里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

東日本大地震における災害廃棄物の広域処理

2012年03月10日 | その他
3月6日の朝日新聞に、環境省が2ページにわたる災害廃棄物広域処理の全面広告
を載せた所、早速、長野県知事が『国が情緒的な広告を載せるのはいかがなものか
と批判したそうだ。                       ※画像は朝日新聞から引用

ネットで見ると、この他にも、
 ・廃棄物発生県で処理すべき、そうすると雇用確保にもつながる。 
 ・従来の、放射性廃棄物に含まれる放射性セシウム合計の基準は、
  「焼却前後共に、100Bq/kg以下とし、年間の被曝量を10μSv/年に抑える」
  としていたのに、
  「償却前の対象を240-480Bq/kg以下とすると、焼却後の濃度は8,000Bq/kg以下
   となり、これを地中に埋設・覆土すると年間の被曝量を10μSv/年に抑えられる」
  として基準を緩めているが、これでは汚染が全国に広がる恐れがあるのでは?
 ・風評被害や健康に対する懸念から、住民の反対があり受け入れられない。
 ・引き受けようにも余力がない。
などと否定的な考えが多く、現在引き受けているのは東京都山形県だけらしい。

環境省が広域処理を呼びかけているのは、こういった反対意見に対して協力を呼び
かけているもので、その内容をHPで覗いてみると、福島県を除く岩手県宮城県
の放射性セシウム含有量の低いものを各地で処理して欲しいらしい。

夫々の反対意見には、もっともな点もあるが、どうかと思われるものもある。
私としては、平常時ならともかく、事が非常時だけに日本全体で何とか早く相談して
解決すべきだと考える。
このまま災害廃棄物を野積みしているようでは、被災地の復興もままならず、そんな
風景が何時までも全世界に報道されるようでは日本に対する信頼も低下してしまう。
後ろ向きの考えばかり主張せずに、何とか世界を納得させるような前向きの議論を
して欲しいものだ!

〔岩手県と宮城県の災害廃棄物の量とセシウム濃度(Bq/kg)〕…環境省HPから引用
県 名
廃棄物量
広域処理希望量
岩手県
約 476万t(11年分)
57万t
宮城県
約1,569万t(19年分)
344万t
県 名
久慈市
野田村
宮古市
陸前高田市
気仙沼市
石巻市
名取市
岩手県
ND
ND
69
104
宮城県
107
101
170



教育の市場原理

2012年03月04日 | その他
今日の朝日新聞に、
アメリカのブッシュ政権が10年前につくった“落ちこぼれゼロ法”と、
いま大阪で進められている教育改革を比較して載せていたが、共通点が多く大い
に考えさせられた。

アメリカの場合、「教育こそが将来の国の競争力を高める」という考えに基づいて、
ブッシュ流の競争と淘汰を導入したが、
 ・ニューヨーク市内の公立小中高校1,750校中の150校(8.6%)が閉校になり、
 ・市内の教職員の4分の3に当たる66,000人が定年に加え、強制的な配置転換や
  激務によるうつなどで退職。
 ・その一方で、成果が上がらず見直しを求める声が強まっているのだそうだ。

それはそうだろう。
テストの成績が上がらなければ学校が閉鎖されるとあっては、学校としても音楽
や美術・体育の授業を削ってでも、英語や数学に偏った授業をせざるを得なくなる。
先生達も首になったら困るので、校長の命令に従って、心ならずもテストの成績を上
げる為のいびつな教育の片棒を担がされる訳だが、
 ・先生達は、校長から叩かれ、いつ首になるか怯え、
 ・生徒達も「機械的な学習に飽き飽きしている」、
とあっては、成績が上がる筈もない。

ブッシュと言えば、「市場での自由な競争に任せておけばうまく行く」として守銭奴達
のやりたい放題を許し、現在の世界を揺るがしているリーマンショックを引き起こした
人物で、どうやら教育も同様に考えて市場原理を導入したらしいが、案の定これも破綻
しているようだ。

資源を持たない我が国にとって、「教育こそが将来の国の競争力を高める」という考
えに異存はないが、アメリカで破綻した制度を導入しようとしている大阪のやり方には、
どうも納得出来ない!

