ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

自由

2014-11-03 22:32:42 | Weblog
日本は窮屈なのだろうか。

上海から帰ってきた当時は、自分の足音が聞こえてくる静かな街、
日本人特有の会話のテンポに戸惑ったけど、
そうしたものに慣れてきた今、やっぱり日本は自由な国だと思うようになった。

自由だと思う理由は一つで、
自分の考え方をはっきりと述べても、捕まることがない、という点だ。
属している団体から村八分になることはあっても、
まず刑務所に入ることはない。
思想犯として「改造」されることも、強制労働させられることもない。

形式があることと窮屈なことは違う。
私はやはり、中国の方が窮屈な国で、日本の方が自由な国だと思う。

中国は、拝金メンツ主義だから、お金儲けのために何をやってもよくて、
犯罪者でも金持ちがえらい!という価値観だから、
確かに「仕事」という面では自由度が高い。

でも、これはモラルが低いことと同じで、
日本の海域に宝石サンゴを密漁に来たり、
チベットからレアアース、ウイグルから石油を根こそぎとっていくのも同じ。
もっと言うと、北京のきれいな空気だって、平気で奪う。
なんでもありでお金を稼ぐ。

でも、チベットに自治を!と言っただけで捕まる。
これが自由で働きやすい国なのか、と思う。
中国が自由で働きやすいという人とは、私は自由を測る基準が違うんだと思った。
尺度というのは、人それぞれだ。

でも、中国も変わったなあ、と思うことがある。
今日ニュースを見ていたら、APECのために政府が自家用車の市内への乗り入れを規制しており、
それに対して市民が「たった13人の人間のために、多くの北京市民が不便を強いられるなんて」と
文句を言っていた。外国のメディアに対して。

こんなこと、20年前ではあり得なかっただろう。
もっと変わればいいのになあ。