「再生」

デビュー３０周年記念
松山千春コンサート・ツアー２００６「再生」


～何も言わず　何も聞かず
　もうすぐ帰る　僕のふるさと～
　　　　　　　　　　　　　　　　「帰郷」
「何も言わず　何も聞か」ない存在は、千春にとっては「ふるさと」なのでしょうか。

同行する予定だった亡くなった友人のお母さんが急遽都合がつかなくなり、グループを組んでいたもう一人の友と松山千春さんのコンサートに行ってきました。
私にとっては北海道バックパック旅行の途中で立ちよった真駒内競技場以来。友にとっては初めての松山千春。
亡くなった友人がどこかで見ていることを願いながらのコンサートでした。お盆には少し早いけれど、ひょっとして戻ってきていたかもしれません。

彼女が愛した初期の曲も、３０周年記念のツアーですから当然聞くことができました。「旅立ち」、「季節の中で」等。滲んでくるものは、何。
アンコールでは、カバー曲の披露もありました。
その一曲がユーミンの「卒業写真」。同じ場所でほんの一週間前に聴いた同じ曲が、彼の声だとまた違うものに聞こえました。ユーミンの硬質な声とは異なり、ひたすら優しい。

　～人ごみに流されて変わってゆく私を

　　　あなたはときどき遠くでしかって～

　　　　あなたは私の青春そのもの～
　　　　　　　　　　　　　　　　「卒業写真」　

彼のコンサートは、軽妙なトークも特徴的です。語りの合間に曲が挟まれる感じですね。
「媚びないで、すり寄らないで過ごしてきた。たとえ、キリストや釈迦にも、媚びは売らない。チケット買ってもらって来てもらう。しかし、最近では来てもらわなくてもまもなく会えそうな気がする。」

確かに、媚びない、すり寄らないで３０年来られたようです。

「おまえらは、極楽に行けよ・・。俺は、地獄にいくからな、たぶん。
　ス○キム○オさんも、あんだけ世間を騒がしたんだから、天国にはいけないっぺ。それをこんだけ応援してるんだから、オレも地獄に行くんだろうな・・。
　でもな、もし地獄に来たら、俺が道案内してやっから。
　むかし、広島のグリーンアリーナに見に行きましたって言って来い。
　一人で来たら不安だろう。俺がいるといろいろ心強いぞ。」

そうですね。
なんだか安心して地獄にいけそうです。

終演後、積もる話に花が咲いて？三時間ほどお茶してきました。
やっと、今日中に滑り込みセーフ。