米国と大阪の教育改革の類似点〕…3月4日の朝日新聞から引用
改革項目
アメリカ
日  本
学力テスト学校別に結果を公表し、保護者はそれを
基に学校を選択
保護者が小中学校を選べるよう、学校別に
結果を開示
教員評価テストが4年連続で目標に達しない場合
教員を総入れ替えする
保護者の申し立てや校長の評価で、不適格
教員を現場から外して研修
学校統廃合5年連続で目標に達しない場合や卒業
率が低い学校は閉校
3年連続で定員割れした府立高校では再編
整備。 小中学校でも学校選択制を導入し、
選ばれなかった学校は統廃合も考慮
留  年テストが標準に達しない子は低学年から
留年させる事が出来る
小中学校で、学力不足の子の留年を検討
教育委員会シカゴ、ニューヨークなど大都市で教育
委員会を市長直属に
教育の基本計画は首長が教育委員会と協議
して作る
バウチャー
  (券)
テストが2年連続で目標に達しない場合
塾や家庭教師に使えるバウチャーを支給
所得が低い地区の子の保護者に、塾や習い
事に使うバウチャーを支給
 ※大阪の改革項目は、教育基本条例案や橋下市長の発言による


名字制定記念日

2012年02月13日 | その他
今日は、“名字制定記念日”なのだそうだ。
何でも、1875年(明治8年)2月13日に、政府がすべての国民に姓を名乗る事を義
務化したのだという。

面白そうなので、苗字について少し調べてみたところ、
日本では、現在約30万あると言われており、その数は世界一なのだそうだ。
その中では、地名を由来とするものが最も多く、その他に
氏姓・地形・方位・職業・屋号等のほかに、藤原から転じた姓・本家と読みや漢字を
変えた分家の姓…など、実に多彩だ!

庶民の名前の歴史についてはイマイチ良く分からなかったが、明治政府の法律制
定については、「姓を届け出ると新たに税金をとられるのではないか?」と大い
に警戒したと言い、この点は現在も同様なのでよく理解できた。

姓を持たず、「どうしたものか?」とためらっていた我が家のご先祖のような連中が
大慌てで大家さんやお坊さんや庄屋さんに相談する為に駆けずり回っている様子を
想像すると、スッカリ楽しくなってしまった!

〔織田信長の名前から見た、氏姓と苗字の起り〕…Wikipedia から引用
苗字
通 称
氏(ウジ)
姓(カバネ)
諱(実名)
織田
三郎
朝臣
信長
この長ったらしい正式な名前の真ん中にあるのは氏姓と言い、江戸時代には、専ら
朝廷から官位を貰う時などに使用が限られるようになってしまったが、
元々は、大和朝廷が貴族や豪族に与えたもので、は祖先を同じくする同族集団で、
天皇から下賜されたものや、地名や朝廷での職務に由来し、はその人の職業や
家柄を指す。
因みに、氏は氏と共に、皇族が臣籍降下する際に名乗る氏の一つで、
朝臣(あそん)は、主に皇族に与えられた真人(まひと)に次ぐ地位だ。

次は、苗字(名字)。
律令制に移行した7世紀の終わりには、氏姓の格式よりも本人の家系や家族の方
が重要になってきた為に、公家達は出身地などを名字として付けるようになり、
やがて、平安時代後期に律令制が崩壊したのに伴って出現した武士達も、自分達
が支配する土地の名前などを名字として付けるようになった。
因みに、織田氏は元々、越前「織田庄」に住んでいた為に織田を名乗るようになっ
たそうで、武士の場合は「名字+通称」又は「本姓+諱」で呼んだ。

庶民の苗字については、
江戸時代に、武士や豪商・庄屋等の一部を除いて苗字を名乗る事が許されなかっ
たものの、実際には、先祖が武士でも後に平民になった者のほかに、農民や商人
にも地名や屋号などを苗字として名乗る人間も沢山いた。


原発の運転年数

2012年01月18日 | その他
政府は17日に、
『原発の運転期間を原則40年間とし、例外的に認められる延長期間については
 ハードルを高くした上で、米国などの世界の潮流を参考にして最長20年とする』
という方針を明らかにした。

政府としては、日本国内の原発の中に運転年数が40年を超えるものが出る中で、
何らかの基準を示す必要に迫られて発表したのであろうが、例によって、
 『先に40年で廃炉と言っておきながら一貫性がない』
 『60年運転に道をひらくものだ』
などと批判する意見が多い。

外国でも運転年数を明確に規定している国はないそうだが、運転年数の基準を示
せば示したで批判され、示さなければ示さないと批判されるとあっては、政府も堪っ
たものではないだろう。
まして、仮に40年で廃炉にしたとしても、その時に出る大量の放射性廃棄物の処分
については、どの自治体も引き受けないのが現状だ。

これが高速道路等であればこぞって手を挙げるのだろうが、基地や放射性廃棄物
の処分地ともなれば、どの自治体も受け入れようとしない。
それでいて政府批判ばかりをするのは見苦しい限りだ。
現実に対処すべき緊急の課題がある以上、国民の為に何とか国を挙げて取り組ん
で欲しいものだ!

