ラブラドル・リトリバーのロッキーおじいさんが居なくなった心の穴は
おじさんにも、おばさんにも、そしてわんこやにゃんこたちにも
想像を超えて大きなものでした。
7年間、様々な形で闘病生活を続けてきたロッキーは
家族みんなの、色々な意味での支えになっていました。
夜中に何度もおきては、オムツの取替えや、体をさすってあげたりなどした日々・・・
それが、パタッとなくなると、確かに楽になったはずなのに、
何だか気が抜けたように、時間がポッカリと空いてしまいます。
他にも、重病のにゃんこ達が居たから、おじさんもおばさんも頑張れたけど
そうでなかったら、立ち直るのに相当時間がかかったかもしれません。
中でも、一番ショックが大きかったのは、わんこのらっちゃんおばあさんでした。
なんたって、赤ちゃんのときから一緒で、ず~っと寄り添って暮らしてきたのですから、無理もありません。
ご飯も食べなければ、水も飲まなくなってしまい
このまま、ロッキーのところに一緒に行ってしまうのでは・・・と思うくらい
その落ち込みようは、相当なものでした。
おじさんたちがそんならっちゃんのことを心配したのは、言うまでもありません。
『私達が、悲しんでいる場合じゃないね・・・!』
おばさんも、泣き腫らした目をきりっと見開いて、しっかりしなきゃ、と思ったものです。
アモは、らっちゃんのことが気になりました。
何とか元気を出して欲しくて、一生懸命でした。
体につんつんさわってみたり、遠くから走り寄ってみたり・・・
この家のおじさんたちも、らっちゃんのことを前以上に大事に気使ったものです。
そうして・・・らっちゃんは、かなり時間はかかったけれど、
少しずつ、元気を取り戻していきました。
らっちゃんとの出会いも、アモが赤ちゃんのときです。
体内に潜むウイルスのせいで、にゃんことは一緒の部屋に居られないアモにとって、
今、傍に居られる唯一の家族が、わんこのらっちゃんしか居なくなってしまったのですから、
らっちゃんに元気になってもらわないことには、困ります
皆、ロッキーを失った悲しみを乗越えて、一生懸命、らっちゃんに心を尽くしました
そして、らっちゃんが元気を取り戻した頃、
今度は、顎の癌で、顎を半分手術して取ったにゃんこのミーヤおばあさんが
残りの時間を刻み始め・・・
おじさんおばさんは、今度はこの事と、再び正面から向き合わなければならなくなったのです。
・・・つづく・・・