通路の突き当たりに、大きな樫の扉があった。
かがり火に照らされた部屋の中には、一人の男が椅子に腰掛けていた。
緋色のマントを羽織った、銀髪の戦士だった。
「ついにここまで来たか。挑戦者たちよ。
私はこの迷宮で『トライアルマスター』と呼ばれる立場にいる。
これより先に進みたくば、この迷宮の試練を乗り越えたまえ」
泰然と語るその居住まいには、しかし全くもって隙がない。
トライアルマスターは、ハーレイを差し招き、剣士には待つよう命じた。
二人は、椅子の裏にある隠し扉から、奥の小部屋に移動した。
「さて、ともあれここでの決め事に従っていただこう。
この二つのダイス(サイコロ)を振りたまえ」
言われた通り、渡された6面ダイスをハーレイが振ると、6と2が出た。
「よろしい。合計は8だな。ならばもう一度、今度は眼の数を予想してから振りたまえ。
8より多いか少ないか、あるいは8か」
ハーレイは少ない方に賭けたが、出目は4と5で外れた。
「賭事には慣れてないようだな。ペナルティだ。コレのどちらかを飲んでいただく」
トライアルマスターは、2錠の薬を手に取った。Sと書かれた錠とLと書かれた錠。
ハーレイはLを選んだ。飲んだら、急に周りに不安を感じた。
かがり火に照らされた部屋の中には、一人の男が椅子に腰掛けていた。
緋色のマントを羽織った、銀髪の戦士だった。
「ついにここまで来たか。挑戦者たちよ。
私はこの迷宮で『トライアルマスター』と呼ばれる立場にいる。
これより先に進みたくば、この迷宮の試練を乗り越えたまえ」
泰然と語るその居住まいには、しかし全くもって隙がない。
トライアルマスターは、ハーレイを差し招き、剣士には待つよう命じた。
二人は、椅子の裏にある隠し扉から、奥の小部屋に移動した。
「さて、ともあれここでの決め事に従っていただこう。
この二つのダイス(サイコロ)を振りたまえ」
言われた通り、渡された6面ダイスをハーレイが振ると、6と2が出た。
「よろしい。合計は8だな。ならばもう一度、今度は眼の数を予想してから振りたまえ。
8より多いか少ないか、あるいは8か」
ハーレイは少ない方に賭けたが、出目は4と5で外れた。
「賭事には慣れてないようだな。ペナルティだ。コレのどちらかを飲んでいただく」
トライアルマスターは、2錠の薬を手に取った。Sと書かれた錠とLと書かれた錠。
ハーレイはLを選んだ。飲んだら、急に周りに不安を感じた。