですね。
単に、ケチなんでしょうか?
でも、必要なときには、貯金を大胆に叩いても買いますね。
むしろ、肛門期性格を、抜け出せていないのかな?(爆!)

楽しいことや心地よいことは、人によって異なります。
人生の価値や意味だって、人によって違う。
食べることだけで、人は生きているのではないし。
生きることの豊かさって、他者に強要されるものではなく、自分でしか決められないし。

でも、僕は、作り出された購買意欲には懐疑的です。
そういった意味では、流行のファッションへの強迫的順応って、どうかと思ってしまう。
デザインや美意識の新陳代謝は、とても重要だと思いますけどね。

今さら、原始共同体的社会への回帰は、あまりにも幼稚なイマジネーションだし。
消費する主体として選択可能なシステムは、やはり必要なんでしょうけど。
せめて、賢いコンシューマーに、なりたいですよね?

でも、そう考えると、未だに何も選択もできない、精神保健医療福祉の世界って…。
超時代遅れな、とんでもない業界だなと、改めて、思わざるを得ません。
自分がユーザー、コンシューマーになった時、使いたい資源が、どれだけあるか…?
品質を比較できる、選択の幅と情報が、どれだけあるか…。
商売として成り立っているのが、不思議ですらあります。

その責任の一端は、僕たち、PSWにもあるんですけどね…。
他者を指弾する指の過半数は、自分に向かっているということですね…(汗)


※画像は、早稲田大学のキャンパスで。


昨日は休日?明日は学会!

2010年11月04日 10時35分34秒 | 日々の雑記
朝、通勤の車でラジオを聞いていたら、パーソナリティーが…
「皆さん、休み明けで、体つらくないですか~?」と。
えっ…?(?_?)
今日、木曜日だし…。
なんで?(?_?)
昨日は、日曜日じゃないし…。
何言ってるんだろう、この人…????

昨日(3日)が、世の中は祭日だったことに気づくのに、だいぶ時間がかかりました。
いかん…(>_<)。
世間様の時の流れが、わからなくなってきている…(*_*)。
23日(勤労感謝の日)も、学部の授業あるし…。



文化の日、僕は、大学で授業でした。
長沼葉月さん(首都大学東京)と「ソーシャルワーク面接技法」最終回。
外部者にも公開している、変則4コマぶち抜き集中講義です。

今回は、受講生のリクエストに応えて、ふたりで面接のデモンストレーション。
初めてやる試みだし、打合せ無しなので、お互いドキドキでした。
僕がワーカー役、葉月さんがクライエント役。
負のスパイラルにド~~ンと落ち込んでいく相談内容で、ワーカー大苦戦…(>_<)

とても、褒められた面接展開じゃないのですが。
リアクションペーパー読むと、皆さん、「デモ面接がとても良かった」と。
良くも悪しくも、皆さんの鏡になれたということでしょうか?
結果オーライ?
今度やる時は、逆の役でお願いしよう~っと。
(^_^;)



明日からは、学会です。
日本病院・地域精神医学会総会。
東京の飯田橋のホテルが会場なので、自宅からの通いです。

初日は、午前に、シンポジウムがあります。
「地域移行をめぐって~いろいろな地域、いろいろな立場から」。
座長、しなきゃいけません。
同じく座長予定だった方が、体調不良のため急遽変更。
三橋良子さん(百合ヶ丘地域生活支援センター)とタッグを組むことになります。
シンポジスト・座長が、顔を合わせるのは、朝一番の直前。
これも、まったく、ぶっつけ本番です。
それぞれ一家言、お持ちの方々なので、安心していますが…。
(^_^;)

退院・地域生活移行支援は、僕なりにこだわりのあるテーマなので。
少しでも、フロアから発言を引き出せれば良いなと。
当初、国が掲げた計画通りに、全然進んでいない訳ですし。
今年度から、国家予算、大幅にカットされた訳ですし。
広くは、街づくりにかかわってくる、大きなテーマですし。

二日目は、一般演題の発表があります。
大学の皆と取り組んできた「タイソク研究会」の報告。
これまでの調査データを踏まえて、一挙4題のエントリーです。
皆さん、気合い、入っています。
気合いは入っているんですが、やや空回り気味…。
一昨日、研究室で最後の打合せを行ったのですが…。
4人とも、お互い、スライド、まだ、できていません…(爆!)
昨日も未明3時まで、やってたんですが…。
今晩が勝負です!
(*_*)

