雑賀孫市(まごーん)の中の人ブログ

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ブレイブウィッチーズと軍令部からの人事。に関しての陸軍人事

2016年10月09日 00時46分57秒 | 歴史
どーも、まごーんです。
この度放送開始した、アニメ「ブレイブウィッチーズ」を拝聴しました。
まだ視聴できていないところも現在あるようなので、ネタバレは避けますが、ちょっとだけいうと、軍令部から発令?(というより通知)が出ます。
海軍において人事を司る役所は海軍省だと私は認知しておりますが、軍令部から人事発令が出ることはあるんでしょうかね?まぁ、実際に軍令部の用紙に毛筆でしたためたやつが来たわけではないのでありだったのかも知れませんが。

さて、そこから関連して陸軍の人事に関して少しだけ述べようかと思います。長くは話しませんから、大丈夫です。

将官を除く陸軍の人事に関しての役所は先ず、陸軍省人事局が表向き仕切る様になってます。これは役所名から見て分かりやすいですね。

しかしコレだけではありません。次に参謀本部庶務課です。これは参謀要員(陸軍大学校卒業者)の人事権を握ります。
つまり。参謀要員に関する人事は陸軍省人事局と参謀本部庶務課の協議によってされます。

さらに教育総監部という役所があります。この3つ(陸軍省、参謀本部、教育総監部)の長を三長官と呼び、陸軍大臣選びなどトップ人事はこの三名が協議して決めます。
この教育総監部は各兵科、つまり歩兵以外の騎兵、砲兵、輜重兵とかの人事に関して強い発言権を持っており、これに関する人の人事はまた協議になりました。

この文書について参考にしてる西浦進大佐(陸大卒、砲兵科)の場合だと、先ず陸大卒なので参謀本部が、次に砲兵科なので教育総監部が、そして陸軍省が発言権を持っていてもう滅茶滅茶です。

西浦氏曰く「結局、人事もみんなの協議で自然に、いまの自民党の人事みたいに、もみながら決まって行くというのが本当なんです」とのこと。

海軍は海大卒=参謀要員ということはないですし。その点はサッパリしてそうな気がしますが、陸軍より研究されていない気もします(元軍令部参謀の吉田俊雄『海軍参謀』の「第一章 海軍参謀とは」の「三 参謀はどう作られたか (四)人事」 と『大本営海軍参謀 最後の証言』「第六章 教育と人事」くらい)。

あなたも自分の会社組織の人事を調べて見たら面白いかも知れません。
それでは、今日はこれにて。

参考書籍
西浦進「複雑な人事権」『昭和陸軍秘録』(日本経済新聞出版社、2014年)150-151ページ。
吉田俊雄『海軍参謀』(文春文庫、1992年)。
吉田俊雄『大本営海軍参謀 最後の証言』(光人社NF文庫、2012年)。


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