米カリフォルニア州のシエラネバダ山脈で集団で生息していたという新種の発光ヤスデは、ホタルと違い体全部が発光しており、すぐそばまで近寄れば、ちょっとした文字が識別できるほどには明るいという。特殊なタンパク質が体を覆っており、それが硬い表皮の内側から発光するのだ。
この発光ムカデはMotyxia属に属するものだ。生物が体を発光させる理由1つには、敵への警告があげられる。事実強い光を発するヤスデは、猛毒のシアン化物を最も多く持っていることが明らかとなっている。天敵の多い高地にコロニーを形成するようになり、そこで初めて毒があるという警告として発光が進化したのだ。
youtube:Filming Glow-in-the-Dark Critters: #bestjobever
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そしてもう一つ、別の理由も考えられている。ヤスデが暑く乾燥した環境に適応するためではないかというものだ。気温が高すぎるとヤスデは酸素を代謝するのが困難になり、過酸化物などの副産物ができてしまう。発光タンパク質には、こうした副産物の生成を中和させ、ヤスデの体を保護する働きがあるのだそうだ。
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