辻脇邦彦総会事務局長、ごめんなさい!
事前にデータを送れなくて…。
当日、USBで持参するので、勘弁して下さいっ!
<(_ _)>



さ、パワポ、作ろう!
まだ、通信のレポート添削も残っているけど…。
来週締め切りの宿題も、実は4つあるんだけど…。
アジアウィークの国際会議も、数十メートル先でやってるんだけど…。
ブログ、やってる場合じゃないだろう!って…(爆!)
(>_<)



※画像は、青梅駅のバカボンのパパ。
 ゼミで施設見学に行ったときに撮りました~。

医療福祉連携士(予定)の皆さんへ伝えたかったこと

2010年10月25日 14時42分26秒 | 日々の雑記
日本医療マネジメント学会主催の「医療福祉連携講習会」が終わりました。
7月末から昨日(10月24日)まで、約3ヶ月間。
受講生100名が、土日2日間×5回、実習1日×6回、こなしました。
タイトな日程をこなして、受講し続けた皆さん、本当にお疲れ様でした!

最終日、最後のセッションは「総合討論」でした。
講師陣と受講生で、パネルディスカッションのような形で、ディスカッションしました。
僕は、「改めて『福祉』から」というタイトルでお話しさせて頂きました。

でも「7~8分で…」という座長からの指示もありましたので、時間は限られていました。
14枚のスライドを、早口で話したので、わかりにくかったと思います。
このブログを読んで下さっている方もいるようなので、ちょっと要旨をまとめておきます。

(「ちょっと…」のつもりが、かなり長文になりました。
受講生の皆さん、お暇なときに、お読み下さい(^_^;))



1.「連携」って…?
「連携」って…当たり前のように言われるけど、改めて、何でしょう?
「互いに連絡をとり協力して物事を行うこと」です(by広辞苑)。
「互いに」ということは、立場の差異があるのが前提で、差異を共有するということです。
「連絡をとり」とは、意思疎通を図るためにコミュニケーションするということです。
「協力して」とは、チームとしての集団力動性と協働性を表しています。
「物事を」とは、ケアマネという視点からは、日常・社会生活支援をさします。
「行うこと」は、自ら関与し、調整し、課題を解決することです。
たった、これだけのことが、実際にはとても難しい。
バラバラなチームを束ねるのは、目標です。
病院からの退院と、様々な障害を前提とした「これから」の方針を考えることです。
ゴール・オリエンテッドに、かつ、スキル・ミックスで共通の支援目標を考えます。
それぞれの機関・職種が、自分に何ができるか考える、ということが「連携」です。

2.退院支援???
でも、「退院支援」って、何かヘンです。
僕たちが多機関と連携する主目的は、「退院させること」では本来ありません。
退院は、あくまでも通過点なのです。
地域連携と言う時のアウトカムは、けっして「退院」じゃない。
地域(生活)移行を果たすこと、地域での療養生活への定着を果たすことです。
ふつうの暮らしをしたいという、本人・家族の想いを形にすることです。
ごくふつうに社会の中で、死ぬまで生ききることを支援すること、です。

3.「人生の目標」指向のケアマネ
ステップアップ型のリハビリテーションの提示は、ご本人たちに苦痛を強います。
そのひとの「人生の目標」を掲げた、ケアマネジメントが必要です。
コーディネータに求められているのは、問題解決でなく解決構築です。
数多の問題は、社会的環境要因が多く、それは直裁に支援ニーズを表明しています。
問題解決の方法でなく、課題への態度・立ち位置・見方を獲得し、可能性を探ることが重要です。
本人の生活の中にある、リソース(資源)を探索し開拓することです。
解決像に向けての構築は共同作業ですが、あくまでも当事者主体の組み立てが必要です。
コーディネートの過程で、ご本人の語りを通して、自身を外在化することが可能となります。
ご本人が言葉を獲得していくプロセス(経験化)が、とても大事だと考えています。

