タワレコと渋谷と音楽の歴史〈80年代〉洋楽の大衆化…“渋谷系”の源流|長門芳郎インタビュー
僕はこの流れを現地でリアルタイムで体感することはできなかった。
一回りから半回りくらい時代が遅かった。
自分も渋谷系でありたいと思ったことは一度もなかったし、寧ろそんなものに組み込まれるのはごめんだと思っていたが、少し遅れたとはいえ、当時の東京で音楽浸りの毎日を送っていた僕は、知らず知らずのうちに作られた流れの中に入り込んではいた。
ただし、自分の中の何処かで「流され感」に気付いていたから、「逆流はしない、どちらかというと流され気味ではいる」けれども、常にアンテナを張りつつ芯はぶれないでいようと思っていた。
そして今もぶれていないつもりだ。
柔軟性がないだの意固地だの頭が硬いだの言われるけど。
とにかくこの流れより遅れたあの頃、僕はレコードの街を歩いていたのだ。
お目当てのレコードを探しながら。
予期せぬ出会い、運命の出会いに期待しながら。
鮭一の青の時代。
思えば遠くなりにけり。
この年齢になるとそんなことばかりだな。
その音源の入手の経緯や、それに纏わる逸話など、数年前までは凄く詳細に記憶に留まっていたのだが、最近ではかなり薄れてしまった。
どちらも購入したのは渋谷のレコ屋ではなく、西新宿のラフ・トレードだったかもしれない。
今でも愛聴している、どちらも「ネオアコ・ミーツ・ボサ・ノヴァ(Neo-aco meets Bossa Nova)」的な曲です。
「ミネソタのフリッパーズ」というレコ屋の店員さんのレヴュー付きだった。
the Legendary Jim Ruiz Group の "Stormtrooper"
リッケンバッカーの12絃ギターが心地良い音色と響きを奏でています。
そしてもう一曲
Alison Statton and Spike の "Mr.Morgan"
僕はライヴ音源の "Maple Snow" ↓ ↓ ↓ というアルバムに収録されているテイクも好きですがね。