精華よもやま話   佐々木まさひこ議員のつぶやき

京都・精華町会議員佐々木まさひこのローカル日記

近畿手話通訳問題研究討論集会

2010年12月15日 08時26分43秒 | 手話サークル


 写真は、西宮市にある関西学院大学である。
 先日開催された第27回近畿手話通訳問題研究討論集会の会場となったところ
 集会の名称は堅苦しいが、要は手話や聴覚障害者に関連する諸問題の検討や解決方法を探るために知恵を出し合う集会だ。全体会は短く、大半が分科会の時間に充てられている。テーマの変遷はあるが「手話通訳制度」「通訳者の健康(高度な精神集中を伴う作業であり、頸腕症や神経系疾患が続出した)」「医療」「労働」などがある。今回は、「労働」分野に参加した。
 障害者の労働と言っても範囲は広い。大きく分けて一般就労と福祉的就労がある。一般就労でも、専門性の高いものから補助的な仕事まであるのは健聴者と一緒である。しかし、情報提供=コミュニケーションの面でまだまだ平等ではない。
 大阪のある大手建設会社では、聴覚障害者への仕事上の情報提供が不十分のまま放置されているケースが報告された。脅しともとれる言い方で本人の要求を拒否し、人間扱いしていない。実に腹立たしい事態であり、分科会では大きな議論となった。
 滋賀県にある施設では、就労移行に向けての熱心な実践が報告された。その中で新鮮に響いたのは「最低賃金制度による就労」ということである。文字だけ見ると「最低賃金で満足するのか?」と不思議に思う方が多いと思うが、そうではない。これは、私の解釈であるが、重複障害者や知的障害者の多くは、一般就労していないのが現実であり、共同作業所・授産施設などと言われている施設で「福祉的就労」している。この場合、最低賃金法は適用されないので、(その施設により異なるが)月の収入は数千円から2、3万円が多い。蛇足だが、今の障害者自立支援法は、その中から「施設・サービス利用料」を取るという極めて非人間的な悪法である。
 話を戻して、「最低賃金」ということは一般就労的な収入を得るということになる。単にお金が入るということだけではなく、働く喜び・充実感・相手に喜んでもらえて「ありがとう」と言ってもらえる自己実現など、計り知れない人間的発達の芽を見出すことができる。世間全体からみると「些細なこと」かもしれないが、このような一つ一つの実践の積み重ねが、地域を・市町村を、「住んでよかった」と思えるものに変えていく。「すべての住民が参加する自治の形」とも言えるかもしれない。

 私たち議員・政治家は、1つ1つの事象ではなく、全体的な視点で見がちである。だからこそ、年に何回はこのような場に参加して、個々の輝く事例に接することで、政治家としての感性の鈍化にブレーキをかけ、より鋭い感性でものごとを見られるようにしたいと、私は考えている。
 上記の施設は、滋賀県なので近場である。いつか、その実践の現場も実際に見に行こうと思っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

府政に住民の声をとどける

2010年12月15日 08時08分34秒 | 議会・地方自治


 私たち政治家の一番の役目としては、民主主義実現=住民の声を政治に反映させることである
 精華町も属する相楽郡・木津川市からは、日本共産党の府会議員は選出されていない。過去何度も挑戦しているが、惜しいところで惜敗してきた。
 住民的には、府県の仕事なのか市町村の仕事なのか明確に分けにくいものだが、実は府県は住民生活に大きく影響している。市町村が実施している各種事業の中にも、背景に府県の制度支援があることが多い。
 また、医療や衛生、警察などは基本的には府県の仕事でもある(保健所を設置している大きめの市もあるが)
 数年前、旧加茂町でフェロシルトという有害物質が埋められていた問題でも、日本共産党は住民とともに町村議も動き府に働き掛けてきた。最近では、木津川上流の三重県域で産業廃棄物の不法投棄が発覚し、業者の事業認可が更新されない事態が発生している。これも、地元伊賀市の住民や共産党の三重県議、下流域の住民たちの運動があって発覚し、更新不許可の結果となった。このように、私たちは、絶えず住民とともに学習しながら運動して、みんなが「自分たちの問題」として受け止められるよう「協働」している。決して選挙したら「お任せします」ではない。だから、行政や議会宛の各種署名は、日本共産党議員が紹介議員となっているものが、地方自治体・国会とも多いのである。
 前述の加茂町での事態に、現職の自民党・民主党府議は動かなかった。事態が解決しそうになる段階になりやっと府議会で取り上げた程度である。

 来年春はいっせい地方選挙である。この地域からも、住民の声がダイレクトに府政に届けられるようなパイプを持ちたいと考えている。それに向けての集会が、冒頭の写真である。11日に木津川市で開かれた。現木津川市議団長の「むらき恵子」さんが、今回は挑戦する予定となっている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする