前述の正岡子規の話につづきますが
正岡子規の雅号のひとつに
「獺祭(だっさい)書屋」があります。
獺祭というのは「かわうその祭り」のこと。
私がこの言葉に出会ったのは
向田邦子著「かわうそ」(『思い出トランプ』に収録)
の中でです。
・・・・・
脳卒中で倒れ寝たきりになった男。
彼は、いそいそと今まで以上に張り切る妻を見て
かつて見た「獺祭図」と題する油絵を思い出す・・・・・
『かわうそは、いたずら好きである。食べるためでなく、
ただ獲物をとる面白さだけで沢山の魚を殺すことがある。
殺した魚をならべて、たのしむ習性があるというので、
数多くのものをならべて見せることを獺祭図というらしい。
火事も葬式も、夫の病気も、厚子にとっては、
体のはしゃぐお祭りなのである。』
(「かわうそ」本文より)
“かわうそ”の妻・厚子が、鼻歌交じりに夫の看病をする
ちょっとゾゾッとする話である。
それが彼女の無意識からなのか何なのか・・・。
私の記憶が正しければ、以前、厚子役を田中裕子さんが
演じた覚えがあります。
なかなかのナイスキャスティングではないでしょうか!
子規の場合、病床の枕元にこれぞという本を
かわうそのようにたくさん並べて「獺祭書屋」を名乗り、
病気だからとて決して創作意欲に衰えはないという意志を
表したように見えます。
やはり能ある鷹には、創作のための日常の行動範囲が
広かろうが狭かろうが関係ないってことでしょう。合点。
正岡子規の雅号のひとつに
「獺祭(だっさい)書屋」があります。
獺祭というのは「かわうその祭り」のこと。
私がこの言葉に出会ったのは
向田邦子著「かわうそ」(『思い出トランプ』に収録)
の中でです。
・・・・・
脳卒中で倒れ寝たきりになった男。
彼は、いそいそと今まで以上に張り切る妻を見て
かつて見た「獺祭図」と題する油絵を思い出す・・・・・
『かわうそは、いたずら好きである。食べるためでなく、
ただ獲物をとる面白さだけで沢山の魚を殺すことがある。
殺した魚をならべて、たのしむ習性があるというので、
数多くのものをならべて見せることを獺祭図というらしい。
火事も葬式も、夫の病気も、厚子にとっては、
体のはしゃぐお祭りなのである。』
(「かわうそ」本文より)
“かわうそ”の妻・厚子が、鼻歌交じりに夫の看病をする
ちょっとゾゾッとする話である。
それが彼女の無意識からなのか何なのか・・・。
私の記憶が正しければ、以前、厚子役を田中裕子さんが
演じた覚えがあります。
なかなかのナイスキャスティングではないでしょうか!
子規の場合、病床の枕元にこれぞという本を
かわうそのようにたくさん並べて「獺祭書屋」を名乗り、
病気だからとて決して創作意欲に衰えはないという意志を
表したように見えます。
やはり能ある鷹には、創作のための日常の行動範囲が
広かろうが狭かろうが関係ないってことでしょう。合点。
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