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京都その3

2016年02月26日 | スタッフ独り言

京都研修2日目。最終日です。

昨夜は、はりきってラーメンを食べに行く人、京都の知り合いと飲みに行く人、

うきうきとホテルの大浴場(部屋風呂とは別にあるのです)に行く人、

すぐ寝る人と、それぞれの夜をお過ごしになったようです。

 

さて、この旅の最大の目的地である京都国立近代美術館へむけて出発です。

9:30に美術館に到着。

柳原近代美術館長との面会時間(10:30)まで、開催中の「志村ふくみ展」を拝見します。

 

展覧会場へ入ると、そこはやわらかな光に満ちた空間でした。

やさしくも鮮やかな色に染められた糸の輝き。

織り上げられた紬(つむぎ)は、あるときはかそけく、あるときはきっぱりと色を表し、

融通無碍に世界を作り上げています。

(またひとつひとつの作品につけられた名前が素晴らしいのです)

みなさん感動の面持ちです。

ほわーっと見ているうちに、たちまち時間が過ぎていきました。はっと気がついたわれわれは、

別フロアの常設展を足早に見終え(残念。もっとゆっくり見たかったのですが)、いよいよ館長室へ・・・!

 

館長室の隣にある、素敵な応接室で柳原館長とお会いしました。

集客について、予算について、宣伝方法について、付加価値のつけ方について、いろいろお話しを伺いつつ、

あいまあいまに面白おかしく繰り出される館長の京都裏話や今後の展覧会の構想をお聞きしているうちに

あっというまに12:00に。辞去する時間です。

柳原館長、お忙しい中、お時間をいただき誠にありがとうございました。

 

お話しを噛み締めつつ、われわれがむかったのは昼食会場の京都モダンテラスさん。

京都国立近代美術館から徒歩3分ほど。1月にオープンしたばかりの話題のお店なのです。

1階は本屋さん。建物にはいるとペッパー君がいました。 

わーっと群がるわれわれ。

なんでか不自然なまでに顔を左に向け、われわれの幹事(しましまのコートの人です)をガン見するペッパー君。

話しかけるも反応せず。(みんなでやつぎばやに話しかけたからかも)

すごく時間がたってから、やっぱりガン見したまま「社会人一年目ですか」と話すペッパー君。(どういう意味?)

そしておもむろに「終了します」宣言をかましてくれました。

 

気をとりなおして、2階が目的のお店です。

お昼時とあって順番待ちの人が多かったですが、予約してあった(さすが)、われわれは順調に席へ。

前菜。お皿の模様がかわいいのです。

飛騨牛のハンバーグ。けっこう濃厚なお味でした。ライスつき。

 

コーヒーもいただき、お腹も満足したわれわれは、裏メインの呼び声も高い細見美術館へ。

モダンテラスさんから徒歩3分ほど。(近い)

中央の建物が細見美術館です。

ここでは、話題の「春画展」を開催中なのです。

浮世絵、春画も日本画の一分野ということで見学いたしました。

(実際、葛飾北斎や喜多川歌麿たちの作品もあります)

なお18歳未満は入場禁止。

 

入ってびっくり、展示室内はお客さんでびっしりです。

外に誰もいなかったので、てっきり閑散としているものと思いこんでいました。

そして、列が進まない・・・みなさん、じっくり見ていてなかなか動きません。

展示内容の描写については差し控えさせていただきます・・・。

でも、こういった作品を生み出せるのは、日本人が性に奔放というよりは、(ここだけ取り上げると外国人に勘違いされそうでイヤですね)

ます治安がよく、そうした分野が「笑える絵」として受け入れられる、安定した社会だったということでしょう。

そして「庶民」が、そういった絵を購入できる経済的余裕と、絵を楽しめる時間的余裕を持っていたということではないでしょうか。

そこから多様な分野が花開くことになったのです。浮世絵からはマンガや日本画が生まれ、(もちろんその誕生には大きな別の流れもあります)

屋台から、寿司、天ぷら、うなぎ、そばなどが発展し、今日の芸術的な「和食」へとつづいていくのです。

 

・・・と語ったところで、最後の予定地、智積院(ちしゃくいん)にむかいます。

ここには能登出身の大画家、長谷川等伯の障壁画(しょうへきが)と、セレネ美術館の招待作家、田渕俊夫画伯の襖絵(ふすまえ)があるのです。

 

(再び、つづく)