主要国に於ける原発の保有数と耐用年数の法規制
アメリカフランス日  本ロシア韓  国イギリスドイツ
104
59
54
31
20
19
17

国 名
法  規  制
アメリカ運転期間は40年と定められ、その後20年間の運転が可能
日 本30年目以降は、10年を超えない期間ごとに再評価を行う
ドイツ法的な寿命制限はないが、2022年までに全て閉鎖する事を決定

日本の原発の運転年数〕…朝日新聞(H24.1.7)から引用
会社名原発名1号機2号機3号機4号機5号機6号機7号機合計
北海道
23年
21年
3年
3基
東 北東通
7年
1基
 〃女川
28年
17年
10年
3基
東 京福島第一
41年
38年
36年
34年
34年
33年
6基
 〃福島第二
30年
28年
27年
25年
4基
 〃柏崎刈羽
27年
22年
19年
18年
22年
16年
15年
7基
北 陸志賀
19年
6年
2基
中 部浜岡
25年
19年
7年
3基
関 西美浜
42年
40年
36年
3基
 〃大飯
33年
33年
21年
19年
4基
 〃高浜
38年
37年
27年
27年
4基
中 国島根
38年
23年
2基
四 国伊方
35年
30年
18年
3基
九 州玄海
37年
31年
18年
15年
4基
 〃川内
28年
27年
2基
日本原電東海第二
34年
1基
 〃敦賀
42年
25年
2基



身体検査の日

2011年12月28日 | その他
今日は、身体検査の日なのだそうだ。
1888(明治21)年の12月28日に、当時の文部省が各学校に対して生徒の身体検査
の実施を訓令した事から、そう呼ぶようになったらしい。

ところで、身体検査の日だからという訳ではないが、今日は病院へ行ってきた。
10月の初旬から、腹痛や軽いぎっくり腰に悩まされ、その後腰痛はなくなったものの、
今度は腹痛に加え背中の痛みが起きて夜も眠れなくなったからだ。

病院での検査結果については、
 ・胃の内視鏡とピロリ菌の検査では異常はなく、
 ・胸・背中・肋骨・腰を押えても痛みはなく、X線検査でも年齢相応に老化がみられる
  が、痛みの原因となる異常はない。
 ・血液と尿、胸部CT検査の結果と併せ、来年の1月4日に話します。
という事になった。

取り敢えず痛み止めの飲み薬を貰って帰ったが、この調子では寝ると余計に痛いので
恒例の寝正月も一寸厳しそうだ。

ところで、今日のX線による被曝量は、
 骨の検査+胸の検査=(0.6?) × 10 + 6.9 = 12.9 mSv/年
といったあたりで、100mSv以下なので特に影響はないらしい?

しかし、福島県の人達については、何の対策もとられなかったら、今後もこういった
レベルの被曝を受け続ける事になってしまう。
出来るだけ早く除染をした方がよいと思うのだが、汚染土の仮置き場がネックの一つ
らしい。
地方自治体は「国が決めるべきだ」として国に下駄を預けているが、どこに決めるに
しても住民が反対するだろうし、下駄を預けられた国も困っているに違いない。
市民も自治体も国も譲り合って、何とか合理的な解決方法を見つけてほしいものだ!


