PSW研究室

専門職大学院の教員をしてる精神保健福祉士のブログ

ソーシャルワーク専門職の世界的定義の改訂文案

2013年01月02日 22時17分22秒 | フォトチャンネル

 

みなさま、あけましておめでとうございます。
龍龍のブログ『PSW研究室』を本年もよろしくお願い致します。
記事更新が間遠になっていますが、懲りずにお付き合いください。

1ヶ月前(12月1日)に「ソーシャルワーク国際定義の改訂作業」を記事にしました。
「人と環境の接点に介入する」ソーシャルワークの定義が無くなるという話しです。
当たり前に思っていた定義が変わるというのは、どうも落ち着きが悪いものです。

その段階では、年明けを目処に国内の意見集約をしたい旨、お伝えしました。
社専協のソーシャルワーク国内4団体は、統一して各会員にお知らせを流しています。
年末までにご意見を頂き、年明けに各団体で検討し、その後意見集約する予定でした。

ところが…、その後、あっという間に事態が変わりました。
日本国としての意見を、3月までにはまとめて提出しようと考えていたのですが、
2013年1月15日までに意見を表明せよという、下のようなお手紙が届きました。

事情がわからない僕のような輩からすると「話しが違う!」と言いたくなるところですが。
いろいろな地域から、さまざまな文案も出そろってきていることだし、
もう10年以上も議論してきたのだから、新年早々に決めてしまおうということでしょう。

でも、あまりに急な通告で、さぁ、大変です。
今から、国内の団体共催でフォーラムを開いて、議論して…などと考えていたのですが。
もう、待ったなしで、日本国のソーシャルワーカーとして意見表明しなきゃいけません。

ただ、下の定義文案を見て頂ければわかるように、グルーバルな定義と合わせて
リージョナルな(地域の)定義、ナショナルな(国ごとの)定義が認められています。
欧米志向でない、アジア型福祉、日本型福祉を発信していけば良いのでしょう。

今からでは、とても1月15日には間に合わないかも知れませんが、
ご意見をお寄せ頂ければ、社専協国際委員会を通じて、投げかけていきます。
感想でもなんでも結構ですので、率直なご意見をお寄せください。

なお、例によって、今回も翻訳は片岡信之さんの手によるものです。
いつも、いつも、英語のできない国際委員長をサポートして頂いています。
僕自身は、絶対にミスキャストだと思いますので、どなたか来期、よろしくお願いします。


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みなさん

この手紙およびソーシャルワーク専門職の世界的定義の文案は、定義プロセスに取り組んできた数多くの人たちを代表して、みなさんにお届けするものです。
この手紙は、IASSWの定義プロセスのリーダーのJan Agten 、およびIFSWの定義プロセスの共同リーダーのRory Truellの2人が共同で執筆しました。

以下の世界的定義の文案は、IFSWとIASSWが別個でありながらも相互調整しつつ行った広範な協議の結果できあがったものです。
両団体ともリージョナルなワークショップを実施し、また多くの国・組織・個人がこのプロセスに加わって意見を提出しました。
出された意見を両団体の指名された代表がとりまとめ、ここに共同の暫定的な定義案を示すことができることをうれしく思います。

この文案を作るにあたって、私たちは、時に相反する以下の事柄を尊重するように心がけました。
・意見聴取過程において出された様々な視角を包含すること
・定義を長くしないこと
・言葉や意味が容易に翻訳できるようにすること
・言葉遣いを各国の政府や政策作成省庁にとって適切なものにすること
・ソーシャルワーカー以外の人々が理解しやすいものにすること
・この専門職の深さと複雑さを伝えられるものであること

上記の基準をすべて満たし、またすべての人の期待に沿うことは不可能です。
それでも、これは、10年以上前に現行の定義が策定された後のこの専門職の発展を表す、首尾一貫したソーシャルワークの定義になっていると信じています。
特に、この定義は、ソーシャルワークの分野で上がっている多くの新しい声を認知し、リージョナルな解釈と共存するように作られています。
また、この定義案は、ワーカーの役割と人(々)の目標とのリンク、すなわち、ウェルビーイングを達成するために人々がソーシャルワークのサービスを利用して環境に影響を及ぼしていくことを明確にしています。
この定義は、この専門職がソーシャルワークの理論や広範な社会科学に加えて、各地の土着の知識に基づくことも強調しています。
最後に、この定義は、人権と集団的責任の両方を重視することによって、私たちの専門職が進化していることも表しています。

