里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

ハナマメの花

2007年07月31日 | 野 菜
5/19に満奇洞で買って来たハナマメを畑に播いておいたところ花が咲いた。
インゲンマメと同属なのにとても野菜とは思えない、園芸用の花としても通用する
ほど鮮やかな赤い花をつける。 流石は“ハナマメ”だ!

次ぎは、実が稔るかどうかだ。 涼しい地方でなければ稔らないそうなので余り期
待は出来ないが、あわよくば…と期待している!
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ハナマメ(→花アップ)インゲンマメ



ゲンペイツリフネソウ

2007年07月30日 | 園芸種
鯉が窪湿原からの帰りに近くの園芸店に寄ったら、ゲンペイツリフネソウと言う花
があった。
園芸種で、花が白と赤系のツートーンなので“ゲンペイ”と名づけられたらしいが
可愛い花なので記念に買って帰った。 繁殖させて友人にあげるとしよう!
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ゲンペイツリフネソウ(→花拡大)ツリフネソウ(昨年8/20 撮影)
キツリフネ(7/25 園芸店にて撮影)

ツリフネソウ(ツリフネソウ科、ツリフネソウ属)
全国で山野のやや湿った所へ自生する1年草。 花期は8~10月。
名前の由来:花が帆掛け舟を吊り下げたように見える事から名づけられたと言う説
      や、花器の“釣舟”に似ているからと言う説がある。

キツリフネ(ツリフネソウ科、ツリフネソウ属)
全国で山地の半日陰の湿地に自生する1年草。 花期は7~10月。
名前の由来:花が黄色のツリフネなので“キツリフネ”と名づけられた。


鯉が窪湿原のハッチョウトンボ

2007年07月29日 | 動 物
鯉が窪湿原でもう一つ狙っていたのはハッチョウトンボ。
本州以西に分布する日本で最も小さい種類で、体長が1.8cmしかない珍しいトン
ボだ。
名前の由来は、愛知県の八丁なわてに居るので“ハッチョウトンボ”と名づけられ
たと言う。

幸いオスは良く目立つので直ぐ見つける事が出来たが、メスは黄色、褐色、黒色の
斑模様で目立たない為に見つける事が出来なかった。 やはり女性には縁が無いと
いう事か!?
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ハッチョウトンボ(オス)チダケサシの葉を食べる忍者(→拡大)



鯉が窪湿原の花、クサレダマ、コバギボウシ

2007年07月28日 | 山野草
クサレダマ、“腐れ玉”かと思いきや“草連玉”だと言う。
どうもカタカナ表記は紛らわしいが、花もイマイチなので余計に“腐れ玉”を連想
してしまう。 気の毒な花だ。

それに引き替えコバギボウシ、花は漏斗状で形が良く、色も淡紅紫色の内側に濃紫
色の筋が入ってメリハリが利いていて綺麗だ。

何も人間に見て貰う為に花を咲かせているのでは無いのだが、いずれにしても美人
は得という事か?
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クサレダマ(→花)コバギボウシ(→花)

クサレダマ(サクラソウ科、オカトラノオ属)
全国で山地の湿った草原に自生する多年草。 花期は7~8月。
名前の由来は、マメ科のレダマに似ていて草本である事から“クサレダマ”と名づ
けられた。 レダマ(連玉)は、江戸時代に渡来したカナリー諸島原産の低木で、
エニシダに似た花をつける。

コバギボウシ(ユリ科、ギボウシ属)
全国で日当たりの良い湿った草原に自生する多年草。 花期は7~8月。
名前の由来は、葉が小さいギボウシと言う意味で“コバギボウシ”と名づけられた。
ギボウシについては、蕾の形から次のような説がある。
・宝珠(竜王の脳から出た玉)に似ているから“擬宝珠”と名づけられた。
・橋の欄干の擬宝珠に見立てて名づけられた。




鯉が窪湿原の花、チダケサシ、シモツケソウ

2007年07月27日 | 山野草
今、湿原で一番たくさん咲いている花はチダケサシ。  至る所で咲いているが、
花色が淡紅色なので至って地味な花だ。

次に多いのはシモツケソウ。 花が派手な紅色なので、こちらの方が余程存在感が
ある。
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チダケサシの花(→拡大)チダケサシの葉
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シモツケソウ(→花)シモツケ(→花)

