里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

ツバメオモト(ユリ科、ツバメオモト属)

2010年03月31日 | 庭の山野草
ヤフオクで“ツバメオモト”を買った。
近くの郵便局のカウンターへ飾ってあったのが気に入ったからだが、葉が緑色で美しい。
未だ蕾は固いが、どんな花が咲くのか今から楽しみだ!


ツバメオモト、燕万年青(ユリ科、ツバメオモト属)
奈良県以北で、亜高山の湿った針葉樹林内に自生する多年草。 草丈は20~30cm。
葉は、倒卵状長楕円形。 根元に重なるように数枚つき、厚くて軟らかく光沢がある。
花期は5~7月で、長い花茎の先に、大きさが約1cmで花弁が6枚の白い花が、散らば
った形で数個から多数つく。 果実は径が約1cmで、最初は瑠璃色だが熟すと黒くなる。

〔名前の由来〕
“ツバメ”については、花がツバメの姿に似ているからとか、ツバメが飛ぶ時期に花が
 咲くからとか、果実がツバメの頭に似ているからとか、色々な説がある。
“オモト”については、葉が万年青に似ている事から名づけられた。


クロマグロは葡萄が好き?

2010年03月29日 | 動 物
3月24日の日経に、クロマグロ養殖に関連して「メルシャン低コストの飼料」と題す
る記事が載っていた。

内容は、
『ワイン用のブドウの絞り粕などを使って餌に仕立てる事に成功し、量産技術も確立済
 みで、自社養殖場で実証した後に3年以内に出荷する』
『マグロは、通常サバなどの生き餌しか食べず、養殖コストの約7割を占める餌代の削
 減が課題とされているが、メルシャンの人工飼料は餌代を半分に抑えられる』
というものだ。

このところクロマグロの漁獲規制が強まり、世界消費の7~8割を占める日本への風当
たりが強くなっていて、国内の食品業者は一斉に養殖事業を強化しているのだそうだが、
国内養殖物の割合が既に国内消費量の20%に達していると言うから驚いてしまう。

しかし、その国内養殖で育てる稚魚は太平洋で捕っているそうで、いずれ太平洋に漁獲
規制が及ぶ事が懸念されていて、近畿大学が初めて実用化に成功した、卵を人工孵化し
て成魚まで育てる“完全養殖”が注目されているのだそうだ。
メルシャンといい、近畿大学と言い、研究者の地道な研究に脱帽だ!

〔日本の産地別クロマグロ消費量〕…日経記事から引用
産  地消費量割 合
大西洋・地中海16,000㌧ 40%
太平洋    16,000㌧ 40%
国内養殖    8,000㌧ 20%



カタクリの花や葉の味は?

2010年03月28日 | 庭の山野草
庭に直接植えておいたカタクリはとっくに咲いたが、植木鉢に植えておいたものが遅れ
馳せながらようやく咲いた。


このカタクリ、鱗茎には澱粉を多く含み昔はこれから澱粉を取っていた事から“片栗粉”
の名前がつけられた事は知っていたが、ネットで調べていたら、とんでもない事が書い
てあった。 
全国で生育数が少なくなっていると言うのに、事もあろうに葉や花(蕾も)や茎を通販で
100g当たり200~450円で売っていて、料理法まで書いてある!

ウ~ン、白状するが一寸食べてみたい! 

〔料理法〕
 ①酢の物、サラダ、おひたし
  ・熱湯で軽く茹でてアク抜きをして冷水にくぐらせ、あとは食べやすい大きさに切り、
   酢と砂糖を加えて和える。 すると、酢の作用で花のピンクと葉の緑、根元の白が
   鮮やかになる。
  ・サラダやおひたしにしても美味しい。

 ②天ぷら
  ・生のままのかたくりをやや低温の油で揚げると、甘みが引き立ち美味しくなる。

 ③その他
  ・油炒めや卵とじなど。



変な種2号?