4.病院の敷居の高さ
病院は、一般市民からすれば、特殊な場所、怖い場所です。
いくら「お気軽に相談を」と言っても、窓口もわからず、何をどうすれば良いかわかりません。
僕たちが、警察や裁判所に行くときのような緊張感があります。
ましてや精神科病院だと、一般市民からすれば、刑務所のようなイメージかも知れません。
病院のスタッフが「同じ目線で」と言っても、市民から見たら「上から目線」です。
医療のパターナリズム(権威的父権性・保護主義)の長い歴史があったからでしょう。
今後、医師は診断・治療に特化した職種へなっていくと思います。
でも、医師や病院に対する、イメージの払拭には時間がかかります。
患者中心の、患者が治療の主体になる医療を、といくら言っても、そうそう変わりません。
「患者」という位置は、既に医療の客体という意識が、まだまだあります。
(僕の担当した演習グループでは「患者さん」という言葉をやめてもらいました)
それは、当事者だけでなく、地域の支援機関にとっても同じです。
病院中心の「医療福祉連携」を求められても、地域の福祉機関は困ります。
地域の福祉機関は、病院の「受け皿」じゃありません。
よく病院の職員は「地域の受け皿がない」と言いますが、とても失礼な言葉です。
病院の受け皿になろうとして、地域で活動している福祉機関は無いと思います。
対等なパートナーシップが作りにくい、特殊な状況にあることを、病院は意識すべきでしょう。

5.病院と地域の間の「壁」
そうでなくても、病院と地域は、しばしば対置して考えられがちです。
地域の中に病院がある、ということが当たり前なのに。
病院は、地域から切り離された、特殊な場所になってしまっています。
病院のスタッフは、地域のケアマネは、医療機関への理解が乏しいと、よくこぼしますが。
病院のスタッフに、地域での在宅生活のイメージが無いというのは、致命的です。
お互い知らない同士の間で、当事者は右往左往させられています。
だからこそ「つなげる、橋渡し」は必要なわけですが、注意も必要です。
病院の退院支援は、しばしば、地域のリソース(資源)を、活かしきれてないと思います。
また、ご本人のストレングス(力)を、引き出しきれていないと、僕は思います。
病院で流れる時間は、とても早くて、いつも待ったなしです。
そのせいか、ご本人や地域の機関に対しても、とてもせっかちです。
でも、早すぎるフォーマルサービス投入は、両刃の刃です。
ご本人や家族をパワレスにすることもあることは、常に意識しておくべきだと思います。

6.ネガティブにならない
「問題点探し」と「良いとこ探し」ということに、触れておきたいと思います。
病院のスタッフは、どうしてもネガティブ・スパイラルに陥りがちな傾向があります。
病院という場が、そもそも「病気」というネガティブな対象を扱うからでしょう。
疾患そのものでなく、患者に対しても、ネガティブな反応をしがちです。
問題点や危険因子チェック、欠陥という先入観があり、安全が最優先されます。
ご本人の問題行動は、あくまでも「問題」に過ぎないと、見なされがちです。
大きな組織の中で、利用者の自己主張を、不快なものと問題視しがちです。
一生懸命かかわっても、専門職スタッフはうんざり疲れてしまいがちです。
それでも、感情を押し殺して、笑顔で接することが求められます。
そういった意味では、とてもストレスフルな職場と言えます。
「原因究明型」の思考が、病院の特徴とも言えます。
地域の機関は、むしろ「関係づくり究明型」と言えるでしょう。
問題でなく、ご本人の能力を中心にリストアップするのが得意です。
利用者のできること、家族や環境のよいところを、見極める力があります。
問題行動には「何か意味がある」から、そのための解決を図ります。
現在の在宅生活を、肯定的に受け止めることから出発します。
そうすることにより、利用者への理解が深まり、共に喜び合える関係が築けます。
医療福祉連携士には、そういった視点の転換が求められると、僕は思っています。
ICF(国際生活機能分類)の六角堂を、どちらから見るかということですね。
出身職種にありがちな見方に囚われない、多様な視点が必要だと感じています。

7.医療福祉連携に必要な力
そういった病院と地域の壁を突破するのは、やはりコミュニケーションです。
親密なコミュニケーションを阻害しているものは、除去することが必要です。
まず、チームというのは「対等な関係」が大前提です。
病院にある、医師を頂点とするヒエラルキーを崩していく必要があります。
医師の「指示」の下でなく、精神保健福祉士のように「指導」を獲得する必要があります。
退院前調整会議に、医師に出席してもらうには、どうすれば?という質問がありましたが。
医師に合わせるのではなく、医師に合わしてもらう形にすれば良いでしょう。
「何月何日何時からやってますから、数分でも顔出して下さいね~」と。
あとは任せてもらう、コーディネートはこちらでやりますから、ということですね。
あまり関心のない困ったお医者さんほど、そうやった方が喜びますよ(笑)
2番目に、「顔の見える関係」と多くの方が言ってましたが、それじゃ足りません。
相手の「こころ(気持ち)の見える関係」が構築されないと。
他機関の担当者の顔を知ってるだけでは、やはり不十分です。
その人がどのような価値観をお持ちの、どんな生活感がある方なのか、わかってないと。
そういった意味では、インフォーマルな関係形成が連携の質を決めます。
やっぱり、オフの飲み会って、大事ですよね~(笑)
連携じゃなく、チームとして協働するには、IPWの視点、IPEの推進も必要です。
第3に、「現場」に行く、見る、感じる、ってことがないと、やはり形式だけになります。
多くの方が実感されたように、今回の実習の意味は、とても大きかったと思います。
皆さんの「在宅福祉」レポートを読ませて頂いて、本当に良かったなと思いました。
受け入れ施設側からも、病院側が来てくれたことに、喜びと感謝が綴られていました。
タイトな日程の中で、自分の職場を何日もあけるのは大変だったと思いますが。
今後の連携業務を考えると、大きなプラスになっているのではないでしょうか?
人はイメージできないことは、行動も、実現もできませんから。

