牧場の日記~競走馬生産者の日々~

競走馬の生産牧場の現状と考察

手術の影響

2008年05月24日 | 
当才の姿勢調整の手術をすることにした。

手術のことは手術後に語るとして、手術においてのあれこれを・・。

馬は脚がまっすぐでないとなかなか売り物にならない。当才の場合ひざから外側に曲がるX脚が多い。あんまりひどいと、手術してまっすぐに整形する。

馬の成長過程において曲がっていたとしても自然に治ることもある。
それほど程度がひどくなければ削蹄などで治していくことも可能。

しかし手術で治るのは産まれて早いほうが効果がある。しかも、大きくなってからだと手遅れの場合もある。ここが悩みどころで、必要のない手術もすることになるかもしれない。

手術をするときまず三石のセンターへ連れて行く。そして麻酔をかけた後、親は隔離馬房へ閉じ込められる。

このときの親の精神状態といったら、かわいそうで見ていられない。おなかに次の子が宿っていたとしても、流れてしまうんじゃないだろうかと思えるほど。

それに手術が無事終わったとしても、術後は放牧できない。
2週間は馬房で舎飼い。

このときも親馬に負担を掛ける。

それに運動できないストレス。当才もストレスで親に当たったりする。

成長期に2週間の運動できない期間はかなりのロスと思う。

このようにいろいろなデメリットを抱えながら、足をまっすぐするために手術をする。

脚がまっすぐじゃないと、売れないから。

まっすぐじゃないと走らないらしいけど、ほんとかどうかはわからない。

ベガだってかなりの脚曲がりだって言ってたし。
なんて、経験の少ない私は手術に対して懐疑的。

出来れば、手術しないでもよさそうですよと言ってほしかった。