2010年03月27日 | 園芸種
家内が変な種を差し出して「植えてみて!」と言う。 見れば大きさが5cmもある!
尋ねても「生えてからのお楽しみ!」と教えてくれないので、取り敢えず植えておいた。

〔握りこぶし大の心臓に似ている(?)、大きさが5cmもある変な種2号〕

そういえば、以前にも家内から変な種を貰った事がある。 
放っておいたのだが、今見るとヤブミョウガに似た姿の苗がたくさん育っていた。

はてさて、どちらもどんな植物に育つのやら? ちょっと気になる。

〔昨年4月に播種した、直径2cmの変な種1号→現在の姿〕
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次世代原発の開発

2010年03月26日 | その他
3月23日の日経1面に、“ゲイツ氏、東芝と次世代原発”と大きく載せていた。

内容は、
核燃料を交換せずに、最長100年間の連続運転出来る原子炉を開発しようというもので
 米マイクロソフト創業者のビル・ゲイツさんが資金援助している、米国のベンチャー企業
 が開発中の新型炉に、東芝の技術を融合させて開発する計画で、ゲイツさんはその実
 用化に向けて私財を投じる考えだが、その額は数千億円規模に膨らむ可能性がある』
というものだ。
幾らお金持ちとはいえ、金額と言い、アイデアと言い、どうも桁外れな事をやるものだ!

現行の原子炉では、天然ウランを濃縮・成型して使用し、数年後には使用済み燃料を取
り出して再処理しなければならず、その上に色々な放射性廃棄物も出て来るので、その
処理についても問題が多い。

ところが、この新型炉が完成すると、天然ウランや、天然ウランから核燃料を作る際に生
じる“劣化ウラン”を燃料として使えるし、長期間にわたって運転が出来る事からメンテ
ナンスが不要となる上に、核廃棄物の量も減らす事が出来るという。

劣化ウランが使える理由は、劣化ウラン中の殆どを占める燃え難いウラン238を、炉内で
高速の中性子をぶつける事により、燃えやすいプルトニウム239に変えては燃やす、いわ
ば高速増殖炉として機能させている為で、これが長期間運転につながるという事らしい。

まるで夢のような願ったり叶ったりの原子炉だが、問題は原子炉の材質らしい。
何しろ、心臓部の原子炉容器は、中性子などの強い放射線に絶えず晒されていて、これ
が容器に当たる事により“中性子脆化”と呼ばれる金属劣化を起こし、劣化が進むと緊急
冷却装置装置が働いて原子炉の温度が急に下がった時に容器が壊れる恐れがあるのだ
そうだ。

各国も、こういった新型炉の研究をしていて日本は先行しているのだそうだが、後10年も
して目鼻がついた頃にも、日本が先頭に立っていて欲しいものだ!

〔現行・新型の原子炉の比較〕ー3月23日付けの日経新聞から引用
炉 型BWR、PWR4 STWR
種 類軽水炉高速炉高速炉
企業名東芝、三菱東 芝米テラパワー(ベンチャー企業)
燃 料濃縮ウラン金属ウラン劣化ウラン
出 力50~135万kW 1万kW10~100万kW
特 徴現在世界中で稼働中。

大型の原発に向く。
燃料は数年毎に交換。
2014年の実用化を目指す。

へき地向けなど用途は限定的。
燃料交換せず30年発電可能。
2020年の実用化を目指すが、
材料開発が課題。
低~高出力に対応化能で低コスト。
燃料交換せずに最長100年発電可能。


〔以下、Wikipediaから引用〕
軽水炉
軽水(普通の純水)が減速材と冷却材を兼ねている原子炉。
軽水は、次々に核分裂を起こさせる為に、核分裂で放出された高速の中性子の速度を減
速させる事と、核分裂で得た熱を原子炉の外に取り出す、冷却材としての役割を果たす。

高速炉(高速中性子炉とも呼ばれる)
第4世代の原子炉の一つで、高速中性子による核分裂反応がエネルギーの発生源となっ
ている原子炉。 冷却材には、ナトリウム、高温ガス、超臨界圧水などが用いられる。
高速中性子による核分裂連鎖反応を用いて、ウラン238からプルトニウム239を生産する
原子炉は高速増殖炉と呼ばれる。