8.医療福祉連携士に求められる力
今回の講習会の組み立ては、演習もありましたが、主に知識伝達の講義でした。
本当は、専門職としてスキルアップということが、考えられる必要があります。
面接の技法、アセスメント方法、コーディネートの実際等について、不足しています。
ただし、単に個々のスキル(技能)ということでは、やはり足りません。
その人の統合された能力としての確立が必要です。
まだ、あまりモデルが無いのですが、人材育成にもかかわることです。
参考までに、日本社会事業大学の専門職大学院で考案した規準を示しました。
OECD(経済協力開発機構)に準拠した「福祉専門職コンピテンシー表」です。
「2.異質な集団との間で適切な交流ができる」
「B.他者、他職種、他の機関と適切に連携・協働することができる」
「(1)当事者との間で、問題解決の意志や方法を共有し、合意のもとに作業を進めることができる」
「(2)組織内の他のスタッフとの間で、問題解決の意志や方法を共有し、合意のもとに作業を進めることができる」
「(3)組織外の関係者や他の機関との間で、問題解決の意志や方法を共有し、合意のもとに作業を進めることができる」
これらは、医療福祉連携士にも、当然に求められるものでしょう。
現場での実践力をつけるためには、どのようなカリキュラム構造が必要なのか?
学会の委員会で検討していくことになると思います。

9.おわりに
この国の医療再編は、止めようもなく、まだ進んでいくでしょう。
学会認定の民間資格としての「医療福祉連携士」は、時代の要請と言えるでしょう。
求められているのは、多職種・多機関のチームの対等性・協働性構築です。
当事者ご本人や家族のニーズに基づく、協働チームのベクトル提示が仕事です。
そういった意味では、実のあるコーディネート・コンピテンシー追求が必要です。
現に連携室で仕事する皆さんにとって、「連携」業務はどうですか?
大変ですか?きついですか?しんどいですか?
でも、やり方が見えてくると「連携」は楽しいですよ!
自施設だけに止まらず、地域や他機関の異なる世界の人と出会えるって、楽しいです。
地域で、在宅で、病気を抱えながらも、生き生きと暮らしているひとに、出会えます。
その方達から、実に色々なことを教えてもらえます。
病院や、自分たちが、何をするべきか、だんだん見えてきます。
問題は、講習会を終えて「明日から何をするか?」です。
講習会で学んだことを大切に、まず、できることから、各地域で始めてみて下さい!

10.蛇足と謝辞
…というのが、僕の発言の主旨でした。
まったく触れませんでしたが、ひとつ気になっていることがあります。
「連携室」と「相談室」、看護職とソーシャルワーカーの関係です。
医療福祉連携士は、職種によらない横断的な民間資格ですから、どちらでも良いのですが。
既存国家資格職種間で、古くからある領域侵犯論は、やはり無視できません。
プロジェクト委員会で、最後まで、もめにもめたのも、実はそこの整理です。
今後、僕に対しては、福祉資格関係者からの強烈なバッシングがあるかも知れません。
これからも議論があるでしょうし、皆さんからも率直な意見を頂ければと思います。
そういったこともあって、僕は今回、内心いろんな想いを抱えながらの参加でした。
総合討論の最後に、僕が参画しお話したことへの、評価の言葉をフロアから頂きました。
正直、とても、ありがたく、うれしかったです。
どうも、受講生の皆さん、お疲れ様でした!
プロジェクト委員会、学会事務局、講師の皆さん、お疲れ様でした!
そして、ありがとうございました!
(^_^)/~



