ゆっくり読書

読んだ本の感想を中心に、日々、思ったことをつれづれに記します。

胸いっぱい

2011-12-31 23:52:04 | Weblog
なんだか胸いっぱいの日々。
めちゃめちゃ眠い。

もうすぐ新年。
上海の外灘は、すごい人ごみだった。
ちょっと勘弁。ということで、早々に引き上げてきた。

とりあえず、この数日、何かがついてる。
よくわからないけれど、ついている。

最近、日本人と一緒にいると、
中国人に「彼らはどこの人?」と聞かれる。
どうやら、私は中国人だと思われている。
今日は、1日お世話になったハイヤーの運転手さんから、
帰り道に「君は上海の人?」と聞かれた。
ちなみに、運転手さんは江蘇省の人だった。

まあ、上海で生きていくうえでは、そのほうが便利で安全だ。

中国人なら中国人、日本人なら日本人のモードにあわせたほうが、
気持ちは楽。
一瞬の間で、頭のなかの言語OSだけではなくて、
モードを中国と日本に切り替えるのは、非常に疲れる。

特に、中国人モードで日本人に接すると、たいてい驚かせてしまうので、
注意が必要。

今日は、和平飯店のジャズバンドを聞きに行った。



ふわ~。
除夜の鐘を、心の中で衝いてみる。

むむむ

2011-12-31 00:33:50 | Weblog
朝から驚愕の真実。
先日の夜、会社のそばのATMで預金を引き下ろした後、
ATMの中からカードを取り出すのを忘れてきたらしい。

ということで、銀行の窓口に、カードの再発行をお願いしに行った。
手続料10元。
年末年始のお休みがはさまるので、約10日ほどかかるということ。
その間、人民元を引き出すことができない。
手持ちのお金は200元。
さて、どうしよう。

まあ、何とかなるでしょう。
クレジットカードもあるし、日本円もあるから。

今晩、乗ったタクシーの運転手さんは、なかなかいい人だった。
乗っている間中、共産党と国家公務員の悪口が出るわ出るわ。

国を愛することと、党を愛することはまったく別のことだ!
共産党員と国家公務員は、酒ばっかり飲んでて、全然働かない!

すごい勢いで話しているので、
この話題、みんなにするの?と聞いたら、
もちろんだよ。先日は、公安部の人がお客さんだったけど、
かまわず話したさ!と、いい勢い。

いろいろな人がいるなあ。

正月っぽい

2011-12-30 00:44:35 | Weblog
アパートの隣の部屋には、
たぶん夜のお仕事をしているお嬢さんたちが、何人かで住んでいる。
23時すぎにバタバタ出掛けたり、飼っているたぶんチワワらしき小型犬が、
その時間になるとよく、さびしそうに鼻をならしている。
先日、廊下でばったり会った2人は、上海語ではなく、普通語で話していた。
そして、なかなか美しかった。

乾燥肌も進んでいる。
日本ではこんなにガサガサにならないのに。
きっと栄養のバランスと、上海の気候と、
ついでに古い家のさび臭いシャワーの水のせいなんだろう。

それにしても、自分のブログ、Amazon、iTunes Store、
どれもこれも重くて繋がらない。
年末だし、いろいろあるんだろうなあ。
ただ、こちらの深夜0時を過ぎると、少し改善される。
混んでるだけか。

と、今日はどうもしっくりこない1日だったんだけど、
最後の締めくくりはよかった。

友人が和服をリニューアルして作ったポーチやら暖簾たち。
東湖路の牛心さんで、個展にしてもらった。



なんだか、正月っぽくなった。

仕事納めじゃない

2011-12-29 00:02:58 | Weblog
今日は仕事で、すごく元気な日本人に会い、
とても幸せな気持ちになった。

中国人の同僚が、出掛ける前に、
「日本人のところでは、礼儀正しくしなきゃいけないですよね」と
言っていたのだが、
その人は、普段から私よりもずっと礼儀正しくて、きれい好き。
それ以上、礼儀正しくしようなんて思わなくていいのに、
そういう意識がある人は、どこまでも真面目なんだなあと、
すごく面白く思った。

もうクリスマスは過ぎたけれど、
相変わらず、上海にはクリスマスツリーがあふれている。

日本は仕事納めか。
上海は、まだぜんぜん年末の雰囲気ではない。
どうやら、中国のCCTVで「紅白歌合戦」を流すらしいのだけれど、
(もちろん生放送ではないみたいだが)
それでもやっぱり見ないなあ、と思う。