次のステップは、IASSWとIFSW双方の理事会が、この文案あるいはその修正案を支持することです。
私たちは、その過程は2013年3月までに終了すると期待しています。

2013年1月15日までにフィードバックをいただければ、それを要約して理事会に提示します。
もし双方の理事会が同一の定義に合意すれば、2013年4月に最終的な文案が両団体の会員組織に提示され、郵便投票によって採決されることになります。

 

ソーシャルワーク専門職の世界的定義
(リージョナルおよびナショナルな定義は、それぞれのリージョナル・ナショナルな文脈を考慮に入れて、より個別的なものとなりうる。)

「ソーシャルワークは社会開発と社会的結束を促進する。
ソーシャルワークの核となるのは、持続可能なウェルビーイングを達成するためにその社会的環境に影響を及ぼそうとする人々をサポートすることである。
この専門職は、ソーシャルワークの理論、社会科学、および各地の土着の知識によって支えられている。
実践の基礎をなすのは、人権、集団的責任、および社会正義の原則である。」


原注

「ソーシャルワーク専門職の…」
このタイトルは、この定義がソーシャルワーク専門職に適用されるものであって、非専門職的なソーシャルワーク役割を担う人々には必ずしも適用されないことを示している。

「社会的結束を促進…」
ここでは、‘promote’でなく‘facilitate’という言葉を採用した。
後者の方がより行動的で、意図というより実際の変化を示すからである。

「影響を及ぼそうとする…」
ここでは、人々は自らの未来をコントロールできるということを意味する ‘influence’ を使った。

「人々をサポートすることである。」
 この文は、ソーシャルワークの文脈における「解放」という伝統的な概念を表現している。

「各地の土着の知識によって…」
「土着の知識」を含めたのは、文化的知識の重要性を示すとともに、西洋の理論的モデル一辺倒からの脱却を強調するためである。

「実践の基礎をなすのは…」
 実践という言葉を入れたのは、ソーシャルワークは実践に基づく専門職であることを強調するためである。

「人権、集団的責任、…」
人権に加えて「集団的責任」を入れたのは、権利やウェルビーイングは、市民/人々が自らの行動や他者に対して責任をとる限りにおいてのみ、十分に認知されるものだからである。
ソーシャルワーク専門職は人権の法的枠組のために主張するものであることも暗示している。

 


 ※画像は、群馬の四万温泉の遊技場で見かけた招き猫。


第4回S-PSフォーラム開催

2012年09月29日 01時15分37秒 | フォトチャンネル

今日は「社大精神保健福祉士フォーラム」(略称:S-PSフォーラム)のご案内です。
昨年より年2回開催し、早くも第4回目のフォーラム開催になります。
前回は七夕の日、今回は11月11日(日)、ポッキーの日に開催です。

社大のさまざまな課程で学んだ、PSWの相互交流の場としてスタートしました。
学部・通信教育科・専門職大学院・研究大学院の、現役生・卒業生が集います。
手弁当で運営されている会ですが、とても大事な場になってきています。

ほかにも社大には、学部卒業生たちが集まる2月の「社大PSW勉強会」があります。
今年からは、6月の学内学会に合わせ開催する、PSWのセッションも初めて設けました。
これらは、PSW資格を取得した卒業生たちの、ホームカミングデーの要素もあります。

ただし、卒業生・修了生が、ただ集まる同窓会というだけの要素ではありません。
同じ大学という場を共有したPSWたちの、実践交流・相互研鑽の場になっています。
お互いをリソースとして活かしあい、PSWの理念を確認し合う場になっています。

午前中の講演は、大野和男さんにお願いしました。
精神保健福祉士国家資格時の日本PSW協会理事長で、元専門職大学院教授だった人です。
「Y問題」を切り口に、PSWの抱えるジレンマと価値を、熱く語っていただきます。

午後の分科会は、いずれも卒業生たちの実行委員会による企画です。
前回の分科会を踏襲して、趣向を凝らした運営を目指しています。
秋の日の一日、職場を離れて、PSWとして母校でリフレッシュしてください。

なお、今回から参加者に「社大の精神保健福祉士養成課程に関心のある方」が入りました。
ざっくばらんに言えば、PSWに興味があれば、どなたでも参加可能です。
精神保健福祉領域にかかわる、様々な職種・立場の方のご参加をお待ちしています。

※画像は、前回のS-PSフォーラムの午前中の講演会場の様子です。

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第4回 日本社会事業大学PSWフォーラム
~現役生と卒業生のより良いキャリア形成と実践力向上を目指して~

日本社会事業大学精神保健福祉士養成課程では、学部・通信教育科・専門職大学院・研究科大学院において精神保健福祉を学んでいる方と卒業した方々の相互交流と実践的学びの場として、精神保健福祉士養成課程関係者フォーラム(S-PSWフォーラム)を開催します。
パートナーシップを体感し、みんなでエンパワーメントしあいましょう!