…ということで、このあと、試験が待っています(笑)
講習会を終えて、理事長から手渡されたのは、あくまでも「講習会修了証」です。
来年の認定試験に、エントリーする資格を得ただけです。
「医療福祉連携士(予定)」の皆さん!
3月5日の認定試験に向けて、受験勉強にお励み下さい!
僕は、担当科目の試験問題づくりに励みます(笑)
(^_^)v


※画像は、講習会の終了した日本医科大学講堂にて。
 受講生の、下村さん、松岡さん、田原さん、岸田さん。
 プロジェクト委員の、清水さん、野村さん、武藤さん、木佐貫さんと。
 「ブログにのせる?」と言い合いながら、デジカメ6台で順番に撮りました(笑)

日本PSW協会全国大会・学会の演題募集

2010年10月22日 10時55分37秒 | 日々の雑記

来年6月9日~11日、和歌山で日本精神保健福祉士協会全国大会が開催されます。
昨日より、その発表演題募集が始まりました。
年末12月31日が締め切りのようです。
PSWの皆さん、奮って演題を出しましょう~。

「まだ来年の6月なのに…。早すぎない?」という声も聞こえて来そうですが。
現地で開催する側になると、早すぎるってことはないんですね。
大会タイムテーブルの検討、プログラム抄録集の編集発行等々、進めていくこと考えると。
半年前に演題締め切っておかないと、もう準備がギリギリです。

それに、演題を出す側にとっても、準備にはそれなりに時間を要します。
学生が実習の報告書まとめるのにも、最低1ヶ月半を要するんですから。
現場のPSWが、日頃の実践をまとめて、報告するのって、結構大変です。
テーマを決めて、抄録出してから、あれこれ悩みながら発酵していく感じでしょうか?

自分の日常の取り組みを、対象化し、言語化する作業って、とても大事です。
ともすれば、慌ただしいルーティンで流れてしまう業務の中で、課題を意識する。
問題だけに終わらせず、取り組み課題として対象化して、他者と共有する。
目的や方法を考え、実際にやってみて、その成果や結果を、きちんと言葉にする。

僕の勤める専門職大学院でやっていることも、そういうことです。
漠然と「勉強したい」だけでは、広く浅い知識を収集することにしかならない。
自分の現場での実践課題を設定して、目的意識をもって学ぶことで、自身を対象化する。
テーマを深めることで、学んだ知識が発酵し、熟し、その人の力になっていく感じです。

学会での発表と言っても、その研究報告の内容やレベルは、玉石混淆です。
単に「こんな良いことしました」的な実践報告では、意味がないという意見もあります。
でも、とりあえず発表することに意義がある、と僕は思っています。
閉じた現場の取り組みが、他者の目に触れ、検証されるって、なかなか無いことですし。

ただ残念なのは、最近、みんなお行儀が良くなっちゃったというか…。
そつなく、作法通りの形式でまとめた、インパクトのない報告が増えましたね。
そして、感想レベルに止まる、考察のない、軽い、綺麗な言葉が目立ちます。
素朴で、荒削りで、地味な取り組みでも、訴える力がある言葉は、やはり違います。

「学会に参加して、ひとつ、キラリと光る報告に出会えれば、それでいいんだよ」
精神科診療所の元祖とも言える浜田晋さんは、かつて、そんなことを言ってました。
みっともなくても、苦労しながら、真摯に、現場で格闘している姿のわかる報告。
そんなキラリと光る、実践に、報告に、PSWに、和歌山で出会えれば良いなと思います。


※画像は、駅から大学に向かう途中の保存樹林。
 ちょっとだけ遠回りになる、この道が、好きです。


☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★


第47回社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会・第10回日本精神保健福祉士学会
演題及び抄録原稿の募集について

本協会では、2011年6月9日(木)から11日(土)までの3日間(9日のプレ企画を含む)、和歌山県支部並びに和歌山県精神医学ソーシャルワーカー協会の協力のもと、県民プラザ和歌山ビッグ愛及び和歌山市民会館において「第47回社団法人日本精神保健福祉士協会全国大会・第10回日本精神保健福祉士学会」(以下「第47回全国大会・第10回学会」という。)を開催いたします。
つきましては、第10回学会(学術集会)プログラムとなる分科会について、演題及び抄録原稿を募集いたします。
各締切日をご確認のうえ、構成員の皆様からの多数のご応募をお待ちしています。