でも、除夜の鐘は聞きたい。

それにしても、ブログの管理画面に、なかなか繋がらない。

なでしこ

2011-12-28 01:01:24 | Weblog
今日、ある日本人の男性が、いきなり叫んだ。
「日本人の男は、なんでこんなにヘタレなんだ~!」と。

上海で十数年、足場をかためてきた彼からすると、
当然の叫びだと思う。

で、私が言ったのは、
「日本の社会は、それでも男だってだけで守られてるから、
ヘタレでもいられる。だから、日本がダメで上海に来たような男は、
本当に救いようがない」と。

上海は、そんなに甘くない。
身ひとつで、自分の能力を相手に証明してみせなければならない。
日本の学歴も、うまれも、まったく意味がない。
はだかになったときに、どうよ、という話。

また、こうも言った。
「日本の女性はすごいよ。
でも、ヘタレな男をつくったのは、日本の主婦だから、
いい意味でも悪い意味でも、日本は女性が強い」と。

そりゃそうだよ。天照大神は女性。
その女神と男性の天皇が交わるから日本は神国になる。
常に、主導権を握っているのは女性。

女性こそが、日本の本当のちからだと思う。
なでしこだけれど、なでしこなわけ、ないじゃん。

縁分

2011-12-26 23:59:28 | Weblog
今日は仕事で会った人が、
前の仕事でお世話になった人と一緒に仕事をしている人とわかり、
思わず、ひとしきり盛り上がった。
別に、中国や上海と関係のない繋がりだったのに、すごく不思議。
最後は上海に集まるのか、やはり。

海外に出たとはいえ、やはり世間は狭い。
人と人は繋がっているし、自分の人生も繋がっている。
だからこそ、ときには輪廻転生を信じたくなる。
これは、前世からの因縁ではないかと。

というのも、自分の意志の力ではどうにもできないことに、
がんじがらめになっているのが人間だと思うから。

それにしても、いろんな人がいる。
中国人は、とてもフラットな感じで、ある程度まではざっくばらんだけど、
ある一定ライン以上は、なかなか踏み込ませてくれない。
これは、たぶん日本人も同じ。
お昼ご飯は一緒に食べに行けても、晩ご飯は一緒に行けない、というような感じかな。

とりあえず、すぐすねたり、自分が注目を集めていないといられない人は、
国籍に関係なく苦手だ。
そんな性格でも、こちらが納得するくらいの何かを持っていてほしいと思う。
さて、本当にそんな人に会った時、どう思うか。

ま、今日のところは、本を読んで寝よう。

夜読書

2011-12-26 01:28:12 | Weblog
「あ~あ、明日会社に行きたくない」と思う日曜の夜。
この気持ちも、自分が自分であるからこそ生まれるものなので、
日本だろうが上海だろうが関係ない。

で、そういうときこその読書。
本を開けば、いくつもの世界を旅することができる。
文字が読めてよかったと思う瞬間。

『追憶のカシュガル』(島田荘司著、新潮社)を一気に読んだ。
御手洗潔シリーズは、読みながら飲食ができなくなるほどの凄惨なシーンもあって、
一時期遠ざかっていたけれど、この本は久しぶりに楽しめた。
えぐい殺人は出て来なかった。
つまり特権的な固有の死は出て来なくて、
大量殺人と、日々繰り返され増幅する差別に向き合う内容だったのだと思う。

設定は、1974年。
先の大戦の記憶もいまよりは残っていて、
そして、カシュガルもまだウイグルの街だったころのこと。
私自身が20年近く前に訪れたシルクロードのオアシスの風景や、
少し前にサマルカンドに行ったときのことを思い出した。

ここで語られた物語が、戦後のひとつの越え方であり、鎮魂なのだとしたら、
ちょうど書き上げたときに東日本大震災に見舞われたのは、
なんらかの符合なのだと思ってしまう。
日本は、また新たな大勢の犠牲を抱えることになった。

死んだ人を弔えるのは、生きている人しかいない。

上海では、家や車などの財産を持っている人は偉いのだという。
だから、車に乗っている人は、それこそ歩行者を蹴散らすように通り過ぎて行く。
きっと当人は、そこに何らかの固有性を感じているのだろう。
でもそれこそが、大量生と大量死の渦中にあることを証明していると思う。

