ロッシー小川ブログ  MY FAVORITE LIFE

女子プロレス、ルチャ・リブレ、レトロなどなど、プロレス人生を謳歌するロッシー小川の仕事や趣味について大公開!!

世界オープンタッグ

2010年07月05日 13時38分01秒 | 血祭り
 1977年に開催された「世界オープンタッグ」は、ファンクスがブッチャー&シークと死闘を展開し異常なまでにブレイクした。この試合によって、幾つか見方が変わったことがあり、以降のプロレス界の常識となっていった。
 ①これまでタッグの祭典はヒットしないジンクスがあったが、翌年から「世界最強タッグリーグ戦」が定例化するなど、タッグの面白さが浸透した。70年代後半までのプロレス=シングルマッチという意識を一変させたのだ。②ファンクスがロビンソン、マスカラスに続き、絶対的なヒーローに君臨。特にテリー・ファンクの激情ファイトは支持され、親衛隊も出現。ドリーとの兄弟愛も再認識。③ブッチャーのフォーク攻撃に悲鳴、シークとは最凶コンビと呼ばれた。これまで凶器は瓶のコルク栓、タッチロープ、イス攻撃が多く、鋭利な物は皆無だった。その残忍さは、ブッチャーのキャラクターで陰湿に映らなかった。④シークの試合時間が長くなった。シークの本格的なシリーズ参戦は初めて。デトロイト地区のプロモーターだったシークは、1週間を越える日本のツアーに出場することはご法度だった。これまでシングルでは2~3分程度、リング内外を暴れるだけで試合と言える闘いは無く、それだけでもシークの価値は高かった。だがブッチャーと組むことでシークも蘇ったのだ。
 たった1つの試合で、幾つもの認識や常識が変わるなんて…ファンクス、ブッチャー、シークと全員が活かされた闘いだったのだ。ブッチャーを語る上で欠かせない一戦なのだ。そして私が43年間の観戦の中で唯一、絶叫した試合でもあった。「テリー頑張れ!」と…

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