老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

野田首相の常識を疑う

2012-09-08 10:28:23 | 民主党政権
通常国会が実質閉幕した今夕(9/7)、野田首相は首相官邸で記者会見を開き、民主党総裁選再出馬を表明した。しかしその会見では、先に自民党谷垣総裁と交わした消費税増税と社会保障の一体改革法案が成立した暁には、「近いうちに国民の信を問う」との言質は自ら反故にして、「やるべきことをやり、しかるべき時期に解散」にすり替えてしまった。

一方民主党若手が細野大臣を民主党代表選に担ぐ珍プレーは完全に失敗に終わった。担ぐ若手も担がれる細野氏も消費税法案と原発再稼働に賛成した議員であり、野田首相の路線に直近まで賛同してきた議員である。何をもって野田首相に対峙するのか、まったく大義のない御輿であった。

それでも細野氏が辞退表明するまで一定の支持が集まる雰囲気をかもした。何がそうさせたのか、野田首相では次の衆議院選挙で国民の支持は得られないとの危機感である。細野氏が代表選出馬を辞退してから4人の中堅、ベテラン議員が代表選出馬を表明していることを見ても、選挙での危機感がいかに民主党内を覆っているか察しが付く。

これらの議員は野田首相の消費税増税、原発再稼働に反対してきた議員であり、細野氏と違いそれなりの代表選出馬の大義と理由はありそうである。遅まきながら野田首相も両院議員の反野田の多さにやっと気がついた様である。それに党員、サポーターの反野田勢力を加えれば野田首相も代表選が終わるまでは針のむしろであろう。

しかし仮に野田氏が再度民主党代表となり首相を続投しても、秋の臨時国会を乗り切れるのか全く先が見えない。自公が不信任案を出し他の野党が賛成に回り、数名の民主党議員が造反すれば内閣不信任案は可決される。またその可能性は高い。その場合野田首相が解散総選挙すれば民主党惨敗は確実であり、それを承知で解散はできまい。

おそらく総辞職して、民主党は両院議員総会を開いてまた代表選で新代表を選び、誰かが選挙管理内閣を組閣して、重要法案(赤字国債発行法案、1票格差是正法案)成立と引き換えに解散をせざるをえまい。こう見てくると野田首相が今総辞職して民主党代表選を実施した方がベターであり、野田首相の洞察力を疑わざるを得ない。

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年
コメント (2)
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