福島第一原発にかかわる政府事故調の中間報告について

2011年12月27日 | その他
26日に、政府の「事故調査・検証委員会」の中間報告が公表されたが、
『巨大津波や全電源喪失に対する備えが無かった』 
『原子炉冷却について、現場に誤認や判断ミスがあった』
『水素爆発や放射性物質の拡散などによる被害拡大が想定出来なかった』
『東電と政府、或いは政府内の連携不足があった』
『住民の避難について、放射性物質の拡散を予測するSPEEDIの活用が出来ず、
 自治体や住民に適切な指示が出来ず混乱が生じた』
等々の手厳しい内容だったらしい。

いずれも、結果が如実に証明している事ばかりだけに、政府や東電などには一切弁解
の余地は無く、今後は当然の事ながら安全対策を講じ賠償責任を負わなければならな
いと思う。

しかし、マスコミや世論に政府や東電を批判する声が満ち溢れているのは当然だとしても、一方であまりにもヒステリックな批判する人達が居るのには少し抵抗感もある。

私も現役当時には、何度も起きた火災や爆発に伴い、
 ・事故の原因が分からず、なおも事故の拡大や被災者の救護にあたる最中でも、
 ・本社や市役所・警察・消防などから、事故の原因・被害状況・今後の対策等の説明
  を求められ、
 ・事故後も、事故対策委員会を設け、事故の検証・原因の究明・今後の対策等に
  ついて関係機関に報告して承認を受けなければならず、
 ・並行して、死傷者に対する対応や、災害現場の復旧も進める必要があり、
この間、事故を起こしてしまった側の一員として責任がある事から、いかなる批判にも耐え、何日も不眠不休であたった経験がある。

こういった経験から、何が起きているか、どうしたらよいか判断に苦しむ状況下でとった処置を、結果からだけ見て徒に批判するのは一寸酷な気がする。
何も政府や東電や私の事を擁護する積りは無いが、人は過ちを犯すものだし、誰が対応したとしても過ちを犯す可能性がある。
過ちは過ちとして今後対策を講じるのは当然だが、誰かを血祭りに上げるかの如き議論が起きている事には納得出来ない!


食品中に含まれる放射性物質の新たな規制値

2011年12月23日 | その他
厚労省は、福島第1原発事故による深刻な放射能漏れが起きた為に、
急遽H23年3月に、食品中に含まれる放射性物質の暫定基制値を定めたが、
今回、放射性セシウムについて、新たな基準案(H24.4.1 から適用)を発表した。

暫定規制値、単位:ベクレル/Kg〕…厚労省のHPから引用
核    種
乳幼児用食品
飲料水・牛乳・乳製品
野菜類
穀類・肉・卵・魚等
放射性ヨウ素
300
2,000
放射性セシウム
200
500
500
ウラン
20
20
100
100
プルトニウム、超U元素のα核種
10
10

新たな規制値、単位:ベクレル/Kg〕…H23.12.23 付け朝日新聞から引用
核    種
乳幼児用食品
飲料水
牛乳
一般食品(※)
放射性セシウム        
50
10
50
100
 (※)一般食品の内、
    ・野菜類、穀類、肉、卵、魚、その他については、H24. 4.1 から適用され、
    ・米と牛肉については、                H24.10  から、
    ・大豆については、                  H25. 1   から適用の予定。


どうやら、放射性のヨウ素ウランなどは検出されないので、放射性セシウム
対象に、より規制値を厳しくしたらしく、厚労省は、
 『これにより許容被曝線量は、暫定規制値の5mSv/年から1mSv/年に下がる
 『新基準は、国際的にみても厳しい値になっていて、飲料水はWHO基準と同じ
と言っているそうだ。

しかし、ネットで検索すると、
 『食品による内部被曝を1mSvとするだけでは不十分なので、
  外部被曝を含めて1mSvにすべき。 子供の基準をより厳格に設定すべき』
として、早速厚労省へ抗議文を出す団体もいるそうだ。

言うまでもなく規制値は厳しいほど安全だとは思うが、一方で、守れない規制値を決め
ても意味が無いのではないかとも思う。
我々素人には、なかなか理解できない話だ。
規制値が緩すぎても苦情が出るし、厳しすぎても苦情が出るし、政府も大変だ。

WHOの飲料水基準値、単位:ベクレル/L〕…WHO飲料水水質ガイドラインから引用
核    種
飲料水
ヨウ素   131
10
セシウム 137
10
ウラン
プルトニウム、超U元素のα核種



原子力発電によらない生き方を求めて

2011年12月21日 | その他
昨日の朝日新聞に、『原発 もの申す宗教界』 という記事が載っていたので、
各宗教団体のHPを覗いてみた。

すると、
全日本仏教会は、
『原発に依らない持続可能なエネルギーによる社会の実現を目指す』 と宣言し、

カトリック中央協議会では、日本カトリック司教団が、
『今すぐ原発を廃止する』 事を呼びかけると同時に、

どちらもが、
『過去に原爆で多くの人々のいのちが奪われ、原発事故で多くの人々がいのち
 脅かされている現状に鑑み、人類が制御できない危険な原発に依る事なく、自然
 エネルギーなどの安全な代替エネルギーに転換するべきで、
 人々も、利便性や経済性のみを追求せず、過剰な物質的欲望から脱して一人一人
 が質素で謙虚な生活を実現し、安心で安全な社会を築くべきである』
と述べているようだ。