チダケサシ(ユキノシタ科、チダケサシ属)
本州以西で野山の草原や林縁で自生する多年草。 花期は7~8月。
名前の由来は、長野県の山地で、採ったチチダケ(食用茸)を茎に刺して持ち帰っ
た事から“チチダケサシ”と名づけられ、それが“チダケサシ”に変わった。

同属にアカショウマ、トリアシショウマがあり、トリアシショウマとチダケサシの
自然交配種でチダケトリアシもある。

シモツケソウ(バラ科、シモツケソウ属)
関東以西で山地の林縁や草原に自生する多年草。 花期は7~8月。
名前の由来は、花が下野(栃木県の旧国名)で見つかった低木のシモツケ(バラ
科、シモツケ属)に似ていて、草本である事から“シモツケソウ”と名づけられた。

同属の良く似た花にキョウガノコがあるが、こちらは江戸時代からの園芸種らしい。
主な相違点は、葉の切れ込みはキョウガノコの方が深く、葉柄の小葉はキョウガノ
コには無いがシモツケソウには3~5対ある。



鯉が窪湿原の花、オグラセンノウ

2007年07月26日 | 山野草
梅雨の間ずっと家に閉じこもって居たせいか一気に梅雨明けした暑さが堪え、鬼の
霍乱で寝込んでしまった。

昨日はようやく回復したので気分治しに岡山県の鯉が窪のオグラセンノウを見に行
って来たが、幸いにも綺麗な花が咲いておりスッカリ癒して貰った。

オグラセンノウは、この鯉が窪湿原では数は少ないものの自生しているが、広島県
では絶滅危惧Ⅰ類に指定されておりなかなか見る事は出来ないと言う。
どうも、“絶滅する!”“絶滅した!”と嘆くばかりで、繁殖は簡単な筈なのに何
も手を打たないのは芸の無い話だ!
我がササユリ山周辺でも昔は自生していたと聞く。 早速、何時も行く鯉が窪近く
の園芸店に寄ってオグラセンノウなど数種類を購入した。
取り敢えず繁殖に挑戦してみる。
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鯉が窪石碑(→石碑建立趣意)出迎えてくれた鯉
オグラセンノウカワラナデシコ(ナデシコ属、帰りの山中にて)

オグラセンノウ(ナデシコ科、センノウ属)
九州と岡山県北西部から広島県北東部にかけての一帯で湿原に自生する多年草。
花期は7~8月。 朱赤色の5弁花の花径は2cm。

名前の由来は、京都の仙翁寺の近くにある小倉山から名を借りて“オグラ”の名が
つけられ、“センノウ”は花が仙翁寺で栽培していた“仙翁花”に似ている事から
名づけられたと言う説がある。


巨大ズッキーニ

2007年07月15日 | 野 菜
昨夜は大型で非常に強い台風4号がやって来たが、幸いにも四国沖を東進したので
進路の左側にあたる福山市は殆ど被害がなかった。
我が家も被害はなく、畑の野菜が少し倒れた程度で済んだのでホッとした。

所で、今日は数日振りに畑の見回りをしたが、何とズッキーニが巨大に成長してい
た。 カボチャ属だけあって細長いタイプのカボチャに良く似ているが、こんなに
大きくなるとスカスカで食べられないらしい。
やはり20cm程度の大きさになった所で収穫しなければいけないらしいのだが、
10株も植えたのでとても食べきれず困っている。



撫子の仲間達

2007年07月13日 | 山野草
昨日の帝釈峡での野外講座は早朝から大雨が降っていたのに休講にはならず、しか
も参加者も結構多かったと言うから恐れ入る。
横着者の私はもちろんズル休みを決め込んで自宅でごろ寝をしたが、午後はどうや
ら雨が上がったので田島へハマナデシコを見に行って来た。

折り良くハマナデシコは満開で、我が家で栽培している園芸種と見紛うほどの可愛
い花が咲いていた。
しかし、どの植物も野生種を用いて交配し園芸種を作る事が多く、このハマナデシ
コも江戸時代から品種改良をしたと言う程で、野生種と園芸種の区別が難しくて困
ってしまう。

次に咲くのはカワラナデシコだ。 我が家ではもう花が終わってしまったが、これ
こそ園芸種に勝るとも劣らない花が咲くので、見に行くのが楽しみだ。 
自宅で挿し芽で殖やした分もササユリ山へ植えに行かなければならないし、早く梅
雨明けしてくれー!
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ハマナデシコ(→花)カワラナデシコ(昨年、9/15撮影)
園芸種園芸種


