(写真)三日間の抗議の後、爆撃された犠牲者の親戚が遺体を埋めました。
(写真)中央アジア・モンゴル系の子孫とされるハザラ族
パキスタンのクエッタ市のシーア派イスラム教徒が土曜日の爆弾攻撃の犠牲者を埋葬し始めました。
親戚は、当局の怠慢に抗議をして爆弾の犠牲者の埋葬を三日間拒否していました。
銃撃でおよそ90人が死亡しました。スンニ派過激グループのラシュカル‐ジャンヴィが犯行声明を出しました。
シーア派イスラム教徒のハザラ族が多く住む地域が標的になった爆撃で160人以上が怪我をしました。
埋葬の現場にいた何人かの抗議者は、軍がクエッタで仲裁の合意をするまで犠牲者は埋葬されるべきではないと言いました。
火曜日に、パキスタンの警察は、爆撃の容疑で170人を逮捕したと発表しました。
治安筋は、警察が反シーア派の攻撃で告訴されていた爆弾製造者を含む4人を殺したと発表しました。
最初、当局はシーア少数派の殺人を見て見ぬふりをしていると非難されていました。
アシュラフ首相は罪の無い人の命を奪った犯人の逮捕を命じましたが、それ以上の詳細は発表していません。
しかし、強硬路線のスンニ派過激集団に対して持続的な逮捕活動をするかどうか疑う人もいます。パキスタンの情報局員が、過去、彼らを支持していたからだと記者は伝えます。
くり返し攻撃をしている現場で地方の軍も政府軍も守ってくれないことを知ってシーア派教徒は怒りを覚えています。
土曜日の攻撃の後、商業都市カラチを含むパキスタンのいくつかの都市で攻撃と抵抗がくり返されました。
1月には、爆撃犯が市のスヌーカー・ホールを狙っておよそ90人を殺したので、犠牲者の親戚は同じように抵抗しました。
報道によれば、2月の初めにシーア派モスクで別の爆撃があり24人が死亡しました。2か月もたたないうちにシーア派の死者は200人以上になりました。
ハザラ共同体にとって何の保護もないことが驚きではなくなっている、クエッタで起こる頻繁な殺人や爆発はハザラ人が恐怖の中で生活していることを意味していると記者が伝えています。
多くの人が家を出ることを心配し、危険地域で働く人々は雇主に家に居るように言われていると記者がつけ加えます。
Balochistan地方の州都クエッタは、イランとアフガニスタンに接していて分離主義者の反乱だけでなく宗派間の暴力が頻繁に起こっています。
過去数年の攻撃で、クエッタに住む数百人のシーア派のハザラ人が殺されています。
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アラブの春以来、イスラム復活現象が起こり、宗教対立や民族対立など種々の問題を引き起こしているような気がします。同じイスラム教でも宗派の違いや民族の違いで少数派が犠牲になったり、外国人も犠牲になり始めています。