2005年8月30日
涸沢(5:00) === 北穂高岳(7:30-8:40) === 穂高岳山荘(11:15-12:00) === 涸沢(13:15)
8月30日のモルゲンロート
そんな4日目の今日は、今回の山行の中でも一番のBig Event Day。
Ryo曰く、(※以下、「」内はRyoの感想)
「とにかく、この日は死を味わった日といえる。
前日の停滞で、すっかりリフレッシュしていたのはよかったのだが、
まず早朝の出発と、北穂への思ったよりキツイのぼりに、
朝っぱらからぁぁああと思ったものです。
ちょうど、登ってるときに、御日様が顔をだす。
雲海のなかから、ひときわ明るい、いや、まぶしい御日様が出現したとき、
“まあ朝ですな”、と普通の感想?
とにかく、それくらい思ったよりキツイのぼりだった。
ちょうど、はしごを上がったあとに、見晴らしのいい場所に出て、そこで休憩。
富士山が見えたり、前穂の北尾根はバッチリだったし、しかも、朝の独特の雰囲気に和みました。」
北穂高岳より槍ヶ岳
この日は3:00に起床して、5:35に涸沢を出発。
Ryoもキツイとは書いているものの、すごく良いペースで登る。
稜線に飛び出して止まるとほんとに寒い…。
ちなみにね、北穂高小屋のお隣さんの南岳小屋の記録によれば、
この日の気温は最高8.8℃/最低4.4℃だったそうな。寒いわけです。
北穂高岳には7:30到着。涸沢から約2時間。
ほんとに素晴らしいペースで登ってきました。
北穂高小屋のデッキで大休止。
1時間くらいコーヒー飲んだり嗜物を食べたりしてました。
そんなリッチな気分の写真が上の写真です。
この日の空はとっても綺麗でした。
秋の空。秋の雲。秋の風。季節は秋。
一足先に秋を感じてました。
左右ともに断崖絶壁
さて、ここからが今日の核心。
というより今回のこの山行の核心。
北穂高岳から涸沢岳への縦走です。
地図(エアリア)にだって危険マークがついてるわけで、
それなりに危険なルートです。
スリルとサスペンスに満ち溢れた雲上散歩が楽しめるってわけなのです。
私は今回で4回目。
経験では涸沢岳から北穂高岳へ縦走するよりも、
北穂高岳から涸沢岳へ縦走するほうが易しいと思う。
と、言ったってそれなりの悪路険路難路。
自信のない方は行かないほうが賢明です。
これから出てくる写真を見て少しでも
「私には無理だわ~」って思われた方、無理です。
ちなみに、大キレットはこんなもんじゃなくさらにもっと悪路険路難路の連続です。
大キレットに行かれようと思っていたのに早くもこちらの写真を見てビビッテしまわれた方、
もう一度自分を見つめなおしてみてください…。
落ちたら止まりません
Ryo曰く、(※以下、「」内はRyoの感想)
「北穂→涸沢岳までのルートは、これまで生きてきたなかで、
最高レベルの“ビビリ”を味わった。僕は完全に山をなめてた。
それは、普通の人と同じ、きっとこの文を読んでいる人のほとんどが、
抱いている山へのイメージと変わらないものだっただろう。
事故、とくに転倒、滑落なんかで、亡くなっている方が多いが、
まだまだ若い自分には関係ないかと、運動もそこそこしているし・・・・・
とんでもない!
僕はね、初めて「死」の恐怖ってもんに、とらわれたですよ。
それは新鮮でもあったけど、もう、なんか、考えてそうなってるんじゃない。
頭は思考停止状態…シチュエーションが体、人間の5感に訴えかけてたんだろうね。
とにかく、久しぶりだったさ、心臓バクバクっていうのよりね、足に来たのさ。
もう、よろよろというか、疲れてもいないのに、まさに、良く抽象されるような足がくがく状態。
でも天気がよかったのは本当にラッキーだった。
最高の、初めてのシチュエーションだった。
こればっかりは神に感謝。」
おっかなびっくりRyo君
上の写真のこの瞬間、Ryoくんは結構うるさく私にガミガミと叱られています(笑)
ホールドが見つからず、私が口で指示しても恐怖心もあるのかなかなか足が下りようとしません。
結局、私が指示したホールドなんてまったく無視してゆっくりゆっくりとここをクリアしました。
鎖を使えばもっと早くそして楽に下れますが、
できる限り鎖は使わないようにさせています。
というもの、鎖に頼り切ってしまうと逆に危険だからです。
活路を開くことができないRyo君(笑)
これから先も、ちょくちょくヤバメな箇所は登場します。
まだまだ続く難路の嵐…
Ryoくん、こっちの壁のほうが順調に下れていましたね。
そして、ちょうどこの頃から、さっきまでの秋の空はどこへやら?
