多分、ラストシーンは子供のキイが広大な草原の中を走っていく姿で、長い物語は終わる。
綺麗なもの、純粋なもの、無垢なものを何より愛する小さな男の子。
まだ、イメージ。
私の漫画のテーマは、昔から同じ気がする。そばにいるだけで幸せと歌には歌われても、現実は違う。男と女は金としがらみや役割で一緒にいる。利用価値も考慮の上に。
そこに「愛」という嘘を散りばめる。
汚くても狡くてもいいと思う。「愛」という嘘が一番反吐が出る。
愛のない人間ほど愛というワードが好き。その愛は、金やものを貢がせてナンボ。貢いでやって釣ろうとする。
私は少し変わった恋愛遍歴を持っている。私は、恋愛でものをもらうのが大嫌いである。昔、ティファニーのネックレスを唐突にプレゼントされて微妙な顔をしたらしい。
男は、嬉しそうじゃないと怒った。お礼は言ったんだけどね。。。
色んなものプレゼントしてくれた。ブランドもの。別れた時に全部捨てた。
そいつは、ロレックス嵌めて、コレクションにもしてた。モノや金、地位がある自分に酔っていた男だった。
広いマンションに一人暮らし。部屋には大きな絵が飾ってあった。
高級ホテルのスイートやら、高級旅館。
でもね、好きだと思っていた気持ちは、すぐ冷めた。
この男は中身空っぽだった。
スーパーの惣菜食べて、腹割って話せる男の方がいい。私は、そっちの方が幸せ。
金目のものくれて、ドヤ顔するような奴とは付き合いたくない。
モノで愛情は釣れない。
そもそも、愛を語るなら経済的な依存関係を断ち切らなくてはならないと思っている。同じ地に足をついて、同じ目線で語るのが愛情についてだと私は思う。
これが、私の描くテーマの底にある。
もう、私も若くないので変な男は寄ってこない。今日からのメトロポリタンは、もちろん自腹。