◆日 時:11月11日(日) 10:00~17:00 
◆場 所:日本社会事業大学 清瀬キャンパス 教学B棟B301ほか
◆参加者:通信教育科、社会福祉学部、専門職大学院、研究科大学院の在籍者および卒業者、社大の精神保健福祉士養成課程に関心がある方

◆構 成:
○1 基調講演 10:00~12:00
講師:本学元教授 大野和男先生
「精神保健福祉士が抱える人権上のジレンマ~改めてY問題を考える-」
精神保健医療福祉の領域では、この1年の間に、精神科特例の一部改正、アウトリーチ推進事業、保護者制度の撤廃の検討など、これまで以上に精神保健福祉士として人権を意識する機会が増えています。
そこで今回の基調講演では本学元教授の大野和男先生をお招きして、「精神保健福祉士と人権」について深く考える機会を設けました。
「Y問題」に深く関わってこられた大野先生のお話しは、これからの精神保健福祉の羅針盤となるでしょう。

○2 分科会(予定)13:00~15:30
●分科会①すこやか貯蓄を体験しよう【学部&通信卒業生共同企画】
気分調べやWRAPなどをヒントを得て作られた、病気の有無に関わらず誰でも使える「すこやか貯蓄」を体験して,仕事に役立てるのはもちろん、あなた自身の「すこやかさ」を考えてみませんか?
生き生きとして輝くような状態を目指して自分自身の「すこやかさ」を追求し、リカバリーについて考えてみたい方、日頃から気分や体調を維持・向上させるために使っているツールについて考えたい方、また、それを専門職として働く上で活用したい方、心よりお待ちしています。

●分科会②みんなのピアカウンセリング【教員&学部・専門職大学院卒業生企画】
「ピアカウンセリング」という言葉は聞いたことがあるけれど、どんなことを行っているかわからない方、体験したいと思っている方にお薦めです。
ピアカウンセリングは障害当事者だけのものではなく、同じ課題を抱えるピア、同じ境遇のピア、同じ志を持つピアなど、ピアの形は様々です。
そんなピアの魅力を寺谷先生とともに深く語りあいたい方、あらたな仲間を作りたい方、どうぞお越しください。

●分科会③みんなのリカバリー、秋色カフェへようこそ【教員&通信卒業生共同企画】
カフェのようなリラックスした雰囲気で、さまざまな立場の人が、所属・背景を超え、対等な立場で、人と出会い、会話を楽しみます。
お疲れのかた、ホッとしたいかた、癒されたいかた、どなたでも、大歓迎です。
秋の森を旅して、新しい出会いと安らぎを体験してみませんか?
添田先生の「癒しのミニレクチャー」もご用意してお待ちしています。

●分科会④龍龍先生の公開スーパービジョン」【教員&学部卒業生共同企画】
スーパーバイザーは専門職大学院准教授 古屋龍太先生です。
対象は精神科病院のPSWや精神障害者地域生活支援センターや精神保健福祉センター、その他施設などで直接クライエントと接して、ケースを持っているPSWです。
事例検討を通じて自身の成長やケース対応をよくしたい、スキルアップしていきたいという方々にとってはとてもよい機会となっています。

●分科会⑤SSTを体験してみよう!!【学部&通信卒業生共同企画】
SSTはきいたことあるけど、実際はどうすすめているの?
そんな思いを持つ方、一緒にSSTを体験してみませんか。
楽しく、元気が出る!!そんなSSTの魅力をお伝えします!!
SSTを知っている、きいたことはある、文献は読んだことはあるが未経験、そんな方にお薦めです。

●分科会⑥「保護者について考えよう」【学部卒業生企画】
来年度施行予定の「障害者総合支援法」において保護者制度・入院制度の見直しが検討され保護者の責務規定の削除についても議論されています。
この分科会では、基本的にはフリートーク形式。
これまで体験した医療保護入院のケースや「保護者」にまつわる様々な思い、今抱えている問題、参考図書・資料等の紹介などを参加人数によって小グループに分かれたうえで活発な意見交換を図っていきたいと思います。

●分科会⑦行政が抱える課題を分かちあいませんか?【教員&通信卒業生共同企画】
日本社会事業大学の卒業生には行政職の第一戦で活躍されている方が大勢いらっしゃいます。
この分科会では日頃地域住民のため、広く国民のために汗を流している行政職の方々が、職務・立場を離れ社大の同窓生として本音で語り合う場を用意しました。
久しぶりに母校に戻り、大いに語りあいませんか?