だんだんと空の色が怪しくなって、天気予報的中の予感。
予報ではこの日の午後から天気は下り坂でした。
まだまだ高いぞ涸沢岳は
ここを過ぎれば涸沢岳まであと半分
最低コルを過ぎるとほどなくして涸沢槍の上りが始まる。
ここからこのルートの終点である涸沢岳までは、
始終緊張を強いられること間違いありません。
眺める先は…
そんな涸沢槍の取り付きにて、これから自分が登らなければならない先を
「マジかよっ!((((_ _|||))))ドヨーン」ってな感じで眺めているRyoくん。
覆いかぶさらんばかりの壁×3
Ryoくんが見つめている先は覆いかぶさらんばかりの壁×3。
最後の難所
涸沢槍から涸沢岳への悪路険路難路の後半戦を慎重に通過して、
上の写真を登りきれば一気になだらかな稜線に出ることができます。
一気に緊張感もほぐれます。そこから涸沢岳までは5分くらい。
涸沢岳(3,110m)山頂にて
8:40に北穂高岳を出発してちょうど2時間くらい。
なんとか無事に今回の山行最後のピークである
涸沢岳(3110m)にたどり着く事ができました。
涸沢岳山頂にて。Ryoくん。生きている喜びのポーズでしょうか?笑
風に揺れる稚児車(ちんぐるま)
涸沢岳で少し小休止をして、穂高岳山荘へ。11:15着。
お昼代わりの行動食を食べながら大休止。
12:00には涸沢へ向けて下山しました。13:15涸沢着。
天気予報通り、やはりその日の夕方から雨が降り始め、
テントの中で夕飯のドライカレーを作って食べて、眠りに付きました。
Ryo、なにを思う?
朝:釜飯 昼:行動食 夜:ドライカレー
【5日目】憧憬…初秋の穂高岳山行 ~下山、そして“たくま”でカツ~
涸沢(5:00) === 北穂高岳(7:30-8:40) === 穂高岳山荘(11:15-12:00) === 涸沢(13:15)
8月30日のモルゲンロート
そんな4日目の今日は、今回の山行の中でも一番のBig Event Day。
Ryo曰く、(※以下、「」内はRyoの感想)
「とにかく、この日は死を味わった日といえる。
前日の停滞で、すっかりリフレッシュしていたのはよかったのだが、
まず早朝の出発と、北穂への思ったよりキツイのぼりに、
朝っぱらからぁぁああと思ったものです。
ちょうど、登ってるときに、御日様が顔をだす。
雲海のなかから、ひときわ明るい、いや、まぶしい御日様が出現したとき、
“まあ朝ですな”、と普通の感想?
とにかく、それくらい思ったよりキツイのぼりだった。
ちょうど、はしごを上がったあとに、見晴らしのいい場所に出て、そこで休憩。
富士山が見えたり、前穂の北尾根はバッチリだったし、しかも、朝の独特の雰囲気に和みました。」
北穂高岳より槍ヶ岳
この日は3:00に起床して、5:35に涸沢を出発。
Ryoもキツイとは書いているものの、すごく良いペースで登る。
稜線に飛び出して止まるとほんとに寒い…。
ちなみにね、北穂高小屋のお隣さんの南岳小屋の記録によれば、
この日の気温は最高8.8℃/最低4.4℃だったそうな。寒いわけです。
北穂高岳には7:30到着。涸沢から約2時間。
ほんとに素晴らしいペースで登ってきました。
北穂高小屋のデッキで大休止。
1時間くらいコーヒー飲んだり嗜物を食べたりしてました。
そんなリッチな気分の写真が上の写真です。
この日の空はとっても綺麗でした。
秋の空。秋の雲。秋の風。季節は秋。
一足先に秋を感じてました。
左右ともに断崖絶壁
さて、ここからが今日の核心。
というより今回のこの山行の核心。
北穂高岳から涸沢岳への縦走です。
地図(エアリア)にだって危険マークがついてるわけで、
それなりに危険なルートです。
スリルとサスペンスに満ち溢れた雲上散歩が楽しめるってわけなのです。
私は今回で4回目。
経験では涸沢岳から北穂高岳へ縦走するよりも、
北穂高岳から涸沢岳へ縦走するほうが易しいと思う。
と、言ったってそれなりの悪路険路難路。
自信のない方は行かないほうが賢明です。
これから出てくる写真を見て少しでも
「私には無理だわ~」って思われた方、無理です。
ちなみに、大キレットはこんなもんじゃなくさらにもっと悪路険路難路の連続です。
大キレットに行かれようと思っていたのに早くもこちらの写真を見てビビッテしまわれた方、
もう一度自分を見つめなおしてみてください…。
落ちたら止まりません
Ryo曰く、(※以下、「」内はRyoの感想)
「北穂→涸沢岳までのルートは、これまで生きてきたなかで、
最高レベルの“ビビリ”を味わった。僕は完全に山をなめてた。
それは、普通の人と同じ、きっとこの文を読んでいる人のほとんどが、
抱いている山へのイメージと変わらないものだっただろう。
事故、とくに転倒、滑落なんかで、亡くなっている方が多いが、
まだまだ若い自分には関係ないかと、運動もそこそこしているし・・・・・
とんでもない!
