2005年7月28日、29日
家 === 松本 === 新島々 === 島々宿
=== 二俣 === 岩魚留小屋 === 力水 === 徳本峠
7月28日。八王子駅から夜行ムーンライト信州に乗り込んで、一路信州へ。
この日の日記の最初にはこう記してある。
「今、八王子駅のホームに座り込んで…緊張している僕がいる。
どうなるのかな?初めて、大きな大きな山行をひとりでやろうとしている自分がいる。
自分に負けるな。自分に負けないで歩き続けろ。感じ続けろ。
ただ、自分が自分であるように、自分がわかるような山行にしたい。
きっと何か、大きな大きな何かが、待っていてくれるはず。」
徳本峠入口
7月29日、4:34。松本着。
4:45発の松本電鉄の電車に乗り込み新島々へ。
5:05新島々。
上高地行のバスに乗り込む。
バスにはたくさんの人が乗ってる。
これだけ人がいれば、絶対に自分の他にも
徳本峠を越える人がいるはずだと確信する。
そして、少しホッとする。
5:20バス出発。
ものの10分で徳本峠の起点となる島々宿のバス停に到着。
ドアが開く。俺が出る。。。
俺しか出ない。
サヨナラ…バス…。
え?マジかよ?ってマジでした。
島々宿のバス停に降り立ったのは間違いなく自分のみ。
他に人っ子一人いない。
ちょっとね、ちょっとどころじゃなく凹みました。
もうマジでチキンハートな私。
小心者の極みなのであります。
いっそのこと、次のバス待って、
やっぱりバスで上高地に入ろうかとマジで思う!
そんなこと思う自分がとっても情けなく…。
行き橋
もう諦めて、意を決して出発。
5:40。
島々谷をニ俣に向けて遡る。
ニ俣までは車も通れる砂利の道。
ただただ孤独。
ちょっとした物音にもビビッテいる自分がイヤになる。
しかも、ニ股がやたら遠い。
徳本峠入り口からニ俣まではたぶん7~8kmある。
6:58ニ俣着。
と、ここで人発見!おじさん発見!
どうやら、前を歩いていたおじさんに追いつく。
自分の他にもここを歩いている人がいた。
ということだけでホント嬉しくて。
ここにて小休止。
戻り橋
7:10ニ俣出発。
ここからは本格的に登山道。
島々谷南沢を遡って行く。
いくら古の道で利用者の少ない道だからといっても、
登山道はしっかりしてる(2005年現在)。
よほどのことがない限り迷うようなこともない。
すぐにさっきのおじさんを追い抜く。
あと、もうひとりおじさんがいて追い抜いた。
結局、この日にこの道で会った人はこの2人。
天気はあまりよくなかった。
霧雨が降ったり止んだり。
樹林帯だから霧雨くらい何も問題はない。
そういえば1箇所、道が崩壊していたとこがあった(2005年当時)。
ちょうど行き橋と戻り橋の間の斜面だったかな。
ただこれも簡単に高巻けることができたので問題はなし。
この直前の台風でやられたとか!?
岩魚留小屋もすぐそこだ
ニ俣から岩魚留小屋まではアップダウンもさほど辛くない。
コースタイムでは3時間だが、2時間かからなかった。
きっと、恐怖心が想像以上に足を速めさせていたのだと思う。
岩魚留小屋9:00到着。
岩魚留小屋
そんな岩魚留小屋の写真が上のこの写真。
もうホント“古”って感じの山小屋。
歴史が感じられる。
その昔は、たくさんの山ヤたちで賑わっていたに違いない。
かの高名なウェストンがこの峠を越えたときからあったのだろうか。
今はどうやら夏のハイシーズンの時しか管理人は駐在しないらしいが、
それも本当かどうか定かではないくらい古ぼけた小屋だった。
岩魚留小屋に着く頃にはどうやら霧雨も止み、
太陽も顔を出したりしていた。
ここにて大休止。
追い抜いたおじさんたちもやってきて、
早めのお昼を一緒に食べた。
9:40岩魚留小屋を後にする。
最後の登りは笹×3
ここまで来てしまえば距離的には徳本峠は見えてきたようなもの。
だけど、ここから本格的に高度を稼いでいくことになる。
つまり、登りまくる。
つまり、ヘトヘトになる。
力水の手前ではもう歩いては立ち止まり歩いては立ち止まりの繰り返し。
力水11:30着。12:00発。
力水は徳本峠の真下と考えてもよく、
こっからもうホント一気に登ってく。
笹が生い茂るジグザグの急坂を登っていく。
辛いの一言に尽きる。
よくもまぁ、先人たちは牛を連れてこんなとこ登ったもんだと感心。
牛がかわいそうになる。
それでもどんなにゆっくりだって、
歩いてさえいれば目的地には着くもので、
力水を出てから約1時間後の13:05。
本日の目的地でもあり、この山行の大きな目的地のひとつ、
でもある徳本峠に到着!