私も日頃から、
昨今の「お金を稼ぐ為ならどんな事でもやる」という風潮には辟易していて、
お金を持って死ねるわけではないので、毎日健康で食べていければ幸せだ
と考えていたので、質素な生活に変えるべきだという点については全く同感だ。

ただ原発については、今までも、危険なので出来れば再生可能エネルギーに転換
すべきだとは考えていたが、科学を過信し、
 ・急には再生可能エネルギーに転換出来ない事と、
 ・当面、莫大な石油等の輸入代金を支払わなければならない事と、 
 ・国内輸出産業が空洞化している事から原発を輸出できないか、と考えてしまった。

今回の福島第一原発事故の影響の大きさから、宗教者ならずとも大いに反省させられ、
今後の自分の生き様やどんな社会を築くべきかについて改めて考えさせられた。


原発事故に伴うセシウムの蓄積

2011年11月27日 | その他
文科省はH23年11月25日に、福島第一原発事故で飛散した放射性セシウムについて、土壌への蓄積量を航空機で測定した結果を汚染マップとしてを公表した。

この結果から、
「放射性セシウムは、奥羽山脈、飯豊山脈、越後山脈、下野山地、関東山地に沿って流され、北は宮城県と岩手県の県境、西は群馬県と長野県の県境に至る広範囲に蓄積したと考えられる」
のだそうだ。


※汚染マップ等のデータは文科省のHPから引用

又、自治体の観測所にある容器に溜まったチリを測定した3月~6月(4か月分)のセシウムの積算値も公表されたが、原発事故前には殆ど検出されなかったセシウムが事故後には沖縄県を含む45都道府県で検出され、放射性セシウムが日本全国に降り注いだ事が裏付けられたので、今後西日本の汚染マップも作成するのだそうだ。
セシウム134 セシウム137 の月間降下物の積算値、単位:Bq/平方メートル〕
都道府県
測定地
積算値
都道府県
測定地
積算値
北海道札幌市
17.14
京都府京都市
15.18
青森県青森市
138.27
大阪府大阪市
18.91
岩手県盛岡市
2992.10
兵庫県神戸市
17.41
秋田県秋田市
348.48
奈良県奈良市
14.21
山形県山形市
22570.00
和歌山県和歌山市
19.88
茨城県ひたちなか市
40801.00
鳥取県東伯郡
21.07
栃木県宇都宮市
14600.00
島根県松江市
10.25
群馬県前橋市
10362.00
岡山県岡山市
9.04
埼玉県さいたま市
12515.00
広島県広島市
8.40
千葉県市原市
10141.00
山口県山口市
4.90
東京都新宿区
17354.00
徳島県名西郡
16.83
神奈川県茅ヶ崎市
7792.00
香川県高松市
11.25
新潟県新潟市
91.50
愛媛県松山市
13.49
富山県射水市
32.56
高知県高知市
73.25
石川県金沢市
26.70
福岡県太宰府市
1.69
福井県福井市
63.61
佐賀県佐賀市
1.41
山梨県甲府市
413.20
長崎県大村市
3.19
長野県長野市
2496.40
熊本県宇土市
0.38
岐阜県各務原市
29.19
大分県大分市
2.34
静岡県静岡市
1292.70
宮崎県宮崎市
10.42
愛知県名古屋市
18.08
鹿児島県鹿児島市
1.53
三重県四日市市
53.20
沖縄県うるま市
9.11
滋賀県大津市
13.68

とは言え、こんな数値を見せられてもどんな危険性があるのかサッパリわからない!
Wikipedia によれば、
「セシウム137は体内に入ると筋肉に蓄積し、体外に排出されるまでの100~200日間
 にわたって放射線を放出して体内被曝の原因になる為に大変危険である。
 経口で1万Bqを摂取した時の実効線量は0.13ミリSvとされ、1 mの距離に100万Bq
 の線源があった場合、ガンマ線によって1日に1.9マイクロSvの外部被曝を受ける」
のだそうだが、文科省は単にデータを発表するだけではなく、想定される危険性についても、もっと国民に知らせるべきだ!