[演題申込締切日]
2010年12月31日(金)(当日消印有効)
[抄録原稿提出締切日]
2011年1月31日(月)(当日消印有効)
※抄録原稿査読小委員会での審査等後、抄録集掲載用に抄録原稿の再提出をお願いします。
[演題申込者及び発表者の資格]
1.演題申込者(発表者)は、原則として「構成員」に限ります。
特に、精神保健福祉士の資格を有する非構成員は「入会」が条件です。
演題申込締切日までに本協会への入会手続きを完了し、2011年1月15日(土)開催の常任理事会にて入会承認を得てください。
2.精神保健福祉士の資格を有さない非構成員(他職種・学生等)は、構成員との共同により発表することができます。
その際、発表者総数(申込者を含む)の過半数は構成員であることが条件です。
(精神保健福祉士の資格を有する非構成員は共同発表者にはなれません)
[発表内容の対象]
発表内容は未発表のものに限ります。
他の学会にて発表(予定を含む)したものはご遠慮ください。
[その他]
 その他、演題及び抄録原稿に関する詳細については、「演題及び抄録原稿の募集について(演題及び抄録原稿募集要領)」をご覧ください。
【お問い合わせ】
社団法人日本精神保健福祉士協会 事務局
〒160-0015 東京都新宿区大京町23-1 四谷オーキッドビル7F
(電 話)03-5366-3152 (FAX)03-5366-2993
(E-mail)s-tsubo@japsw.or.jp   (URL)http://www.japsw.or.jp

秋のタイム・マネジメント

2010年10月18日 10時43分36秒 | 日々の雑記

昨日(日曜日)は専門職大学院の入試でした。
しばらく、1ヶ月くらい、休みが全くありません。
10月~11月、予定がびっしりです。
我ながら、少々うんざりしてきます。

しょちゅう、手帳をにらんでいます。
今週中に、仕上げなきゃいけないこと。
来週中に、やらなきゃいけないこと。
再来週までに、準備しなきゃいけないこと…。

手帳をにらんで、時間が生まれる訳ではないけれど。
せめて、優先順位は考えないと…。
締め切りを守れず、あちこち不義理しているし。
もはや、待ったなしの、提出物や出張もあるし。

大学に移って、電子手帳は全くやめました。
画面の表示にかかる、コンマ数秒が、まどろっこしいし。
電子手帳は、長いスパンの時間管理には、やはり不向きです。
ページのめくれるアイパッドなら、使い勝手良いんでしょうか?

今は時間軸がハッキリしている、見開き1週間バーティカル式の手帳。
時間を可視化するには、アナログの方がわかりやすい。
1日の流れの縦軸と、1週間の流れの横軸が、両方書き込めるし。
課題に向けての残された時間を、量として実感できます。

病院時代は、オンとオフがハッキリしていました。
大学に移って、諸々の副業も仕事という意識が強まり、オフが無くなりました。
本業以外の私生活も、食事と睡眠以外は、何かしら仕事…。
慢性的強迫的仕事依存的現実回避退却神経症候群?(笑)

誰だって、仕事は限られた時間で、能率良くやらなきゃならない。
自身で時間を律する、タイム・マネジメントが必要です。
僕は、結構器用にこなしているようで、実は不器用で、仕事遅いです。
一見優雅そうだけど、水面下で足をバタバタしてる、アヒルのような…(爆)

でも、さすがに、この10月~11月は、ピンチです。
先送りの宿題も佳境に入るし、学会発表も講演会もあるし。
授業担当科目も増えて、研究室にいられる時間も限られてくるし。
やっぱり、削れるのは睡眠時間しかないですかね~?(汗)


※画像は、西新宿の住友三角ビル(1974年生まれ)。
 高さ210メートルは、当時は日本一だったんですけどね。
 

10・10・10

2010年10月12日 09時48分19秒 | 日々の雑記
2010年10月10日(日)。
珍しく完全オフで、家にいました。
大学で出席を推奨されている、日本社会福祉学会には行かないで(笑)

惰眠をむさぼりました。
前夜から、10時間近く、寝ました。
ゆっくり眠れると、体の疲れが抜ける感じがします。

朝食を作りました。
納豆・漬け物・味噌汁に、アボガドシーザーサラダ、前夜の残り物の鶏南蛮。
いつもはパン食ですが、休日はゆっくり時間をかけて、ご飯で和食です。

家の掃除をしました。
LDKと階段と寝室、ワイパーと掃除機で。
庭の雑草取りは、蚊に負けて、早々に退散しました。
(>_<)