もう今日は歩かなくてもいいのだと思うと嬉しかった。
徳本峠小屋
さっそく小屋にテントの設営を申し込みに。
ここの小屋のご主人は本当に良い人。
今、私が歩いてきたルートにはこれといって
問題はなかったことをご報告する。
ちなみに、私が某大学のワンゲルに在籍していた
ことをお伝えして話しが盛り上がる。
ちょうどこの年の5月にワンゲル部員が
徳本峠の下りで事故を起こし、
ご主人にはとてもお世話になったようだ。
元部員のひとりとして、お礼を言う。
しかしこのご主人はホント魅力ある人だった。
惚れてしまった。なんだかかっこよくて。
その後は昼寝したり他の登山者の方々と
お話ししたりしながら過ごす。
夕方からは雨になりテントの中で夕食を作って食べる。
牛の和風ステーキ丼。豪華でしょ?!
でもやっぱ、仲間と一緒に食べたほうが美味しいような気が…。
朝:おにぎり / 昼:COOPのレバニラ弁当 / 夜:牛の和風ステーキ丼
【2日目】古の徳本峠を越えて穂高連峰へ ~あ、あ、足が、動かない~
家 === 松本 === 新島々 === 島々宿
=== 二俣 === 岩魚留小屋 === 力水 === 徳本峠
7月28日。八王子駅から夜行ムーンライト信州に乗り込んで、一路信州へ。
この日の日記の最初にはこう記してある。
「今、八王子駅のホームに座り込んで…緊張している僕がいる。
どうなるのかな?初めて、大きな大きな山行をひとりでやろうとしている自分がいる。
自分に負けるな。自分に負けないで歩き続けろ。感じ続けろ。
ただ、自分が自分であるように、自分がわかるような山行にしたい。
きっと何か、大きな大きな何かが、待っていてくれるはず。」
徳本峠入口
7月29日、4:34。松本着。
4:45発の松本電鉄の電車に乗り込み新島々へ。
5:05新島々。
上高地行のバスに乗り込む。
バスにはたくさんの人が乗ってる。
これだけ人がいれば、絶対に自分の他にも
徳本峠を越える人がいるはずだと確信する。
そして、少しホッとする。
5:20バス出発。
ものの10分で徳本峠の起点となる島々宿のバス停に到着。
ドアが開く。俺が出る。。。
俺しか出ない。
サヨナラ…バス…。
え?マジかよ?ってマジでした。
島々宿のバス停に降り立ったのは間違いなく自分のみ。
他に人っ子一人いない。
ちょっとね、ちょっとどころじゃなく凹みました。
もうマジでチキンハートな私。
小心者の極みなのであります。
いっそのこと、次のバス待って、
やっぱりバスで上高地に入ろうかとマジで思う!
そんなこと思う自分がとっても情けなく…。
行き橋
もう諦めて、意を決して出発。
5:40。
島々谷をニ俣に向けて遡る。
ニ俣までは車も通れる砂利の道。
ただただ孤独。
ちょっとした物音にもビビッテいる自分がイヤになる。
しかも、ニ股がやたら遠い。
徳本峠入り口からニ俣まではたぶん7~8kmある。
6:58ニ俣着。
と、ここで人発見!おじさん発見!
