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京都議定書の実行期間となり、ポスト京都議定書へのリーダシップを発揮する場とした洞爺湖サミットも間近となってきた。
発展途上国の参加、より高い水準の排出量削減、国内の排出権取引の設計、事業所への排出削減の制度化、国民の意識向上と行動普及、コンパクトな市街地づくり等の基盤の整備、省エネ家電・省エネ住宅・太陽光発電・バイオマスエネルギーの普及など、実行を急ぐ検討や施策も目白押しである。
企業は、現在制度に対応して役割を発揮するとともに、将来的に強化される対策への事前対応、ビジネスチャンスの追求などを動機として、地球温暖化対策に取り組んでいる。
ただし、多くの人が感じることであるが、地球温暖化問題はなにかしら、うさんくさい(自分が地球温暖化に係る仕事をやっていて、言うのもなんだが)。なぜか。
いくつか理由がある。例えば、国際間の利害の綱引きの中で、意味なく数字目標が定められ、それが一人歩きしている。森林による吸収量の目標が3.9%が、いつのまにか3.8%に変わっていたり。
また、企業は、経済合理的な対応の中で地球温暖化対策を進め、環境立国などという呼びかけのもとにそれを是認する制度的枠組みが整備されている。問題の根本は、そうした人間中心の経済合理主義にもあると思うのだが、その点が十分に議論されていない。
バイオマス燃料が注目されてくると、食糧が必要以上に高騰したり。そもそも、莫大な燃料を、地上のどこでつくるのか。誰も、燃料と食糧、用材等の需要調整をするわけではなく、高い値がつくものを生産するという市場原理だけでいいのか。
カーボン・オフセットもなんだか。自分が排出した分をオフセット(相殺)するため、寄付したり、CDMを購入したりというが、まず自分が排出した分をできるだけ抑制することが最優先であるべき。
もちろん、そうしたルールづくりが進められている。オフセットを、自分の活動の影響を考えたり、他者の活動を支援する契機とするという考え方は理解する。
でも、こうした理屈っぽい考え方に取り囲まれていると、所詮、人間中心主義なんじゃないかと思ってしまう。環境問題の根本にある構造的な課題に何も踏み込んでいないじゃないか、とも。
地球温暖化防止を基準とした対策や政策を進めるうえで、地球温暖化防止を規範とするだけでなく、あるいは環境と経済・社会の統合的発展などを規範するとだけでなく、もう1つ何か規範が欲しい。
人間中心主義を反省するような規範を、地球温暖化防止対策に組み込むべき時期を迎えているような気がする。
発展途上国の参加、より高い水準の排出量削減、国内の排出権取引の設計、事業所への排出削減の制度化、国民の意識向上と行動普及、コンパクトな市街地づくり等の基盤の整備、省エネ家電・省エネ住宅・太陽光発電・バイオマスエネルギーの普及など、実行を急ぐ検討や施策も目白押しである。
企業は、現在制度に対応して役割を発揮するとともに、将来的に強化される対策への事前対応、ビジネスチャンスの追求などを動機として、地球温暖化対策に取り組んでいる。
ただし、多くの人が感じることであるが、地球温暖化問題はなにかしら、うさんくさい(自分が地球温暖化に係る仕事をやっていて、言うのもなんだが)。なぜか。
いくつか理由がある。例えば、国際間の利害の綱引きの中で、意味なく数字目標が定められ、それが一人歩きしている。森林による吸収量の目標が3.9%が、いつのまにか3.8%に変わっていたり。
また、企業は、経済合理的な対応の中で地球温暖化対策を進め、環境立国などという呼びかけのもとにそれを是認する制度的枠組みが整備されている。問題の根本は、そうした人間中心の経済合理主義にもあると思うのだが、その点が十分に議論されていない。
バイオマス燃料が注目されてくると、食糧が必要以上に高騰したり。そもそも、莫大な燃料を、地上のどこでつくるのか。誰も、燃料と食糧、用材等の需要調整をするわけではなく、高い値がつくものを生産するという市場原理だけでいいのか。
カーボン・オフセットもなんだか。自分が排出した分をオフセット(相殺)するため、寄付したり、CDMを購入したりというが、まず自分が排出した分をできるだけ抑制することが最優先であるべき。
もちろん、そうしたルールづくりが進められている。オフセットを、自分の活動の影響を考えたり、他者の活動を支援する契機とするという考え方は理解する。
でも、こうした理屈っぽい考え方に取り囲まれていると、所詮、人間中心主義なんじゃないかと思ってしまう。環境問題の根本にある構造的な課題に何も踏み込んでいないじゃないか、とも。
地球温暖化防止を基準とした対策や政策を進めるうえで、地球温暖化防止を規範とするだけでなく、あるいは環境と経済・社会の統合的発展などを規範するとだけでなく、もう1つ何か規範が欲しい。
人間中心主義を反省するような規範を、地球温暖化防止対策に組み込むべき時期を迎えているような気がする。