革靴を磨きました。
息子のも含めて、黒、茶、赤茶、計6足。
もう、7~8年、履いているものもあります。

今日は、珍しく一家4人が揃っていました。
長男・次男とも既に成人しており、日曜日に、そうそう家にはいません。
今日はふたりで、家のLAN再構築に、取り組んでいました。

遅い昼食は、マクドナルドのハンバーガー。
配偶者が買ってきたものを、4人で食べました。
新メニューのソルト&レモンと、チーズフォンデュは結構いけるかも。
(^o^)

少し気の早い、衣替えをしました。
クローゼットの半袖シャツは、押し入れの衣類ケースへ。
ウェストの入らないスラックスを3本処分へ。

駅前のスーパーに、買い物に行きました。
コシヒカリ5キロの他、夕食の材料や飲み物等を含め、6144円分。
レタスL玉1個498円には、さすがに手が出ませんでした。

夕飯を作りました。
レバー、タン、砂肝、手羽トロ、牛角切り、ししとう、ペコロス、ネギを串に刺して。
すべて、シンプルに塩を振って、自家製焼き鳥です。

あとは、イナダの刺身とネギトロ、アサリは酒蒸しにして。
完全に居酒屋メニューですね(笑)
缶ビールを2本、飲んじゃいました。
(*^_^*)

テレビを見ました。
「世界の果てまでイッテQスペシャル」。
イモリはやっぱり、本当はかわいいですね。

テレビを見ている間に、ソファで居眠りしました。
お風呂に入りました。
湯船にゆったりつかって、気持ちよかったです。

夜中、ノーパソを開いて、仕事を始めました。
通信教育の学生のレポート、10名分を読みました。
それぞれ添削し、300字程度のコメントを書くのに、3時間半かかりました。
(*_*)

1日で吸った煙草は12本。
書いた原稿は、ゼロ。
鷲田清一さんの本を、少し読みました。

なんてことのない、僕の日常の生活です。
でも、二度と繰り返されることのない、かけがえのない一日です。
一生に1回の10年10月10日は、そんな風に終わりました。

そんなこんなで、今はもう、午前4時です。
日日是好日…?
もう、寝ます。
(=_=)


※ブログ・アップは、二日後、大学に出てから(^_^;)
※画像は、実習巡回の折りに見た、立て看板。東川口にて。

デイケア学会での出会い

2010年09月22日 19時27分51秒 | 日々の雑記
先週末(9月17~18日)、仙台で行われた日本デイケア学会に行ってきました。
僕自身の発表はなくて、「ピアサポート」分科会の座長くらいが唯一の役割で。
でも総会以外にも、理事会・評議員会やら、組織委員会やら、会議もあれこれありました。
鷲田清一さん(大阪大学総長)の記念講演「支え合うということ」は素晴らしかったです。
(*^_^*)

学会というのは、発表も含めて、それぞれ自分の勉強のために出かける場所です。
でも、分科会やシンポジウム、懇親会を通じて、色々な人と出会えるのも学会の魅力です。
同僚や仲間との交流を深め、久しぶりの再会を喜び、新しい人と初めて出会う。
特に今回、印象に残った5人の方の発言を、ご紹介します。
(*^_^*)

「思い出すね~。でも今考えれば、あれはあれで面白かったな…」

僕の横でぼそっとつぶやいていたのは、当時、茨城県立友部病院長だった弘末明良さん。
もう、このデイケア学会も、いつの間にか第16回年次大会になります。
今は昔、17年前の、学会設立をめぐっての、熱く激しい対立と討論。
設立総会の前後約2年、ほぼ月1回、毎回深夜まで、激論を闘わせていました。
今は、どこの学会会場でも必ず灰皿のある場所でお会いする、喫煙仲間の一人です。
(*^_^*)

「はじめまして。失礼ですが…龍龍さん…ですよね…?」

トイレで手を洗っていたら、声をかけてくれた、通信制の高校教諭の川上芳夫さん。
このブログを読んでくれていて、先週公開した画像で、僕だとわかったらしく…。
見知らぬ人に、自分の生活状況がバレバレなのは、ちと恥ずかしいものです。
現在PSWの資格にチャレンジして、原敬造さんのクリニックで実習中だとか。
教育分野でのメンタルヘルスの課題は山積みですし、今後ぜひ色々発信して欲しいです。
(*^_^*)