どうやら、前を歩いていたおじさんに追いつく。
自分の他にもここを歩いている人がいた。
ということだけでホント嬉しくて。
ここにて小休止。
戻り橋
7:10ニ俣出発。
ここからは本格的に登山道。
島々谷南沢を遡って行く。
いくら古の道で利用者の少ない道だからといっても、
登山道はしっかりしてる(2005年現在)。
よほどのことがない限り迷うようなこともない。
すぐにさっきのおじさんを追い抜く。
あと、もうひとりおじさんがいて追い抜いた。
結局、この日にこの道で会った人はこの2人。
天気はあまりよくなかった。
霧雨が降ったり止んだり。
樹林帯だから霧雨くらい何も問題はない。
そういえば1箇所、道が崩壊していたとこがあった(2005年当時)。
ちょうど行き橋と戻り橋の間の斜面だったかな。
ただこれも簡単に高巻けることができたので問題はなし。
この直前の台風でやられたとか!?
岩魚留小屋もすぐそこだ
ニ俣から岩魚留小屋まではアップダウンもさほど辛くない。
コースタイムでは3時間だが、2時間かからなかった。
きっと、恐怖心が想像以上に足を速めさせていたのだと思う。
岩魚留小屋9:00到着。
岩魚留小屋
そんな岩魚留小屋の写真が上のこの写真。
もうホント“古”って感じの山小屋。
歴史が感じられる。
その昔は、たくさんの山ヤたちで賑わっていたに違いない。
かの高名なウェストンがこの峠を越えたときからあったのだろうか。
今はどうやら夏のハイシーズンの時しか管理人は駐在しないらしいが、
それも本当かどうか定かではないくらい古ぼけた小屋だった。
岩魚留小屋に着く頃にはどうやら霧雨も止み、
太陽も顔を出したりしていた。
ここにて大休止。
追い抜いたおじさんたちもやってきて、
早めのお昼を一緒に食べた。
9:40岩魚留小屋を後にする。
最後の登りは笹×3
ここまで来てしまえば距離的には徳本峠は見えてきたようなもの。
だけど、ここから本格的に高度を稼いでいくことになる。
つまり、登りまくる。
つまり、ヘトヘトになる。
力水の手前ではもう歩いては立ち止まり歩いては立ち止まりの繰り返し。
力水11:30着。12:00発。
力水は徳本峠の真下と考えてもよく、
こっからもうホント一気に登ってく。
笹が生い茂るジグザグの急坂を登っていく。
辛いの一言に尽きる。
よくもまぁ、先人たちは牛を連れてこんなとこ登ったもんだと感心。
牛がかわいそうになる。
それでもどんなにゆっくりだって、
歩いてさえいれば目的地には着くもので、
力水を出てから約1時間後の13:05。
本日の目的地でもあり、この山行の大きな目的地のひとつ、
でもある徳本峠に到着!
もう今日は歩かなくてもいいのだと思うと嬉しかった。
徳本峠小屋
さっそく小屋にテントの設営を申し込みに。
ここの小屋のご主人は本当に良い人。
今、私が歩いてきたルートにはこれといって
問題はなかったことをご報告する。
ちなみに、私が某大学のワンゲルに在籍していた
ことをお伝えして話しが盛り上がる。
ちょうどこの年の5月にワンゲル部員が
徳本峠の下りで事故を起こし、
ご主人にはとてもお世話になったようだ。
元部員のひとりとして、お礼を言う。
しかしこのご主人はホント魅力ある人だった。
惚れてしまった。なんだかかっこよくて。
その後は昼寝したり他の登山者の方々と
お話ししたりしながら過ごす。
夕方からは雨になりテントの中で夕食を作って食べる。
牛の和風ステーキ丼。豪華でしょ?!
でもやっぱ、仲間と一緒に食べたほうが美味しいような気が…。
朝:おにぎり / 昼:COOPのレバニラ弁当 / 夜:牛の和風ステーキ丼
【2日目】古の徳本峠を越えて穂高連峰へ ~あ、あ、足が、動かない~
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