○3 交流会 生協カフェテリア 15:45~17:00
教員による「よろず相談」を含む。軽食とドリンク付き。持ち込み、お土産大歓迎!

○参加予定教員:
大嶋 巌(日本社会事業大学教授)
寺谷隆子(前・本学精神保健福祉士養成課程主任教授)
大野和男(元・本学大学院福祉マネジメント研究科教授)
古屋龍太(本学専門職大学院准教授)
贄川信幸(本学社会事業研究所特任准教授)
添田雅宏(本学通信教育科専任教員)
北本明日香(本学通信教育科専任教員)

◆申し込み先:
お申し込みは、以下の必要事項をご記入の上、大島研究室までメールにてお送りください。
(必要事項)氏名、課程、卒業年、現所属先、連絡先(メールアドレス)、希望する分科会(第2希望まで)
(大島研究室e-mailアドレス) spsforum.jcsw@gmail.com  

◆主催:S-PSWフォーラム実行委員会
社大のPSW課程を卒業した皆さんと教員が、自主的に組織し、企画運営しています。

APSWC21開催

2011年07月15日 01時19分37秒 | フォトチャンネル

第21回アジア太平洋ソシャルワーク会議が、本日より開催されます。
国内のソーシャルワーク団体・関係者と、この間準備を進めてきました。

東日本大震災のため、一時、中止か開催かの選択を迫られました。
国際会議を開催する力があるなら、被災地支援に全力を注ぐべきという意見もありました。

海外の関係者からも、参加や渡航を躊躇する声も聞かれました。
地震そのものよりも、福島の原発事故への懸念が、なかなか払拭されませんでした。

結局、災害時におけるソーシャルワークの役割を、この機会に正面から問うこととしました。
被災国だからこそ開催を決行するということを、海外にも発信していきました。

ニュージーランドや中国、インドネシアやフィリピン、パキスタン、バングラディッシュ。
この10年だけでも、アジア太平洋地域で死者・行方不明者1000人以上の大災害は23を数えます。

どの国にとっても、災害は彼岸の他人事ではありません。
それぞれの経験を語りながら、ワーカーにできることを共有できればと思います。

プログラムは、基調講演・全体シンポのほか、多数の特別シンポジウムが組まれます。
「災害とソーシャルワーク」
「ソーシャルワーク国際定義の再検討」
「障がいとソーシャルワーク」
「サービス・デリバリー・システム」
「ソーシャルワーク実習教育」
「アジェンダ・ビルディング」
「アジア太平洋と日本の精神保健福祉」等々…。

国内外24カ国、約600人の参加者が登録手続きを済ませています。
口頭発表の分科会は33セッション126題、ポスター発表も84題寄せられました。

日本精神保健福祉士協会も、ボランティアを含め50名体制で運営にあたります。
なんとか開催にこぎつけた以上、成功させたいと思っています。


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APSWC21(第21回アジア太平洋ソーシャルワーク会議)

■会期
2011年7月15日(金)~7月18日(月)

■会場
早稲田大学 早稲田キャンパス
(大隈講堂、国際会議場、井深大記念ホール、11号館5~8階)
リーガロイヤルホテル東京

■主催
アジア太平洋ソーシャルワーク教育連盟 (APASWE)
国際ソーシャルワーカー協会(IFSW)

■事務局
第21回アジア・太平洋ソーシャルワーク会議 運営事務局
〒102-8481 東京都千代田区麹町5-1 弘済会館ビル
TEL:03-5216-5303 FAX:03-5216-5552  E-mail: apc21@congre.co.jp 

■大会組織委員会

大橋謙策 大会長   ソーシャルケアサービス従事者研究協議会 代表
山村 睦 大会副会長 社団法人日本社会福祉士会 会長
竹中秀彦 大会副会長 社団法人日本精神保健福祉士協会 会長
笹岡眞弓 大会副会長 社団法人日本社会医療事業協会 会長
鈴木五郎 大会副会長 日本ソーシャルワーカー協会 会長
橋重宏 大会副会長 社団法人日本社会福祉教育学校連盟 会長
白澤政和 大会副会長 社団法人日本社会福祉士養成校協会 会長
谷中輝雄 大会副会長 社団法人 日本精神保健福祉士養成校協会 会長