核燃料中に含まれる、燃えやすいウラン235の濃度
天然ウラン劣化ウラン低濃縮ウラン高濃縮ウラン
  0.7% 0.7%以下 0.7~20% 20%以上

 ※劣化ウラン:天然ウランから濃縮ウランを得た後に残された部分で、通常ウラン235
  を0.2%程度含有する。


現代の錬金術

2010年03月25日 | その他
3月23日の朝日新聞に、“現代の錬金術”の話が載っていた。

その一つは、理化学研究所の森田浩介准主任研究員の研究で、
原子を光速の7割程度まで加速して、ベリリウムなどの標的に照射するとが出来
 るが、現在の技術では、金1gを作るのに10万年、電気代は約100兆円ほどかかる』

もう一つは、ペンシルベニア大学のウェルフォード・キャッスルマン教授の研究で、
『真空の箱の中へアルミニウムの棒を入れ、強いレーザーを当て、その中へ酸素を入れ
 てみたら、ヨウ素分子を真似るような性質を持つ塊(クラスター)が出来た』
『同様にして、ジルコニウムと酸素からパラジウムに似た性質の塊を、タングステンと
 炭素から白金に似た性質の塊を作り出せる事を発見した』
『ただ、実験室で出来る塊(クラスター)の量は、100万分の1g程度』
というものだ。

アッハッハ、こういう話は好きだ。 金1gを作るのに10万年×約100兆円とは破天荒
で面白い! 
いや失礼、科学技術はひょっとして近い将来に実現させるかも知れない? そうなると、
鉛から金を作れたり、ジルコニウムやタングステンから自動車の廃ガス浄化に使われる
高価なパラジウムや白金などの代用品を安価に作り出せる事になる。
それはそれで、また楽しい。 それらの研究が成功するのを長生きして確かめてみたい!


そんなの有り? “多弁咲きシクラメン”

2010年03月24日 | 園芸種
3月23日の朝日新聞に、産業技術総合研究所と北興化学工業が開発した、花びらの
数が通常の10倍もある“多弁咲きシクラメン”の話題が載っていた。

内容は、
『遺伝子組み換え技術を応用して、本来雄しべや雌しべなどになる器官を花びらに変え
 る事により、花びらは50枚以上に、花の寿命は通常の2倍の1ヶ月近くになった』
『種が出来ない為に組織培養で殖やすが、生物多様性の保持に関する国の認可を得る
 必要もあり、商品化する迄にはあと3年ほどかかる』
というものだ。

「オイ、オイ、そこまでやるか?」
種が出来ないと言うから、自然界の生態を壊すような事はないのだろうが、自然に対す
る冒涜の感じがしてならない!

〔市販している旧来のシクラメン〕



木の年輪にも現れる太陽活動の痕跡

2010年03月21日 | 地 学
昨日の朝日新聞に「木の年輪にも太陽活動の痕跡が残っている」という記事が載っていた。

内容は、
『太陽活動が低下して磁場が弱まると、太陽系外から地球に降り注ぐ宇宙線の量が増え、
 窒素にぶつかって同位体の炭素14を生む。 そこで、木の年輪に含まれる炭素14の量
 を調べればその年の太陽活動の強弱が分かる』
『アメリカの科学者が年輪を研究した結果では、太陽活動の周期は、11年の短い周期以
 外にも、90~100年や、200~300年、2400年の長い周期も認められた』
『東大宇宙線研究所・宮原ひろ子さんが、最近1000年に5回あった太陽活動低下に注目し
 て屋久杉の年輪を研究した結果では、太陽活動が低下した時期には周期が13~14年に
 延び、逆に活発な時には9~10年に短くなっている事が確認され、周期が延びると太陽
 が冬眠に向かう傾向が確認出来た』
というものだ。

なるほど、科学者は面白い研究をするものだ!
我々は年輪の幅を見て、精々「幅が狭い時期には寒くて生長が悪かったのだろう」という事
ぐらいしか分からないのに、放射性炭素で太陽活動の強弱まで分かるとは恐れ入りました!

太陽が間もなく “冬眠” する ?

