ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

ある意味で

2016-01-19 16:42:28 | Weblog
昨日の大雪は、なかなかな試練だった。

朝起きた瞬間に、月曜の朝、首都圏で積雪、という条件によって、
遅刻しないで会社に行く可能性は消えたと思った。

ということで、あせらず、普段どおりに準備をして家を出たのだが、
まさか会社まで3時間もかかるとは思わなかった。
ふだんなら、京都まで行ってるよ。

長蛇の列でいちやく有名になってしまった京王線の千歳烏山駅は、
東日本大震災の翌日よりも長く、人の列ができていた。
震災の後は、当然のことながら必要最低限の人しか外出しなかったわけで、
「まあ、遅れてるとはいえ、動いてるから、そのうち着くだろう」という
軽い気持ちで駅に着いてしまった人たちは、
多くの気持ちを胸に秘めながら、静かに並んだ。
このへんの日本人の忍耐力は、本当にすごい。

なんせ、1時間半くらい氷の上、かつ大雨の中、
立って並んだわけなので、いろんなことを考えた。

まず、頭に浮かんだのは、スターウォーズの最新作。
ヒロインがノースリーブで、雪の上で戦うシーンだ。
相手方の男性は、もこもこに着込んでいるのに、めちゃめちゃ薄着。
撮影、たいへんだったろうなあ、と同情した。

そして、スケート選手というのは、
動いてないと寒いだろうから、自然と練習しちゃうよな。
そしてこけると冷たいから、早くうまくなりたいよな、と思ったり、
戦後の配給のために並んだお母さんたちは、毎日大変だったろうな、と想像した。

京王線の情報で、若葉台と調布間が運休と出ていたので、
これは、若葉台の車庫から車輌が出せないんだろう。
天気予報を見て、前の晩に凍結しないような対策をするか、
全部若葉台に戻すなよ、と思ったとき、
大東亜戦争中、作戦の決断ミスからゼロ戦が飛び立てず、
船と一緒にたくさん沈められたのは、ミッドウェー海戦だったっけかなあ、と思い、
きっと今頃、復旧しようと思っている社員さんたちは、
あのときのゼロ戦乗りのような気持ちなんだろうと同情したりした。

あるのに飛べない、これは、せつない。

そうこうしているうちに、心底冷え切ってきたら、
今度はスターウォーズ、エピソード3で、
オビワンとアナキンがちゃんばらやってたシーンが、
真逆の環境として思い浮かび、

そして、モンゴル人が、小さい頃から大酒のみで馬に乗るのが
すごーく理解できたような気になった。

案の定、叔母からは「なんだ。あなたのことだから、
きっと一杯ひっ掛けながら待ってると思ったのに」とメールをもらったのだが、
人生、ほんとうに、いろいろあるなあ。生きてさえいれば。

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