高齢期の備え

高齢期の備えを考えます

定年に備える(年金で生活できるか1)

2020年05月17日 | 高齢期の備え
・高齢期の所得は世帯ごとに違います。現状では、年収200万円以下が全世帯の4割で、年間所得が150~200万円の世帯が最も多く全世帯の1割となっています。

・一方、支出は、2030年に単身世帯で130万円、夫婦世帯で210万円、2050年にはそれぞれ140万円、220万円と想定します。

・想定根拠:食費や光熱水費は単身世帯で90万円、夫婦世帯で140万円(本ブログ5月12日)。医療費は男性約15万円、女性約12万円(自己負担割合を3割と想定:本ブログ5月16日)。医療保険料、介護保険料は合わせて一人当たり2030年16万円、2050年で21万円(本ブログ5月14日、16日)。住居維持費10万円。

・収入と支出を比べると将来4割が生活費に困る可能性があります。ただし、想定支出では保険料の減免措置などを考慮していませんから、生活費に困る世帯はもっと少ないと思います。また医療費の自己負担は3割と想定していますので、1割のまま、あるいは2割であれば支出は小さくなります。

・年間支出は、生きている限り必要ですからできるだけ年金で賄えることが望ましいと思います。年金の不足分を貯蓄で賄おうとすると、たとえば10万円不足の場合、寿命を90歳と想定すれば60歳時点で300万円の貯蓄が必要といったように寿命の想定によって必要な貯蓄額が変わります。

・支出には介護費が含まれていません。

(続く:次回は介護費)
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