日本社会福祉専門職団体協議会 (社専協: IFSW メンバー)
社専協は、日本社会福祉士会、日本精神保健福祉士協会、日本医療社会事業協会、日本ソーシャルワーカー協会で構成される日本のソーシャルワーカー連合体で、4団体が一体となって国際活動に取り組んでいます。

日本ソーシャルワーク教育連絡会(ソ教連)
ソ教連は、日本社会福祉教育学校連盟・日本社会福祉士養成校協会・日本精神保健福祉士養成校協会で構成される日本のソーシャルワーク教育機関の連合体です。日本社会福祉教育学校連盟が中心となって国際的活動に取り組んでいます。

■会議テーマ
『ソーシャルワークの新たな地平:共生と連帯』
ソーシャルワークは境界線を超える- 国境を、異文化間を、理論と実践の間を、「熱いハート」と「冷静な頭」の間を。
さらに境界線は、「階級、人種、肌の色、性別、言語、宗教、政治上あるいはその他の見解、国籍もしくは社会的出身地、財産、門地その他の地位」等の間にも引かれている。
これら境界線を超えた共生こそ人間と人間社会の本質・真髄であり、連帯はこれを実現し保障するための必須条件である。
また境界線は、実践、制度政策、学問その他それぞれの分野の間にも引かれている。
これらの境界線を、連帯をもって超えることがソーシャルワークの基本的原理であり、倫理なのである。

■大会プログラム

●1日目(7月15日:金)
14:00 登録デスクオープン
15:30 開会式
16:30 基調講演(17:30まで)
18:00 ウェルカムレセプション(20:00まで)

●2日目(7月16日:土)
08:30 登録デスクオープン
09:00 全体講演
10:30 コーヒーブレイク
11:00 口頭発表・ワークショップ・ポスターセッション
12:30 昼食
13:00 フィールドビジット(18時頃まで)コース情報
14:00 口頭発表・ワークショップ・ポスターセッション
15:30 コーヒーブレイク
16:00 口頭発表・ワークショップ・ポスターセッション(17:30まで)

●3日目(7月17日:日)
08:30 登録デスクオープン
09:00 シンポジウム
10:30 コーヒーブレイク
11:00 口頭発表・ワークショップ・ポスターセッション
12:30 昼食
13:00 フィールドビジット(18時頃まで)コース情報
14:00 口頭発表・ワークショップ・ポスターセッション
15:30 コーヒーブレイク
16:00 口頭発表・ワークショップ・ポスターセッション(17:30まで)
17:30 APASWE総会
18:30 バンケットディナー(21:00まで)

●4日目(7月18日:月)
08:30 登録デスクオープン
09:00 口頭発表・ワークショップ・ポスターセッション
10:30 コーヒーブレイク
11:00 閉会式(13:00まで)

※同時通訳は日本語・英語・韓国語を予定。

※プログラム詳細は、ホームページをご覧ください。
http://www.apswc2011.org/ja/index.html


※画像は、初日の舞台、大隈講堂。僕は、開会式の司会をやる羽目に…。

2012年度からのPSW新カリキュラム

2011年02月23日 09時25分07秒 | フォトチャンネル

新しい精神保健福祉士養成カリキュラムについて、パブコメ募集が始まりました。
厚労省の下記ホームページを、チェックしてみて下さい。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495100318&Mode=0

パブリックコメントって、どれだけ意見が尊重されるかは、何も保証されていません。
とりあえず、行政手続き法に基づいて、一応意見は聞きました、みたいな?

