『胡蝶の夢 ─Endless Nightmare─』
現実は非情である。というお話。
『祭囃し編』を経て真っ当な時間を進み始めた梨花が、その来歴を否定されたのが『賽殺し編』だった。
その『賽殺し編』を経て、真っ当な時間線に辿り着いた梨花が、またもその来歴を否定される。
しかも今度は『賽殺し編』と異なり、何一つ救いはない。
登場人物たちは誰も、向上心も後悔もなく死に絶え、梨花は無意味に殺され続けている世界が繰り返される。
カケラ達にはあらゆる可能性があるとは言え、ひたすら反転した事情が連なるばかりなのを読むのは苦しかった。
後それから。読み返すには挿し絵がネック。
個人的に、ラストの“綿流し”のグロ画像は見るに耐えず。
私はホラーは嫌いじゃないがスプラッタは無理。微妙だが大事なライン。
忘れがたいが忘れたい、何とも言えない話だった。
それでは。また次回。