前回の更新から半月ほど経過してしまった。
この期間は、12月定例議会の期間でした。本来なら、逆に毎日でも更新すべきだったのですが、今回は異常に多忙で、疲れる議会でした。その間、体調もあまり良くなく、とうとう昨日、医師から薬を処方されました。
あまりにも期間が長かったので、何から書いたらいいか迷っています。そうそう、「公約とは」にしましょうか?
私たち政治家は、選挙の際に公約をします。もちろん、有権者に対する約束ですから、簡単に守らなくてもいいと言えるような軽いものではありません。ただ、執行権を持たない合議制の議会議員の場合、そう単純なものでもありません。民主主義ですから、最終的には採決で多数の論理が優先されます。それなら「少数意見は抹殺されるのか」ということになりますが、その答えは「イエス」でもあり「ノー」でもあるのです。それはある意味「政治は妥協の産物」でもあるからです。
たとえば、ある議員が「住民の負担をなくします」という公約をしたが少数意見だった場合、まったく無視されることもありますが、他の議員からも「無料にはできないが、確かに現行の負担は重すぎる」といった認識を持たれ、最終的には無料ではなく「半額負担」なり「3割負担」なりの結論に達する場合があります。もちろん、執行権側=行政側のある程度の同意と財政的現実性があってのことですが・・・
その「妥協の産物」を得るためには、議員間・会派間の調整や、各委員会での実態調査・当事者である住民の意見聴取が必要になります。ここに、合議体としての議会の意味があり、民意反映の仕組みがあるのです。
もちろん、なかなか結論に達せず、しびれを切らして、ダメ元で「単独提案」することも政治的にはあり得ますが、その場合は否決覚悟でもあるし、最悪「公約実現」を諦める瞬間でもあるわけです。その判断は、一人ひとりの政治家の政治的判断ですから、評価は将来の歴史が判断するでしょう。
最悪なのは、他の会派・議員と全く協議もせず、住民の意向も聞こうとせず、単独で突如出される提案である。「ダメ元のパフォーマンス」なら理解できないこともないが、時にはこれらの行動が政治的に利用されることもあるので、要注意だ。
私たち共産党議員団は、少数派なので、以前はこのダメ元的な行動もあったが、最近では会派制もあるので、できるだけ事前に他の会派に原案を提示して協議を願っている。真摯に対応=部分修正を求めてくるとか=される場合もあれば、ギリギリまで反応なく結局否決される場合もある。ただ、私たちの提案に道理があれば、「共産党提案だから」という低次元な理由で一蹴されることは少なくなっている(と信じたい)。
12月議会では、ある議員、2つの会派からある提案が突如出された。現在は、重要な提案なので、さらに広く調査し住民の意見も聞くために「継続審査」となり閉会中も委員会で検討することとなっている。ある意味、その提案を一蹴して否決していないので、民主的な手続きである。
しかし、一部には、この「継続審査」になったことを、いかにも否決という結論がある前提で、他の議員を非難したりする傾向があるようだ。可決とも否決とも決まっていない時に、このように騒ぐのは「政治的意図」を感じる。
私たちの「公約」は、任期の4年間で実現すべきものだ。しかも、方向性は間違っていなくとも、経済情勢や諸般の理由で、時には実現されないこともある。そのことを「さぼっていた」と判断するのか「やむを得なかった」と判断するのは、あくまで有権者である。
提案した議員さんは、「支持者から急かされている」などと理由を述べていたが、それだけの理由で、法的には早くとも3年以上先にしか実現しないことを、選挙後半年で、議会内の議論もせず・住民の意見も聞かず「公約したから」という理由だけで「瞬時に結論を出せ」と迫るのは、どうみても不自然である。
詳しい各論は、またゆっくりアップしたいと思います。この提案理由は、日本語的にも理解不能なものでしたので・・・