「ここに来れば、先生にお会いできると思って…。サインして下さい!」

分科会の座長を終えた僕に寄ってきて、ペンを差し出したのは、望月ひとみさん。
今、東京の学校でPSW取得の勉強をしているそうで、「今後の励みにしたいので」と。
何を書いたものか、一瞬思案して、僕が汚いひらがな字で書いたのは…「なせばなる」。
もう少し気の利いたセリフを書けなかったかと、あとで反省しきり…。
でも、来年の1月の国家試験、突破してもらって、PSWとして出会ってみたいです。
(*^_^*)

「え~?20分しか、俺、しゃべってないよ~」

悪戯っぽい笑顔の、来年度の名古屋大会長・福智寿彦さん(医療法人福智会理事長)。
初日のシンポジウムで暴走し、発題20分のところ、質疑応答含め65分喋りまくり。
「あんたのせいでシンポの討論が無くなったんだよ!」とクレームつけた僕への返答です。
福智さんは、僕のいた病院の元同僚で、一緒にカラオケをハシゴした仲です。
つい1週間前の、東京のリカバリーフォーラムでも、一緒に過ごしていました。
皆さん、遠慮しているようなので…、言える人が言わないとね、こういうのは。
でも大熊輝男さん(国立精神・神経センター名誉総長)死去の報がショックだったようで。
壇上で言葉に詰まり、涙をぬぐっていた福智さんに、僕ももらい泣きしかけていたのです。
(*^_^*)

「私たちではコントロール仕切れませんので、よろしくお願いします」

来年の大会運営の下見に来ていた、PSWの金沢秀夫さん(福智クリニック事務長)。
伊東さん、齋藤さん、中山さん他、クリニックの皆さんは、みんな笑顔で困惑気味。
来年、福智さんがタイムテーブルを無視して暴走した際の対応策を、一緒に検討しました。
警告カード提示の上、最終的には、僕と竹中秀彦さん(日本PSW協会長)が緊急出動。
ふたりで福智さんを両脇から抱えて、壇上から降ろして、シャットダウンという計画です。
はてさて、来年どうなりますか??
(*^_^*)



※画像は、日本デイケア学会懇親会場にて、左から竹中さん、福智さん、龍龍です。
 今回、個人情報満載の記事になってしまいました。
 ご迷惑でしたら、左の←「メッセージ」でお知らせ下さい。
 ご希望通りに文面修正いたします(但し、福智さんを除く)。

来訪者55555人記念

2010年09月16日 09時48分29秒 | 日々の雑記

昨日(15日)午前0時直後に、このブログをお訪ね頂いた方、います?
あなたが「PSW研究室」55555人目の訪問者です!

残念ながら、gooのブログは、個々の訪問者履歴が表示されません。
僕の方では、どなたがキリ番踏んでくれたか、わからないのが残念です。

最近、結構あちこちで「ブログ見てますよ~」って言葉を頂き。
デジカメ撮ってると「ブログに載せるんですか~?」と聞かれ。

面子が割れるのは、悪いこと出来なくなるので、まずいのですが。
55555ヒット、キリ番企画、お恥ずかしながら、素顔公開コーナーです。

研究室にあるBenQの24インチモニターに、自分のブログ映して記念撮影。
あ、今はアヒルのアニメーションに変わっちゃってますけど。

僕の名前をネット検索すると、「人物相関図スパイシー」というのが出てくるようで。
「新保さんの顔写真になっているよ」と、この前、鴻巣泰治さんが教えてくれました。

故人の追悼文を、以前記事にしてアップしたせいでしょうか?
あの、スパイシーって、自分では全然操作できないようなので、困りものです。

このブログに自分の写真アップしておいたら、いつか取り上げてくれますかね?
あるいは、他人の写真アップして、その人になりすますとか?(笑)

(^o^)



最近、宿題の締め切りに追われ、午前3時半就寝が続いています。
寄る年波には勝てず、夜更かしは、日中にかなりこたえるのですが…。

このブログ記事はいつも、寝る前にちょこちょこっとノーパソで打ってます。
USBに保存して、大学に行ったときに、研究室のパソコンからアップしています。

自宅のパソコンはだいぶ前から不調で、画面にも亀裂が入っている状態で…。
無線LANも接続不良で、ネット環境を再整備しなければならないのですが…。

せっかく訪ねて頂き、コメントも頂いているのに、返事が書けないでいて、すみません。
メールの返事もままならない状態なので、今しばらく、お許し下さい。

さて、まもなく、この後、会議です。
それでは、行って参ります!

(^_^)/~