今、午前1時10分。
久しぶりに杉野を実家まで送り、次に虹ヶ丘の絵梨香を送り、そして真打の春華を伊勢まで送り塾に帰還。
絵梨香の家から松阪インターまでの田舎道を直進、左折して23号線まで飛ばすと左側に松阪中央病院。
心の中で叫ぶ・・・中塚、元気で新米ドクターやってる?
春華の家は伊勢市民病院の前の団地。
帰り道は再び伊勢市民病院前の交差点を曲がることになる。
心の中で・・・田丸・弟、元気だろうと思うけど元気?
23号線を北上すると4分で山田日赤病院。
昼なら病院の建物見えるだろうが、今は夜。
漆黒の闇の中で叫ぶ・・・高橋ドクター、元気?
今年から入った山岸のこと、宜しくお願いね。
山岸と中塚(松坂市民病院)は卒業旅行でヨーロッパを旅した。
お土産は俺のブログで催促しておいたスペインの地図・・・ありがたい。
いろんな医学部生と知り合った。
儲からない塾の講師を真摯に演じてみせてくれた。
ありがたい。
そのきっかけとなった橋本ドクター。
年長さんを化学でいたぶり夕食で降板、再び午後9時登場。
連投である。
今回は秘密兵器持参・・・康葉である。
聞けば数日前にやっと歩き出したとか。
埃まみれの本棚を珍しそうに見やる。
その横で親父さんは久しぶりに姿を見せた杉野(10期生)相手に昔ながらにチクチクやっている。
「受験番号は?」
「2330です」
「俺のブログに出していいの」
「ええ、結構です」
その横を康葉がたどたどしい歩き方で塾内探訪。
その康葉のエアクッションのごとく、奥さんが後に続く。
そこへ俺の奥さんが現れ、中学生相手に国語の授業をやっている里恵が顔を出す。
俄然お帰りモードの康葉・・・ハーちゃんは俺に抱かれて泣き出す。
想定内・・・いつだってこうだった。
ついてないことってある。
明日は杉野の合格発表。
「先生、明日はここで勉強してていい」と杉野。
何の勉強をするのか分からないが、とりあえずは「ええよ」
発表は午後3時・・・今年度最後の震える一日が始まった。
時刻は午前2時。
れいが、急遽勃発!橋本ドクターの化学で後回しになった高校生一斉の試験をやっている。
今日から徳武(三重大学医学部6年)の授業再開。
対象は数学全般、生徒のリクエストで次回の内容が決定。
今日のテーマは年長さんからのリクエスト・漸化式。
新高3も新高2も参加は自由。
時間は午後8時、新しい塾。
午後2時半には杉野が真ん中の部屋で勉強していた。
気もそぞろだったに違いない。
俺は年長さんに英語の整除問題を解説していた。
午後3時、中学生の教室へ・・・ディスレー画像を凝視している彫像のような杉野がいた。
ドクター橋本、奥さんの実家のパソコンで見たのだろう。
さっそくの電話だ。
杉野不在のまま、あれやこれやと話す。
「今日はどうしましょう・・・合格祝いとはならなかったが、就職祝いというのもありですからね」
受話器の向こう側で亜也ちゃん(奥さん)が何か言っている。
「そっとしておいてあげたらと言ってます」
「男と女じゃ、こんな状況の対処違うもんね。でも、明日から仕事もあるし・・・翌日が休みの時にでもやろうか」
舞がやって来た。
「今日、新しい小学校に行ったのよ。じゃあ、さっそく校長先生から『教職の勉強をしっかりしなさい』って。櫛形の校長先生からの伝言だって」
「そりゃ、あんじょうきばってもらわんと。大森もブログ上でカウントダウン始めたし・・・」
「あれね、あれってまいる。試験日いっしょやん! やめてほしいわ」
来週から舞先生、教職試験を見据えての小学校通いが始まる。
今度の学校は櫛形より遠いところにある。
俺は安濃の学童通いで培った裏道のルートを舞に教え始める。