8月1日から開催されている中平一郎さんの
「おらがふるさと写真展」
~黒部の宝をさがして~
まるで絵画のような写真たち・・・、ン? この写真、どっかで見た絵のような?
その①
「中平さん、この布施川の写真、セレネ美術館に展示されている
手塚雄二さんの『耀』に似てますよ」
「そうけ、私その絵は知らんがいちゃ」
(黒部弁が分からない方のために「そうなんですか、私その絵は知らないんですよ」)
まあ、こうやって比べてみると右側の絵の方はとても静謐に描かれていて
雰囲気は違いますが、川の佇まいは同じ。黒部にもこんな昔ながらの川が
存在するんですね。黒部市と魚津市の境を流れる布施川。
ここでは川魚もたくさん釣れるそうですよ。
その②
うわぁ、この写真、東山魁夷画伯の絵の雰囲気にそっくり。
(左が中平さんの写真、右が東山画伯の『緑響く』)
〈*東山画伯の『緑響く』はセレネ美術館にはございません〉
「私、東山魁夷の絵が好きでね~、知らんうちに東山さんの色彩を
写真で表そうとしてるんやろうね~」
それってスゴい カメラという道具を使って、思い描く色彩を表現するなんて。
まず風景があり、そして季節を選び、時間を選び・・・ 写し手の技術と風景を愛する心が
一体となった時、こんな写真が生まれるんでしょうね。
ちなみにこの風景は早春の宇奈月ダム湖です。
黒部市民も知らないような大切な黒部の宝がまだまだいっぱいあるようですね。