僕はね、初めて「死」の恐怖ってもんに、とらわれたですよ。
それは新鮮でもあったけど、もう、なんか、考えてそうなってるんじゃない。
頭は思考停止状態…シチュエーションが体、人間の5感に訴えかけてたんだろうね。
とにかく、久しぶりだったさ、心臓バクバクっていうのよりね、足に来たのさ。
もう、よろよろというか、疲れてもいないのに、まさに、良く抽象されるような足がくがく状態。
でも天気がよかったのは本当にラッキーだった。
最高の、初めてのシチュエーションだった。
こればっかりは神に感謝。」
おっかなびっくりRyo君
上の写真のこの瞬間、Ryoくんは結構うるさく私にガミガミと叱られています(笑)
ホールドが見つからず、私が口で指示しても恐怖心もあるのかなかなか足が下りようとしません。
結局、私が指示したホールドなんてまったく無視してゆっくりゆっくりとここをクリアしました。
鎖を使えばもっと早くそして楽に下れますが、
できる限り鎖は使わないようにさせています。
というもの、鎖に頼り切ってしまうと逆に危険だからです。
活路を開くことができないRyo君(笑)
これから先も、ちょくちょくヤバメな箇所は登場します。
まだまだ続く難路の嵐…
Ryoくん、こっちの壁のほうが順調に下れていましたね。
そして、ちょうどこの頃から、さっきまでの秋の空はどこへやら?
だんだんと空の色が怪しくなって、天気予報的中の予感。
予報ではこの日の午後から天気は下り坂でした。
まだまだ高いぞ涸沢岳は
ここを過ぎれば涸沢岳まであと半分
最低コルを過ぎるとほどなくして涸沢槍の上りが始まる。
ここからこのルートの終点である涸沢岳までは、
始終緊張を強いられること間違いありません。
眺める先は…
そんな涸沢槍の取り付きにて、これから自分が登らなければならない先を
「マジかよっ!((((_ _|||))))ドヨーン」ってな感じで眺めているRyoくん。
覆いかぶさらんばかりの壁×3
Ryoくんが見つめている先は覆いかぶさらんばかりの壁×3。
最後の難所
涸沢槍から涸沢岳への悪路険路難路の後半戦を慎重に通過して、
上の写真を登りきれば一気になだらかな稜線に出ることができます。
一気に緊張感もほぐれます。そこから涸沢岳までは5分くらい。
涸沢岳(3,110m)山頂にて
8:40に北穂高岳を出発してちょうど2時間くらい。
なんとか無事に今回の山行最後のピークである
涸沢岳(3110m)にたどり着く事ができました。
涸沢岳山頂にて。Ryoくん。生きている喜びのポーズでしょうか?笑
風に揺れる稚児車(ちんぐるま)
涸沢岳で少し小休止をして、穂高岳山荘へ。11:15着。
お昼代わりの行動食を食べながら大休止。
12:00には涸沢へ向けて下山しました。13:15涸沢着。
天気予報通り、やはりその日の夕方から雨が降り始め、
テントの中で夕飯のドライカレーを作って食べて、眠りに付きました。
Ryo、なにを思う?
朝:釜飯 昼:行動食 夜:ドライカレー
【5日目】憧憬…初秋の穂高岳山行 ~下山、そして“たくま”でカツ~
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