里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

23号台風の後始末

2005年09月24日 | 天変地異
昨年の23号台風で山の頂上の松はほぼ全滅し、東北斜面の桧もかなり倒れてし
まった。
止むを得ず、舅、その友人で森林組合のOB、私、家内の4人で後始末をした。

松は1.9mの長さに玉切して麓に運び出し、桧は3メートルの長さに玉切してそ
のまま山に積んで置く事にした。
なにしろ出荷しても運賃も出ないと言うのだ。
残念ながら松はパルプ用に引き取って貰い、桧は柱用(自家用)に使える物だけ
残す事にした。

作業は4人で6日かかり、収入はパルプ材の約7万円だけ。
殆ど家族だけでやってもこれだけである。
私は、残った木が山小屋に倒れないようにする為と、将来松茸を生やす為に採算
を度外視してやったので、余り苦にならなかったけれど、大部分の人達は倒れた
ままで放ったらかしにしているそうだ。

TVで放送していたが、「折角育てた桧がもったいない」と、一人で1日十数本ず
つ切り出しているが、柱用の3m材で1本460円程度にしかならず、
「大根より安い」と嘆いていた。
30年近くかかって育てた木が、一夜にして大根に変わるとは悲劇である。

温暖化のせいで大型台風が日本に接近しているのであれば、これから日本の森
林は壊滅的な打撃を受ける事になるが、そうならないように祈るしかない。
私も松茸が生えて来るまで、後30年程長生きせねばなるまい。

台風23号

2004年10月21日 | 天変地異
今年は台風の当たり年らしい。
私の山も、9/7の18号では南からの強風で直径30cm級の赤松が2本ほど根こそぎ倒されただけで済んだが、10/20の23号は強烈な北東の風で、頂上付近の赤松が多数途中から折れたり根こそぎ倒されたり、20年生の桧も多数が大きく傾く被害を受けた。
これではマツタケの可能性がかなり小さくなりガッカリである。
舅の知り合いでも、2町歩の30年生杉が全部地すべりで谷川へ崩れてしまう被害を受けた人や、4町歩の20~30年生桧が大きく傾きほぼ全滅に近い人もいる程だ。
この原因としては、
植林の手入れ(特に間伐)不足で木が軟弱な上に、下草が生えず株元の土砂が流されて倒れやすくなっている事と、赤道付近と日本近海(南)の海水温が高い事が挙げられている。
しかし、今更間伐と言われても老齢化している現状では出来る相談ではないし、まして海水温の上昇(地球温暖化?)と言われてもいかんともし難い。
又、最近の農水省は「風に強い落葉樹との混交植林が良い」などと言っているらしいが、高度経済成長の時代に植えられたものはどうすれば良いのであろうか?
来年以降も強烈な台風が来るようであれば日本は森林だけで済まず、大きな被害を受ける事になるが……