サードウェイ(第三の道) ~白井信雄のサスティナブル・スタイル

地域の足もとから、持続可能な自立共生社会を目指して

地区活動が環境先進都市の基盤である

2010年10月10日 | 環境と教育・人づくり
今年度の飯田市でのインタビュー調査も3回目。そろそろ、研究の結論も見えてきたいところ。

今回は、市民共同発電に出資をした鼎地区と千代地区のインタビューを中心とした。


鼎地区では、地区で出資を決定した際の当時の所長と市民共同発電で太陽光パネルを設置した保育園の園長・スタッフの方々をおたずねした。

市民共同発電のキャラクターである「さんぽちゃん」が園児たちに人気があること、父兄に対しても連絡帳やイベントを通じて、環境活動に関するメッセージが伝えられている様子がよくわかった。

「いらないでんきはつかいません。あかるいでんきはたいようからのおくりもの。おひさまぱわーであかるいまいにち。みんなでなろう、さんぽちゃん。」という「さんぽちゃんのちかい」を、園児たちが暗誦しているという。

            写真:太陽光発電を設置した保育園


千代地区では、既に当時の所長には話しを聞いているため、出資の議論をした際のキーパーソンに話を聞いた。

この地区は、小中学校の生徒の民泊(普通の農家に宿泊する)を始めた受けいれたところで、耕作放棄が進んだ棚田の保全(よこねたんぼ)、どぶろく特区等、地域おこしに早くから力をいれ、成功してきた。

こうした地域活性化の進取による成功経験が、市民共同発電への地区への出資を後押しした。「どの地区もやっていない出資を先駆けて行うことで、新聞等がとりあげてくれ、千代地区の宣伝になると考えた」という。

 

                      写真:民泊したお宅(関口さん家)でふるまってくれたキノコ料理


また、千代地区では、普段民泊を受け入れている家に宿泊させてもらった。大豊作のマツタケやたくさんのキノコに舌鼓を打ちつつ、千葉大学の木下先生と合流し、にぎやかな食卓となった。

グリーンツーリズムのインストラクターをつとめるご主人や、市の計画策定に参加したときの仲間と交流を続けている奥さんの話も面白かった。


幼稚園での環境教育、自然資源を継承し、地域を活性化させようという地区活動、キノコ等の山の恵みのわけあう人のつながり。。。

活動を行う人々の生の声や日常的な暮らしを垣間見て、飯田市の地域環境力をあらためて感じる旅となった。








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