被曝線量と人体に与える影響〕…Wikipedia などから引用
被曝線量、mSv
人体への影響
被曝の限度量など
7,000~10,000
死 亡
1,000
悪心・嘔吐
500
末梢血中のリンパ球の減少
100
これ以下では健康被害無し放射線業務従事者の緊急作業時の限度量(1回当たり)
50
放射線業務従事者の限度量(年間)
6.9
胸部X線CT(1回当たり)
2.4
自然に浴びる量(年間の世界平均)
1.0
一般の人の年間限度量(医療と自然由来は除く)
0.6
胃のX線集団検診(1回当たり)
0.05
胸のX線集団検診(1回当たり)



神秘に包まれた星居山

2011年08月29日 | その他
神石高原町の星居山(ほしのこ山、標高835m)には、
「今から約1400年前に “三つの星” が降って来た」
という言い伝えがあるそうで、面白そうなので訪ねてみた。

駐車場に到着。   右側にドコモの中継塔が立っているのが山頂だ。
一帯は“星居山森林公園”として整備され、研修施設や遊具、テニスコート、キャンプ場、バンガローもあり、訪れる人は若い家族が多いようだ。

受付で入園料300円を支払う。

領収書には、
「有限会社三和農業公社之印」が押されていたが、聞いてみると、
ここも嘗てはお役所が経営していたのが行き詰まり、今は地元の有志の人達が主体で経営しているそうだ。
いずこも同じだ!
受付棟の裏手に回り、先ず“星の池”を覗いた。
ほんの水溜り程度の池だが、
「孝徳天皇の時代645年に、この地一帯に星が
 降り、それを伝え聞いた天皇が自ら来訪し、
 天から降った“三つの玉”を祀ってこの山を
 “星ノ居山”と命名した。
 又、聖武天皇が726年に行基と来訪した際に
 も“三つの星”が降って来た」
という言い伝えがあるらしい。
ゲートを潜り、遊具の間を通り抜け、
いよいよ登山開始。

登山道は良く整備され、登りも緩やかだ。
あっという間に山頂に到着した。

展望台からは360°の視界が開け、東に瀬戸大橋、北に大山、南に四国連山が見えるらしいが、案内図を見てもサッパリ分らない。
展望台の脇には三角点があった。

標高は835mで、広島県下92番目だが、神石郡では一番高いそうだ。
その隣には宝篋印塔(ほうきょういんとう)があった。
墓塔・供養塔などに使われる仏塔の一種で、嘗て孝徳天皇の御陵所だったという説と、性空上人(※)の廟所として1,005年に建立されたという説があるらしい。
 ※平安時代中期の天台宗の僧で山
  岳で修業した後に書写山・圓教寺
  を創建した。
登って来た登山道の反対側へ少し下った所へは精土山星居寺という小さなお寺があった。
真言宗醍醐派に属し、嘗て多くの天皇が参詣したとか、多くの僧侶が修行した、と伝えられているそうだ。
古くから山岳仏教の聖地として崇められ、中世まで女人禁制の山とされていた星居山も、修験者の減少とこの地方の過疎化でスッカリ廃れてしまい、今は見る影も無い!
車で帰る途中、道路脇の林内には
性空上人の硯岩なるものもあった。

星居山に、このような色々な言い伝えがあるのを初めて知った。
三つの星”の痕跡も無く、修験道の隆盛も不確かな話だが、神秘的な話を楽しませて貰った!

修験道
日本古来の山岳宗教と、神道・密教(仏教)・道教(中国古来の民間信仰)などが
結びついて平安末期に成立した宗教で、霊験を得る為の山中の修行と加持・祈祷、
呪術儀礼を主とする。
明治政府の“神仏分離令”で廃止されたが、その後仏教系と神道系に分かれ、現在
でも信仰されている。
 ※加持祈祷:病気・災難などを払うために行う祈祷又は儀式。
 ※呪 術  :神や精霊などの超自然的な力や神秘的な力に働きかけ、種々の願望
         を叶えようとする行為及び信念。
 ※開 祖  :役小角(神変大菩薩)。 生没年は不詳。
         奈良時代に大和国葛城山で修行し吉野の金峰山や大峰山などに霊場
         を開いたが、文武天皇(697~707年)の時に讒言によって一時伊豆
         に流された。