水木しげる氏のすばらしい漫画を読みました。
『悪魔くん千年王国』
並外れた知力をもつ小学生の「悪魔くん」こと松下一郎くんが
眠れる“悪魔(生命)”を呼び起こして、その力で
世界国家、「千年王国」を建設しようとするんです。
「千年王国をきずくって、いったいどんなことでございましょう?」
とたずねられ
「わかりやすくいえばだね、戦争のないすみやすい貧乏人のいない世界だ!」
とこたえる悪魔くん。
これだけきくと途方も無い夢物語かと思うでしょう。
実際その手法は並外れていて現世を超越しています、悪魔くんですもの。
でもそれだけではありません。
私たちの今ある社会、今ある生活、今ある規律・・・
これらに沈黙し疑問をもたないことが果たして幸せなのかと
問うてくる漫画、だと私は感じました。
今のままで幸せなんだ邪魔するなと思う人もいるでしょうね。
寝た子を起こすな、とか云って。
誤解しないでください。
「悪魔くん千年王国」は正義感を振りかざしてはいません。
たたかうか、たたかわないか。
そんなことばが頭をよぎるだけです。
どこかで出会ったら是非お手にとって読んでくださいませ。