今日、ホームレスになった 大不況転落編
増田 明利 著
彩図社
今日は、以前知人から聞いていて、先週末にちょっと読んでみた本の紹介です。
日本社会の不況、闇にダイレクトに直面する本で
お気に入りの本とまでは言えませんが
読んで良かったと思うのが、読後の感想でした。
社会の闇を見たくはないという方は、今日のブログはスルーしてくださいませ。
増田明利氏は、ホームレス、バブル崩壊、リストラ、ローン破綻、雇い止め、夜の街など
社会の闇に焦点をあてながら、ルポライターとして活動されている作家さんです。
私自身、社会の闇を描いている本をしっかり読んだのは、はじめてかもしれません。
増田氏自身が経験されたことも、「はじめに」の部分で書かれています。
ある日お風呂場で転倒し、その後熱が出たり、浮腫みが起きた時に放置してしまい
そのケガが原因で耐性ブドウ球菌に感染。
そこから多発性膿瘍→壊死性腫瘍→敗血症と悪化し、一時は命も危ない状態を経験され
療養→リハビリ病院を転々とし、およそ半年間病院のお世話になったそうです。
現在も完治はしておらず、作者の心情も本のなかで感じる部分がありました。
ひとつひとつのストーリーを読みながら、
闇の深さを感じながら、ちょっとため息が出て
途中で珈琲を一杯いれたりしました
日本社会を見つめるきっかけをいただいたように思います。
最後の「おわりに」の部分で、、
↓
これは著者として記しておきたいのだが、やはり気の重くなる取材だった。
話のほとんどが暗く重たいもの。
聞いていても楽しくなる話はなく、切なくなることが度々あった。
それでも取材を続けたのは、ひとつとして同じ話がなかったから。
それぞれに背景があり、人生があるから。
悲惨な話、怒りが込み上げてくる話もあれば、それはあなたのミステイクだと説教したくなる人もいた。
(P.220-221より)
と、書かれていました。
気が重くなっても取材を続ける。
それって、転職なのかもしれませんね
第1章では、新型コロナウイルスが原因で苦境に追い詰められた方々の現状もレポートされていました。
それでは、今日も良い一日をお過ごしください✨