新「廊下のむし探検」

大阪北部のマンションの廊下で見つけた虫の名前を調べています

廊下のむし探検 カメムシ目

2020-11-02 20:56:09 | 廊下のむし探検
廊下のむし探検 第300弾


11月1日にマンションの廊下で見つけた虫のうち、カメムシ目をまとめてみました。



最初はハゴロモの仲間です。はじめアミガサハゴロモかなと思ったのですが、どうも前翅前縁にある斑紋の形が違います。また、全体にちょっとごつい感じがします。ひょっとして別種かも思って手元の図鑑を調べてみたのですが、似たような種は載っていません。それで、「アミガサハゴロモ似」という検索語でネットを調べてみたら、Pochazia shantungensisをいう名が出てきました。ただ、その根拠が書かれているサイトが見つかりません。それで、少し文献を探してみました。

1) C. I. Lu, Chin-Sheng, "On the Chinese Ricaniidae with Descriptiosn of Eight New Species", Acta Entomol. Sinica 20, 314 (1977).(ここからダウンロードできます)
2) M. A. Rahman et al., "The Genus Pochazia Amyot and Serville (Hemiptera: Ricaniidae) from Korea, with a Newly Recorded Species", J. Entomol. 9, 239 (2012).(ここからpdfが直接ダウンロードできます)
3) D. E. Kim et al., "Predicting the Potential Habitat, Host Plants, and Geographical Distribution of Pochazia shantungensis (Hemiptera: Ricaniidae) in Korea", Korean J. Appl. Entomol. 54, 179 (2015).(ここからダウンロードできます)

最初、文献3)を見つけて、それから孫引きで文献1)と2)が見つかりました。1)と2)には翅の写真が出ているので、比べてみると、非常によく似ています。たぶん、Pochazia shantungensisでよいのでしょう。文献3)によると、中国の山東省、浙江省など黄海に隣接した東部地域が原産で、韓国では2012年に初記録されていました(文献2))。ネットを見ると、日本でもあちこちで記録されているようなので、かなり広く分布しているのかもしれません。



これはクサギカメムシ



それからマルカメムシ





そして、これはキマダラカメムシ



最後はマツヘリカメムシでした。


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