既定の路線は、既に引かれているし、用意もされています。
パブコメ聞いてから、検討なんてことは、絶対にありません。

でも、あれこれ意見が集中すると、霞ヶ関の官僚も結構考え込んでしまうこともあります。
寄せられた意見は、すべて資料として残りますし、会議にも出されます。
少なくとも、まるで無視は、できなくなる訳です。

新しいカリキュラムは、このパブコメ手続きを経て、最終段階に入ります。
3月末日に、色々な通知類が発達されるでしょう。

各養成校のカリキュラム変更は、来年4月からです。
つまり、来年度が、旧カリの最終年度になるわけです。

内容は、以下に貼り付けている通りです。
もう、既に、あちこちで周知されていることですが。

新カリを見据えて、既に動き始めていることがあります。
演習や実習については、担当者に講習会受講が義務づけられます。

それぞれの現場で、独自裁量で行われていた実習ですが。
実習指導者自身が、実習指導のあり方を、再度検証することが求められます。

12月には、PSW協会主催で「実習指導者講習会講師研修会」が行われました。
ここで受講した現場PSWたちが、今後、全国各地での講習会をリードします。

養成校の教員の方も、演習・実習の進め方等について、講習会を受けねばなりません。
こちらは、精神保健福祉士養成校協会が、東京と大阪で3月に講習会を行います。

新しいPSW養成のあり方は、どんな形で進行していくのでしょう?
カリキュラム改訂の意思は、どのような形で実を結んでいくのでしょう?

精神保健福祉士法改正と連動してのことですから、しばらくはもう、変わらないでしょう。
国家資格化されて、初めての出来事ですし。

PSWをめざす学生達にとっても、今回の改正がどう影響するのか?
今後の動向に、注目していきたいと思います。


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精神保健福祉士:新カリキュラム(2012年度~)


1 指定科目
(1) 科目
 精神保健福祉士法(平成9年法律第131号。以下「法」という。)第7条第1号に規定する文部科学省令・厚生労働省令で定める精神障害者の保健及び福祉に関する科目(指定科目)は、次の①から⑳までに掲げるものとする。
 なお、指定科目は、法第7条第1号、第4号及び第7号に規定する受験資格に係る科目である。

1. 次に掲げる科目のうち一科目
 イ 人体の構造と機能及び疾病
 ロ 心理学理論と心理的支援
 ハ 社会理論と社会システム
2. 現代社会と福祉
3. 地域福祉の理論と方法
4. 社会保障
5. 低所得者に対する支援と生活保護制度
6. 福祉行財政と福祉計画
7. 保健医療サービス
8. 権利擁護と成年後見制度
9. 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
10. 精神疾患とその治療
11. 精神保健の課題と支援
12. 精神保健福祉相談援助の基盤Ⅰ
13. 精神保健福祉相談援助の基盤Ⅱ
14. 精神保健福祉の理論と相談援助の展開
15. 精神保健福祉に関する制度とサービス
16. 精神障害者の生活支援システム
17. 精神保健福祉援助演習Ⅰ(30時間)
18. 精神保健福祉援助演習Ⅱ(60時間)
19. 精神保健福祉援助実習指導(90時間)
20. 精神保健福祉援助実習(210時間)

※ (  )内は科目の修了に必要な時間数
※※ 法第7条第4号及び第7号に規定する指定施設(以下「指定施設」という。)において1年以上相談援助の業務に従事した後、入学する者については、①から⑱までに掲げる科目とする。

指定施設とは、次のイからヲまでに掲げる施設をいう。
イ 精神科病院
ロ 精神病床を有する又は精神科心療内科を標榜している病院又は診療所
ハ 市役所、区役所又は町村役場
ニ 保健所又は市町村保健センター
ホ 精神保健福祉センター、精神障害者地域生活援助事業を行う施設、精神障害者社会復帰施設
ヘ 障害福祉サービス事業(生活介護、共同生活介護、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援又は共同生活援助を行うものに限る。)又は相談支援事業を行う施設、障害者支援施設、地域活動支援センター及び福祉ホーム(精神障害者(同法第4条第1項に規定する精神障害者をいう。)に対してサービスを提供する施設に限る。)
ト 児童相談所、母子生活支援施設、児童養護施設、知的障害児施設、知的障害児通園施設、情緒障害児短期治療施設、児童自立支援施設及び児童家庭支援センター
チ 救護施設及び更生施設
リ 福祉事務所
ヌ 知的障害者更生相談所
ル イからヌまでに掲げる施設に準ずる施設として厚生労働大臣が認める施設