ハマナデシコ(ナデシコ科、ナデシコ属)
東北以西の海岸に自生する多年草。 花期は7~11月。
茎の頂部に密集する花は、径が1.5cmの紫紅色で、5枚の花弁の縁は浅く切れ込
んでいる。 葉は、幅が広い楕円形で対生しており、肉厚で光沢がある。
古く江戸時代から品種改良が進み、赤花や白花の園芸種もある。

名前の由来は、浜に咲き子を撫でるように可愛いと言う意味で“浜撫子”と名づけ
られた。
別名の“藤撫子”は花の色から名づけられ、“夏撫子”は夏から秋にかけて咲く事
から名づけられた。

カワラナデシコ(ナデシコ科、ナデシコ属)
本州以西で山地の日当たりの良い草原や川原に自生する多年草。
秋の七草の一つで、花期は7~11月。
茎は上部で枝分かれし、その先に5弁で径が4~5cmの紅紫色の花をつける。 
花弁の縁には細かな切れ込みがあり、糸状に裂けているように見える。
葉は長さが5cmで対生しており、茎と同様に粉白色を帯びる。

名前の由来は、川原に生え可憐な花を咲かせる事から名づけられた。
他に、単に“ナデシコ”と呼ばれたり、中国産の唐撫子(石竹)と区別する為に
“大和撫子”とも呼ばれる。


ジャンボタニシ

2007年07月11日 | 動 物
連日の雨の上に、自宅裏の下水道敷設工事の騒音で鬱陶しさ200%だ!
時折暇つぶしに工事監督をしているが、側溝の擁壁に珍しいものを見つけた。 
親指の先ほどの大きさのジャンボタニシの卵塊だ!

今は未だ側溝の擁壁に1個しか見当たらないが、繁殖するとこの鮮やかな色の卵塊
が気味が悪くなる程無数に付着し、成長すると稲などを食べる悪戯もするらしい。
元は食用に養殖していたものが放棄され野生化したらしいが、農水省が有害動物に
指定しなければならないほど繁殖してしまった困った代物だ

隣の空き地に生えていた茸は、季節柄二つ仲良く並んで微笑ましい感じがするのだ
が、このジャンボ君はいただけない!  早速処分しておいた。
ジャンボタニシの卵塊隣の空き地に生えていた茸

スクミリンゴガイ(リンゴガイ科)
南米原産の淡水に住む大型巻貝で、殻の大きさが7cmにもなる為にジャンボタニシ
と呼ばれている。
1980年代始めに多くの業者が輸入し食用として養殖をしたが、思ったほど売れ
ない為に廃棄されたものが野生化した。

繁殖力が旺盛で、8~9月に水面から少し高い所へ数日間隔で、ピンク色で直径2
mmの卵を数百個も塊状に産むので、1年間では2000~8000個にも達する。
その為に、九州を中心に今や関東地方の太平洋岸まで広がり、水稲やレンコンなど
の農作物が食害されて困っていると言う。




ママコナ

2007年07月10日 | 山野草
ササユリ山でママコナが咲いていた。
タツナミソウの花に少し似ているがこちらの下唇が濃い紫色の斑紋があるのに対し
ママコナはご飯粒様の突起が2つある面白い形をしている。
名前の由来も“マンマ”か“継子”かはっきりしないが、どちらにしても面白い名前だ。

又、この仲間達は自分自身で生きて行くと同時に、イネ科やカヤツリグサ科の植物
と根を連結させて養分を横取りすると言う。そう言えばススキの中に生えていた。
かなり厚かましい奴だ。

ママコナ(ゴマノハグサ科、ママコナ属)
全国で山地の林内に自生する1年草。  花期は6~8月。

名前の由来には、次の2説がある。
 ・下唇の白斑又は若い種子をご飯粒に見立てて名づけた。
 ・継子に食べさせたいほど不味い菜と言う意味で名づけた。

(ママコナの仲間の特徴)

名   称苞  葉花弁下唇の突起突起の奥
ミヤマママコナ鋸歯はないやや黄色黄 色
シコクママコナ基部に疎らにあるやや黄色黄 色
ママコナ鋸歯がある白  色白 色

 ※苞 葉    :花の付け根に出る小さな葉。
 ※下唇の突起 :ミヤマママコナ、シコクママコナについては、事典によって
           黄色と書いてある物や白色と書いてある物がある。