Nonsection Radical

撮影と本の空間

ウナギは文化なのかよ

2014年07月29日 | Weblog
どこかの記事に「ウナギを食べるのは文化」とかなんとか書いてあって、「相撲は国技」並みにイイカゲンな事を書いてるなと思った。
スーパーやコンビニ、牛丼屋で温め直しを喰うのが文化なら、なんて安っぽい文化なんだろうね。
昭和40年頃までだと、土用のうなぎと言えば、お店で食べるか、魚屋さんの店頭で焼いたものを買ってかえるのが普通で、値段も高くてそうそう口に出来るものじゃなかった。
せめて年に一度の贅沢と思って食べたものだ。
そんなものは文化とは言わなかった。
それが海外からの養殖ものが輸入されて価格が下がり、”庶民”の口にもまずまず入るようになったのだ。
そしてスーパーの店頭で冷蔵パックされたものが普及して「文化」と口にするようになったのかよ。
カニ、マグロもそうだが、貧乏人=庶民=大衆の口に入るようになって、後先考えずに意地汚く絶滅するまで食い尽くすのが、むしろ日本の文化と呼んだ方がイイんじゃないのか?

最近、海外に行って日本の文化の事を知らなすぎて気まずい思いをしたので、もっと日本の文化の事を知る必要がある、などという人が目につくが、じゃあ何かい?そういう人達は日頃から茶、華、歌舞伎、能、浄瑠璃、講談、邦楽、謡、短歌、俳句なんかに親しんでいるのかい?じゃぁ吟ってみてよ。
実際に経験してないものを文字などで知っただけで、それが日本の文化だと物知り顔で外国に行って口にする方がよっぽどハズカシい行為なんじゃないのかよ。
それぐらい文化ってやっぱり安っぽいものなのかよ。
歴史にしたって教科書や司馬遼太郎の小説や大河ドラマの”知識”で語れるほど、一本道なのかよ。
日本の宗教を語れるのか?神仏混合から廃仏毀釈までの歴史とか、”神道”とか、呪術的な原始信仰との関係とか外国人に語れるのか?俺には出来ねえぞ。
簡単に文化なんて口にしていいのかよ。スーパーで買ったウナギを食いながらよ。




本町2丁目の街並み
奈良県五條市本町2丁目
撮影 2014年6月21日 土曜日 12時55分
コメント
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