第2場 同日深夜。
国会議員に振り回された一日もようやく終わり、営業を終えようとしているマーガレットに最後の客を送った晃子がドレス姿でやってくる。
その夢の実現の為に彼女は保険外交員とスナック「ピッコロ」のホステスという二足の草鞋をはいていた。
予てから当たると評判の純子の手相占いで自分の将来を占なう様に頼み込む。
純子 「あんたね・・・」
晃子 「・・・なあに」
純子 「近々、大きな節目を迎えるよ」
晃子 「それって、悪い事?」
純子 「(頭を振る)多分、夢が実現する方向」
晃子 「えっ、そうなの。本当に?」
純子 「と、わたしは観たね」
晃子 「ワアーッ、うれしい。(小躍りする)ねえ、ママ。いつ、いつごろ!」
純子 「この半年の間かな」
晃子 「あっそう、そうなんだ。半年の間に私の夢がかなうんだ」
純子 「待って待って。晃ちゃん、そうなるって決まった訳じゃないんだよ。当たるも八卦当たらぬも八卦の手相占いなんだから」
晃子 「でも、少なくてもママはそう観たんでしょう。悪い事じゃないわ」
純子 「まあ、そうだけど・・」
<o:p> 小躍りして喜ぶ晃子の前に、着替えをした千鶴子が夫の幸雄との待ち合わせに為にやってくる。
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<o:p> 千鶴子は結婚したばかりの年下の夫との関係がうまくいかず悩んでいた。
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千鶴子 「・・・結婚って難しいですねえ」
純子 「あら、新婚さんらしからぬお言葉ね」
千鶴子 「本当にそう思う。でも冷静になって考えりゃそうなんですよね、赤の他人同士が一緒になるんだもの簡単な訳はないんだよね」
純子 「・・・なに、何かあったの」
千鶴子 「うん・・・ちょっと」
純子 「あら、まだ早いんじゃない。二月に結婚したんだからまだホヤホヤの三ヵ月じゃないの」千鶴子 「そうなんだけどね・・・・あのね、ママ・・・」
純子 「ン?・・なに?」
千鶴子 「・・・ううん、なんでもない。・・・今度相談に乗って」
純子 「そりゃいいけど・・・」
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<o:p> そこへ仕事を終えた隆文が来る。
千鶴子がトイレに立った隙に純子は千鶴子と幸雄の関係を隆文に尋ねる。
<o:p></o:p> 隆文 「うまくいってるかどうかは微妙なとこみたいだよ、幸雄の言い草じゃ」
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純子 「どういう事」
隆文 「付き合っていた当時と全然違うんだって、千鶴子さんが」
純子 「どんな風に?」
隆文 「なんて言うか・・・ほら、ピッコロで会っていた頃は、千鶴子さんが幸雄をグイグイ引っ張っていたでしょう」
純子 「そうだったね。結婚するって聞いた時はこりゃ間違いなくカカア天下だって思ったもんさ」し<o:p></o:p>
隆文 「幸雄もそれを望んで一緒になったのさ。でも、違ったんだって」<o:p></o:p>
杉元幸雄が私服姿で来る。
<o:p> 続く。
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