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アサド大統領がシリアを不安定にしているとイスラエルを批判

2013-02-03 | Weblog

(写真)イスラエルが空爆したジャムラヤの軍の科学研究施設の様子を放映したシリア国営テレビの映像

シリアの戦闘中にあるアサド大統領は、シリアを不安定化しようとしているとしてイスラエルを非難しました。

これは、先週イスラエルがシリアを空爆したと報じられたことに関する初めての大統領の発言です。

イスラエルの戦闘機が、先週の水曜日に、ジャムラヤの軍科学研究施設を空爆したとシリア政府が伝える爆撃の映像をシリアのテレビが放映しました。

米軍関係者は、空爆はレバノンに向かっていた武器の運送車を狙ったと言いました。イスラエル防衛相は、イスラエルが行ったことをほのめかしています。

バラク氏は、日曜日に、ドイツの安全保障委員会で、空爆は我々が何かを語る時それを実行するということの証明だと語りました。

「我々は、シリアがレバノンに高度な兵器システムを持ち込むことを認めない。」と国際外交・防衛関係者のトップ会議で語りました。

アサド大統領は、先週水曜日の空爆は、イスラエルが外国の敵軍とその関連機関が協力してシリアを不安定・弱体化するために、シリアの地を空爆することが真の目的であることを暴露したと言いました。

しかし、彼は、イランの最高国家治安評議会のサイード・ジャリリとの会合で、シリア軍は現在の脅威や攻撃に立ち向かう能力があると言いました。

シリアの国営テレビが放映した被害を受けた建物や焼け焦げた乗り物の映像は、目撃者の説明を加えています。

目撃者の1人は、肩の骨が折れ、手と脚を怪我したと言いました。「爆撃が終わった時、けが人を助けようとした、」と言う彼の言葉を引用しました。

しかし、米軍関係者は、先週、標的はSA-17地対空ミサイルを運んでいた車だとBBCに語りました。

アサド大統領のコメントは、抵抗を意味しながらも、即座の報復の脅威までは述べていないとベイルートのBBC記者は伝えます。

イスラエルは、シリアの化学兵器がレバノンのヒズボラの手に渡る可能性があることをくり返し警告しています。

イスラエルは、シーア派の過激集団が対戦車や対空ミサイルを手に入れて、軍事力を強め、イスラエルへ空爆の報復をすることも憂慮していると記者が伝えます。

米政府も、先週、ヒズボラに武器を渡さないようにシリアに警告しました。

空爆は、アサド政権と反政府軍の22か月に及ぶ紛争の中で起きました。シリアの内戦で60,000人以上が死亡しました。

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空爆は1月30日でしたが、今日、アサド大統領がコメントを発表したようです。

イスラエルは米国と共に、兵器が過激派に渡ることを強く懸念しています。だから拠点を空爆するというのはイスラエルの常とう手段のようです。また、軍事力の違いでシリアがイスラエルと交戦する可能性は薄いようですが、ヒズボラに渡るとどうなるか分りません。

アルジェリアの事件でも、過激派は独裁体制が崩壊して統制がとれていないリビアなどの国から武器を入手し、軍事力を強めていると報じられました。グローバル化で多くの日系企業が中東やアフリカなどにまでビジネスを拡大している現実を考えると、アサド政権が崩壊して無政府状態になるのが心配です。

↓空爆の映像

 http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-21311874