(2) 実習演習担当教員の要件

実習演習科目((1)の⑰から⑳までに掲げる科目をいう。以下同じ。)を教授する教員(以下「実習演習担当教員」という。)は、次に掲げる者のいずれかであること。
1.学校教育法(昭和22年法律第26号)に基づく大学(大学院及び短期大学を含む。)又はこれに準ずる教育施設において、教授、准教授、助教又は講師として、精神保健福祉士の養成に係る実習又は演習の指導に関し5年以上の経験を有する者
2. 学校教育法に基づく専修学校の専門課程の専任教員として、精神保健福祉士の養成に係る実習又は演習の指導に関し5年以上の経験を有する者
3. 精神保健福祉士の資格を取得した後、相談援助の業務に5年以上従事した経験を有する者
4. 精神保健福祉士の養成に係る実習及び演習の教員として必要な知識及び技能を修得させるために行う講習会であって、厚生労働大臣が別に定める基準を満たすものとしてあらかじめ厚生労働大臣に届け出られたものを修了した者その他その者に準ずるものとして厚生労働大臣が別に定める者

(3) 実習演習担当教員の員数
実習演習担当教員の員数は、実習演習科目ごとにそれぞれ学生(生徒を含む。)20人につき1人以上とすること。
(4) 専任教員の員数
実習演習担当教員のうち1人は、専任教員であること。
(5) 設備基準
少なくとも学生20人につき1室の割合で、精神保健福祉援助演習を行うための演習室及び精神保健福祉援助実習指導を行うための実習指導室をそれぞれ有すること。ただし、精神保健福祉援助演習及び精神保健福祉援助実習指導を行うのに教育上支障がない場合は、演習室と実習指導室とは兼用とすることができる。
(6) 実習施設の範囲
厚生労働大臣が別に定める施設及び事業のうち、精神保健福祉援助実習を行うのに適当なもの(以下「実習施設等」という。)を精神保健福祉援助実習に利用できること。ただし、精神保健福祉援助実習の一部については、精神保健福祉援助実習を行うのに適当な市町村(特別区を含む。以下同じ。)において行うことができる。
(7) 実習指導者の要件
実習指導者(実習施設等において精神保健福祉援助実習を指導する者(市町村において精神保健福祉援助実習を行う場合を含む。)をいう。以下同じ。)は、精神保健福祉士の資格を取得した後、相談援助の業務に3年以上従事した経験を有する者であって、かつ、実習指導者を養成するために行う講習会であって厚生労働大臣が別に定める基準を満たすものとしてあらかじめ厚生労働大臣に届け出られたものを修了した者その他その者に準ずるものとして厚生労働大臣が別に定める者であること。
(8) 実習生の受け入れ範囲
1つの実習施設等における精神保健福祉援助実習について指導を行う実習指導者の数は、同時に指導を行う学生5人につき1名以上とすること。

2 基礎科目

(1) 科目
 法第7条第2号に規定する文部科学省令・厚生労働省令で定める精神障害者の保健及び福祉に関する基礎科目は、次のとおりとする。
なお、基礎科目は、法第7条第2号、第5号及び第8号に規定する受験資格に係る科目である。
1. 次に掲げる科目のうち一科目
 イ 人体の構造と機能及び疾病
 ロ 心理学理論と心理的支援
 ハ 社会理論と社会システム
2. 現代社会と福祉
3. 地域福祉の理論と方法
4. 社会保障
5. 低所得者に対する支援と生活保護制度
6. 福祉行財政と福祉計画
7. 保健医療サービス
8. 権利擁護と成年後見制度
9. 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
10. 精神保健福祉相談援助の基盤Ⅰ
11. 精神保健福祉援助演習Ⅰ

(2) 1の(2)~(5)の要件の準用
基礎科目における精神保健福祉援助演習Ⅰについては、1の(2)~(5)と同じ要件を満たしていなければならないこと。

いよいよ、キターーーっ!?

2011年02月05日 13時19分25秒 | フォトチャンネル

いよいよ、来ました。
いよいよ、始まりました。

予感はしていました。
覚悟はしていたんです。

もう、そろそろだ。
いや、もう始まっている。

でも、まだテレビでは言ってない。
自分の気のせいか?

でも、なんか、ちょっと…。
カラダが反応しているような…。

もう、2月だし…。
いよいよ、2月に入ってしまったし…。

今日。
来ました。

ハッキリと来ました。
キターーーーーーっ!!

