序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

「民宿物語・糸口」大吉オヤジの独り言8

2010-11-28 22:39:55 | うんちく・小ネタ

あのおばさん、見た事のあるどころの間柄まあじゃなかったんだ。まったく歳を喰うっては悲しい事だよ。若い頃の事を思い出せなくなっちまう。
まあ、お互いだが、若い頃とはご面相が違っちゃってるからね。なんせ四十年振りのご対面だ。正確に言えば二十五年かな。勝利の葬式以来さ。

まあ、あん時だって中小企業とはいえ、会社の社長の葬式だ。じっくり話す間もなかったからね。

このおばさん、谷崎琴枝っていって俺の大学時代のダチの勝利の彼女さ。
二人は学生の頃、駆け落ちして一緒になったってね。この琴枝ちゃんと勝利の結びの神が俺って寸法さ。

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話を聞いたら、今度は自分の娘が駆け落ちってことになったらしい。

今は社長になっている長男が妹の結婚に大反対なんだそうだ。

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なんでも行き過ぎはよくねえよ。

無様だった自分達の過去を子供で払拭させようなんてどだい無理なんだ。
琴ちゃん達は自分達が駆け落ちで結婚した後随分苦労したらしい。だから正しい結婚の有り方ってのを自分の長男には徹底的に叩き込んだんだな。
融通の効かない子なったらしい。
このお兄ちゃんの猛反対が原因でこんどの駆け落ちさ。

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俺も経験があるが、色恋なんてのは理屈じゃないからねえ。

反対されるから燃え上がるってのもある。

まあ、色々だけどね。

とにかく琴ちゃんが俺の所にこの二人を寄こしたってことは、また琴ちゃんがお兄ちゃんをここに連れて来たってことは、なんか理由があるんだよね。

チョット鈍い俺には、まだピンとは来てねえが・・・_ck19978

あれ、なんだか雲行きが悪くなってきた。

話合いってわけにはいかないかもしれねえぞ。

この続きは又今度。

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