だからといって、旧日本軍の精神論は、いただけないが、
外国に暮らすと、過去も含め、日本を愛す心がつのる。

鈍る

2011-12-25 20:55:45 | Weblog
上海の家は、日本の家よりもさらに狭い。
なので、暖房がよく効く。
昨日お邪魔した家は、広くてきれいだけれど、
その分、暖房が効くまでに時間がかかった。
家は広いからいい、というものでもなく、
身の丈にあったものが、やはり一番いい。

さて、相変わらず、仕事以外では中国人と触れ合う機会をもとうとしないので、
上海へ来て約半年経ったけれど、中国人に対する理解は深まることなく、
単なる個人的な好悪でしか判断していない。
そもそも、日本人ともそれほど積極的に触れ合う性格でもないので、
これはもう性格なのだからしょうがないと思う。

別に中国人だから嫌いで、日本人だから好きというわけでもなく、
友人とする話題の最後は、どちらかというと日本の悪口になる傾向が強い。
日本の話しをする場合は、根っこ部分に舞い戻るわけだから、
その会話をする場所が、日本であろうが海外であろうが、悪口の内容は、およそ同じ。
結局は自分が変わらなければ、同じことを繰り返す。
ただ、海外では、好き嫌いが言いやすくなると思う。
それでも、中国人に日本の悪口を言われると腹が立つのでしないようにしている。

今日はようやくジャック・デリダの『マルクスの亡霊たち』を読み終わった。
言葉が難しくてよくわからなかったので、面白かった!と言えるほど、理解していない。
ひとつ思ったのは、ヨーロッパはそもそもキリスト教の一元論が主流だったから、
社会主義の国というのは、キリスト教がマルクス主義に取って代わっただけで、
最近までずっと魔女狩りをやってた、ということなのかなあ、ということ。

だから、中国では、そもそも一元論ではないところに一元論を移植したので、
なんだか変なことになって、今でも少数民族への漢化政策を進めてるのかなあ、
とかなんとか思ったけれど、なんだか、やっぱりよくわからん。
上海にいると、なんだか思考が鈍る。
表面的には、まったくの経済だけの土地だからなんだろうと思う。

強い

2011-12-25 01:47:50 | Weblog
今日は、占いができる人に会って、いろいろとしっくりくることを言われた。
というのも、それが占いの結果なのかどうかは別として、
私に対する理解が、私が自覚していることと近いと安心する。

その人に言われたところによると、私という人間は、
・すごく頑固
・びっくりするくらい強い
ということ。

すごく頑固だから、一度「ふざけんじゃねー」と思ってしまうと、
そのあと、適当にあわせるということをしない。
びっくりするくらい強いから、こうだ!と思ったら速攻で動く。
が、そんなに持久力と忍耐強さはない。

特に、周囲の人の反応がそれほどでもない場合、
粘り強く関係を築こうとはしなくて、
すぐに諦めて、もういいさ、と思う。
もういいさ、と思った後、決してそれをやり直そう、修復しようとは思わない。

強さは、弱さと同じこと。
強いなら、そのぶん弱い。

今日、思い出した。

小さいころから、母によく言われた。
「あなたは強いねえ。どうしてそんなに強く生きられるの?」と。
そんなとき必ず、私はこう答えた。
「お母さんが私をそんなふうに産んだんでしょう」

それから、約20年経って、
生前の父と一緒にお酒を飲んでいた時、いつも言われた。
「お前は誰に似たんだろうなあ。そんなに強いなんて」と。
で、少しするとこうも言う。
「強くあってくれて、ありがとうな」と。

強いって、どういうことなんだろうなあ。

好きな会話

2011-12-24 01:04:36 | Weblog
どうやら、明日は冷え込むらしい。零下までいくようだ。
黒龍江省出身の同僚に、今の時期、実家は何度くらいかと聞いたら、
「マイナス30度はいくねえ」と。

春節には実家に帰ると言うので、
帰った瞬間に髪の毛とか凍るんじゃないかと聞いたら、
「そんなことないよ。まつ毛が白くなるくらい」と、
そんなのへっちゃらな感じの返事だった。

それよりも、上海から東京に帰るより、
上海から黒龍江省に帰るほうが遠いし時間がかかる、と、
めんどくさそうに話していた。

同僚とのこういう何でもない会話がすごく好きだ。
いまさら、そんな劇的に中国語が上手になることはないけれど、
つたないながらも、心が通じたときはやっぱり嬉しい。

上海語はまったくわからないので、
社内で上海語の会話が始まると、
「たぶんこんな話しをしてるんだろう。でも、参加できないからいいや」
という気分になる。

日本人が日本語で話しているときも、きっとそんな印象を
中国人に与えているのだろうけれど。