スギ花粉、襲来です。
今日、被爆しました。

朝、起きた時から、鼻はムズムズ。
目はかゆい。

そして、クシャミ。
「はぁっくしょんっ!」

大学への出勤途中に、ティッシュ、買いました。
ちょっと高い、保湿ティッシュ。

薬も買いました。
スカイナーAL錠と、パブロン鼻炎カプセルS。

マスクは、去年買い込んであったもので対応。
ユニチャーム超立体マスクとのどぬ~るぬれマスク。

目薬も今日から早速。
ザジデンAL点眼薬。

やれるだけのことをするしかありません。
気休めの対症療法だと、わかっていても。

もう、かれこれ、20年近いつきあいでしょうか。
スギとヒノキとブタクサの花粉アレルギー。

毎年、この季節になると、目と鼻を真っ赤にしてて。
薬ものんでるので、思考力はてきめんにダウンして。

病院の職場では、僕の花粉症が、春の風物詩のようになっていて。
相談室の若い女性PSWらが、僕を見て、毎年言っていました。

「龍龍さんの花粉症が始まると、あ~、春が来たんだ~って思うよね~♪」
「そうそう~、なんか、春だな~って感じで、うれしくなるよね~♪」

そんな季節が、今年もめぐってまいりました。
本当は好きなのに、考えるだけでユウウツな、春の訪れ…。

しばらく、龍龍は、ひきこもりがちになります。
リアクションが薄くても、お許し下さいませ。

フォトチャンネルと福祉ネットワーク

2011年01月12日 14時38分58秒 | フォトチャンネル

昨日、ブログの記事を更新したら、一気に訪問者400名超。
ありがたいやら、空恐ろしいやら。
ご訪問頂いた皆さんには、感謝しながら、恐縮しています。
<(_ _)>

今日は、朝から晩まで、研究室に籠もって仕事しています。
授業も会議も無く、お陰様でだいぶ仕事が進みました。
今日だけで、宿題が四つ片付きました~。
(^_^)v

とは言っても、まだまだ氷山の一角です。
自分なりに進行管理はしているつもりですが。
実は、もう締め切り過ぎたものや、今週中の宿題もあります。
(-_-;)

少し「フォトチャンネル」というのを、いじってみました。
これまでブログにアップした画像を、一部まとめてみました。
あくまでも試しなので、とりあえず風景写真だけです。
(^_-)

ちゃんと動作するか、若干心許ないのですが…。
下の画像をクリックすると、スライドショーになるはず…。
画像が表示されなければ、またチャレンジしてみます。
(^_^;)



あ、お知らせです。
今晩のNHK教育テレビ「福祉ネットワーク」をご覧下さい。
「シリーズ統合失調症」が始まるそうです。

第1回目は「診断・治療”最前線”」
1月12日(水) 20:00-20:30  再放送は19日(水) 12:00-12:30
近赤外線による脳機能検査、抗精神病薬(コンスタ?)、認知機能リハ等を取り上げるようです。

第2回目は「早期支援と”学校”」
1月13日(木) 20:00-20:30  再放送は20日(木) 12:00-12:30
学生への疾患理解教育、養護教諭と医療機関との学医連携等を取り上げるようです。

古い精神病院の各現場は、たいして変わっていないように見えますが。
一応、精神医療も日進月歩と言って良いのでしょうか。
病院ごとの質の格差が、どんどん進行していっているようです。


※画像は、喫茶店で見つけた人形です。


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シリーズ 統合失調症(1)
およそ100人に1人がなる身近な病気・統合失調症。発症の多くは15歳から30歳に集中し、その後の人生に大きな影響を与える疾患だが、早期に発見し、適切な治療を早期に開始すれば、復学・就労など本人の希望にそった回復も、めざせるようになってきている。統合失調症の早期発見早期治療について、最新の動きを2回にわたって放送する。

1回目は、「診断・治療最前線」
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/info/1101/110112.html
▽近赤外線を使って脳の働きを調べる装置を鑑別診断の補助に使うとりくみ
▽錠剤以外にもさまざまな剤形が登場しライフスタイルにあわせ選択する時代になっている抗精神病薬
▽効果が確かめられてきた認知機能リハビリテーション
など、診断と治療の最新情報についてお伝えする。

2回目は、「早期発見と学校」
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/info/1101/110113.html
統合失調症の早期発見と早期治療を実現するためには、病気の好発期にある若者が長い時間を過ごす学校の役割が大きいと、近年改めて考えられるようになっている。そこで、
▽若者に統合失調症をはじめとする精神疾患について正確な知識を与えることで、若者自身が異変に気づいたり、いざというときには相談行動が取れるようにしたりしようという疾患理解教育のとりくみ
▽養護教諭をはじめとする学校側と地域の精神科医や臨床心理士などがネットワークを作ることで、教師たちの精神疾患についての知識のレベルアップとともに、気になる児童・生徒がでてきたときには迅速に医療につなげようという学医連携のとりくみを取り上げる。