スローライフ~子どもと楽しむスローな時間

4人の子ども達と楽しむ自然な暮らし。子供達は、自然の中で生きる力をつけています。
日々の暮らしの様子を夫婦で綴ります。

原発のない社会へ! 「三陸の海を放射能から守る岩手の会」長田文夫さんの講演会

2011-10-17 02:30:04 | 反核、反原発

―六ラプ東日本市民サミット緊急企画―
講演会 原発のない社会へ!
踏み出そう東北~福島、六ヶ所を語る 

10月2日(日)仙台市にて行われました。

 第1部の広河隆一さんの講演会に続いて、第2部は、「三陸の海を放射能から守る岩手の会」世話人の長田文夫さんによる講演会 

「福島原発事故と再処理工場 -脱原発・核施設サヨナラ明るい未来のために-」 

が行われました。 

岩上チャンネルで講演会の動画を見ることができます。http://www.ustream.tv/recorded/17633363 

 

再処理工場は、2006年に開始したアクティブ試験の最終段階で、高レベル放射性廃棄物のガラス固化が全くうまくできず、日本原燃は対策をとればとるほどトラブルが増えるという袋小路に陥っています。

 このアクティブ試験段階で、六ヶ所村周辺には放射能がまき散らされました。 

 

日本原燃は、今年のお盆すぎからガラス固化の試験を再開したいとしていましたが、結局延期。 

本来、この工場は199712月に操業開始予定でしたが、建設費の暴騰、様々なトラブルが相重なって18回も延期を繰り返し、未だ完成に至っていません。

当初発表されていた建設費用は7600億円でしたが、20112月現在で21930億円と約2.8倍以上にも膨らんでいます。 

これはどう考えたって完成は無理です。頓挫しています。

 

 広島の原爆で降り注いだ死の灰が800g。これに対し、原発1基が生み出す使用済み核燃料は1年間で約30t。

六ヶ所村にはすでに原発約100基分にあたる約3000tの使用済み核燃料がため込まれています。

 

さらに、現在、240㎥もの超危険な高レベル廃液がガラス固化できずに再処理工場内に貯まっていて、冷却を続けています。

地震や津波などで万が一冷却できなくなれば、この廃液は約15時間で沸騰し、爆発すれば大量の放射能がまき散らされる危険があります。

その放射能の量は、チェルノブイリ事故の25倍とも言われています。

 

実際に3月11日、4月7日の地震で外部電源が喪失し、非常用ディーゼル発電機で冷却システムに給電するという事態が生じています。

 その際、発電機に不具合が生じるトラブルも起きていて、一歩間違えば福島第一原発を超える大惨事に至っていた可能性もあったのです。

 

本格稼働していない今でもそのような状態なのに、再処理工場がもし本格稼働すれば、毎年約800t(原発約30基分)もの使用済み核燃料が全国の原発から運び込まれることになるのです。

 

そして、本格稼働した再処理工場は、事故が起きなくても1日で原発1年分の放射能を空と海に放出します。工場周辺は原発以上の被爆を強いられることになるのです。

事故が起これば、その被害は福島第一原発事故の比ではありません。

 

そもそも、本格稼働したとしても、再処理した燃料を使うもんじゅは動く見込みが全くなく、かわりに考えられたプルサーマルも大変危険で課題が山積みです。

完全に核燃料サイクル計画は破綻し、悪循環に陥っています。

誰が考えたって有害無益であることは明白です。

 

このまま、再処理施設等を動かさなければ約4兆円で後始末が可能だそうですが、再処理を始めてしまえば約18.8兆円に膨れあがるそうです。

 

続ければ続けるほど、放射能汚染の危険性とコストを増やすことにしかならない再処理工場をはじめ核燃サイクル関連施設は、これ以上傷口を広げないうちに直ちにやめるべきです。

 

本当に、なんという恐ろしい施設を作ってしまったのでしょう。