中秋を迎えて、キートンの「北高今昔物語」という脚本も出来上がり、後は職員会議での採択となった、その日。
会議の是非を知る為、委員会の仲間がおでん屋の二階に集まった。
それは自分の書いた作品の出来についてであった。
しかし誰も口をつぐんでその事に触れようとはしない。
それはみんなのキートンへの示し合わせたいたずらであった。
タケコ 「ワチは面白かったよ」
ノッチン 「よくあんなの書いたね。タケシと感心してたんだ、ねえ」
タケシ 「う・うん」
キートン 「本当か?」
ケイコ 「なに、あたしにも面白いって言わせるかい」<o:p></o:p>
キートン 「いや、俺はてっきり・・・」<o:p></o:p>
ノッチン 「てっきりメタメタに云われると思った?」
キートン 「だって、皆して俺を無視すんだもん」<o:p></o:p>
ノッチン 「ドキドキしてた?」<o:p></o:p>
キートン 「ドキドキなんて・・。俺、泣きそうだったんだから」<o:p></o:p>
マサル 「先に面白いって言うといい気になるからな」<o:p></o:p>
フーコ 「そういう事」<o:p></o:p>
キートン 「じゃ、みんなで?」<o:p></o:p>
マサル 「ああ、引っ掛けた」<o:p></o:p>
笑い出す一同。<o:p></o:p>
キートン 「バカヤロウ!」<o:p></o:p>
その後チーコが職員会議から帰ってきて、キートンの「北高今昔物語」が正式に採択されたことを伝える。
喜ぶ一同。
チーコは高らかに宣言するのだった。
チーコ 「我がB組の北高文化祭クラス対抗演芸コンクールの演目はキートンの
『北高今昔物語』と決定しました」
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