牧場の日記~競走馬生産者の日々~

競走馬の生産牧場の現状と考察

今年の初めての出産

2020年02月13日 | 牧場の生活

仔馬が生まれた。

予定日は22日だったが、おっぱいが一月の中旬にはもう張り始めていて、早産してしまうかと心配していたのだが、予定日の13日前に無事出産した。

とても寒い日で、今年の冬一番寒い日だった。

夜8時に生まれたのだが、お産はとても軽く、何もすることがなかった。

ただじっと厩舎の通路で様子を見ていたのだが、そこで、何もしないでただだまって見ているのがとてもつらかった。

厩舎の温度はマイナス10度はいっていたんじゃないだろうか。

お産のすべてが終わり、親も立ち上がり、仔馬も一息ついたので、ただ何もせず様子を見ていたら、急に仔馬がひきつけを起こし始めて、力なくぐったりし始めた。

去年、新生児不適応症候群で、仔馬を失っているので、またかと、心臓が止まる思いで仔馬に駆け寄り、

すぐに、頭を起こしてみたがぐったりしている。

心臓の音も弱く、呼吸もあまり感じられなかった。

無我夢中で人工呼吸をして、心臓のあたりをぎゅうっと抱きしめたり、ゆすったり、たたいたり思いつくことはなんでもした。

すると、鼻からきれいな水がぽろぽろっと出て、仔馬がすくっと立ち上がった。

あれ?

もしかしたら、ただ、寝てただけなのかもしれない。

寝てるときは呼吸も小さくなるよね?

心臓もそれほどドンドンならないよなあ・・。

もしかしたら、私が焦っただけなのか、それとも、本当に息が止まっていたのか、今となってはわからないが、まあ、なんともなくてよかった。

あわくって獣医さんを電話で呼んでいたので、大丈夫そうなので、来てもらわなくてもよさそうだと、伝えた。ほんと、獣医さんにはいつもご迷惑おかけして申し訳ないです。

次の日、獣医さんがベビーチェックに来てくれたとき、呼吸が止まった時は、ひしゃくいっぱいの冷たい水を、とねっこの顔にかけるといいよ、と、教えてもらった。