2010年03月20日 | 地 学
今日の朝日新聞に「太陽まもなく冬眠」という気がかりな記事が載っていた。

何でも、この先、太陽活動が極小期に入り、何年間かは地球が寒冷化するのだそうだ。
嘗て寒冷化した、西暦1,700年前後の“マウンダー極小期”に於いては、イギリスのテム
ズ川が凍るなど、ほぼ70年にわたって寒冷化現象が起きたと言い、この先も規模は不
明だが寒冷化現象が起きる可能性が大きいらしい。

今までは、人間が排出する温暖化ガスのせいで地球が温暖化するという事で、その削
減ばかりが話題になって来たが、一方ではこの先、太陽活動の低下で地球が寒冷化す
ると言う。
どちらの話も良く分からないが、どちらも行き過ぎてしまうと困るので、太陽活動はとも
かく、少なくとも温暖化ガス削減については、今後我々も協力して行かなくてはならない
ようだ。
しかし、各家庭に直接に負担させられる分に加え、産業界から間接的に負担させられる
分も加えると相当大きな負担になりそうで、今から気が重い!
それにつけても、宇宙や地球規模の話になると未だ未だ分からない事が多い。 もっと
学者の皆さんに頑張って貰うしか無さそうだ!

以下、朝日新聞の記事から引用
【太陽まもなく“冬眠”】

『太陽活動は、凡そ11年毎の周期で活動が弱まるほかに、ほぼ100年毎に活動が弱まる
 大きな波もある』
『この数年、100~200ぶりの弱さを記録した太陽活動は、昨年末から今年にかけて黒点
 やフレアが観測されるなど、一先ず回復をみせているが、この活動再開により直近の
“太陽活動の周期は約12年7ヶ月”という事になり、普段より約1年半長い事が確定した』
『周期が延びるのは、太陽活動が極小期に入る前の特徴とされており、過去1,000年に起
 きた主な太陽活動の極小期でも、概ね地球は寒冷化したとされている』
『一先ず回復したとは言え、この周期の太陽活動は極めて弱いものになる筈で、その規模
 がどの程度になるか、再びミニ氷河期が来るのかどうかは、はっきりしていない』

(過去1,000年間の主な極小期)
極小期の名称年  代
オールト   極小期1010~1050年
ウォルフ   極小期1282~1342年
シュペーラー極小期1416~1534年
マウンダー 極小期1645~1715年
ダルトン   極小期1800~1820年


【90年比で温暖化ガスを25%削減する為の、政府の部門別削減目標】
部 門1990年2005年90年比05年比
産 業 482 45621~22%16~18%
発電所  68  7941%49%
オフィス 164 23718~26%43~49%
家 庭 127 17429~35%48~53%
運 輸 217 25726~29%38~40%

 ※1990年及び2005年に於ける二酸化炭素排出量の単位は、100万㌧
 ※削減率は、2020年に於けると各比較年度に対する割合


セツブンソウの実生

2010年03月17日 | 山野草の繁殖
庭に直接播種したセツブンソウが着実に殖えている。 鉢に植えると手入れが大変だが、
露地へ植えた場合は手がかからないので、横着者の私には好都合だ!

(セツブンソウの実生)
節分の頃になると几帳面に咲いてくれるセツブンソウ。
球根が大きくなったものは、庭の南側の日当たりの良い場所でも意外によく育つ。
今年で播種後5年目を迎えた。
球根は径が1.3cmくらいで、殖えない。

そこで、繁殖はもっぱら実生によるほか無い。
4月になると実が稔り、4月末頃には鞘が萎れて種が落下し始める。
種は茶色で、大きさは2~3mm。
表面に蟻が好む成分を含む為に、蟻が土中に運び込んでくれるそうだ。

これを4月の終わり頃に播き、うすく覆土し、後は乾燥しないように管理する。
すると、その年の秋には地中で発根する。

親株の方も5月に地上部が枯れて5ヶ月経ち、地中では芽や根がもうかなり伸びている。
“10月頃から肥料を与えよ”と言われる意味が良く分かった。
1年後の1月半ばには発芽し始めるが、子葉2枚が合着して一枚葉に見え、親とは似ても似つかない姿だ。

画像は、4月の終わりごろのもの。
順調に行けば2年目には親と同じ姿になるが、南向きで日当たりが良すぎる場所では乾燥し過ぎる為に、球根の小さい時期には消えてしまうものが多い。

北側の塀際へ植えた2年生は、環境が良いので良く育っている。
早ければ3年で開花し、遅くても4年目には開花する。
 
玄関先に試しに播種したセツブンソウも、第一陣が4年目でようやく咲いた。