・介護費用の見通しを立てることが難しいもう一つの理由は、将来において介護サービスを受けたときに費用がどの程度になるかです
・現在では介護サービスを受けたときの自己負担は多くの場合1割です。ただし、所得が多い場合は2~3割の方もおられます。
・投稿者は、2030年以降は自己負担が3割になると想定しています。
・その根拠は、介護制度における保険料が高齢者を支える人口の減少から推算しました。
・保険料は、現在のところ全国平均で年額約7万円(市町村によって異なる)ですが、人口の変化にのみ着目して将来の介護保険料を推算すると、自己負担1割の場合2050年には2015年に比べ2倍になります。
・介護費用の増大に対して保険料を引き上げることは、現役世代は勿論のこと介護サービスを利用しない高齢の方にとっても負担(保険料)増になり、こうした人たちにとっては不平等になります。
・2030年に自己負担を3割とすると、保険料は2030年には年額7万円、2050年には年額9万円と推算されます。
・この想定は非常に簡易な算定に基づきますから不確かさは大きいのですが、将来、国全体で介護費用は確実に増えますから、高齢者にも応分の負担は求められることは覚悟しておく必要があると思います。
・そこでこの自己負担3割を前提に介護費用を推算してみます。
(続く:次回は介護費用の推算)
この記事の根拠は拙著「現役世代のための高齢期の備え読本」(アマゾン キンドル本 ¥500円)で掲載しています。