醸楽庵だより

芭蕉の紀行文・俳句、その他文学、社会問題についての評論

醸楽庵だより  467号  白井一道

2017-07-25 12:19:44 | 日記

 小沢一郎氏のロマン

侘輔 小選挙区制では、政治がよくなることはないんじゃないですかと小沢一郎氏の小集会での講演を聞いた聴衆の一人が講演後、質問すると小沢氏は小選挙区制だから政権交代が実現すると胸を張って答えた。この小沢氏の主張を聞いて小沢氏の政治家としての大きさのようなものを感じたんだけれどね。
呑助 小選挙区制だから政権交代が実現するということですか。
侘助 そのように小沢氏は主張している。私は小沢さん血色のいい顔を見て、人生に疲れない男なんだと感じたな。
呑助 そうですよね。47歳ぐらいだったんじゃないですかね。自民党幹事長に就任し、自民党総理候補を面接したことがありましたよね。
侘助 実質的な自民党の実力者だったんだろうからね。その小沢さんをめぐって日本の政界が大きな影響を受けてきたようだよね。だから小沢さん自身、総理になろうと思えばなれたんじゃないかと思っている人はいるんじゃないかと思うんだ。
呑助 そんなことを言う人は居酒屋に行くと必ずいますね。
侘助 最近の小沢さんの話を聞いていると政治にロマンを抱いている人、そんな政治家なんだと思うようになった。
呑助 政治にロマンね。それはどんなロマンなんですかね。
侘助 政権交代できる二大政党を実現すると言うことなのかな。
呑助 小沢さんは自民党から離れていろいろな政党をつくっては壊し、いまだに実現していないですね。
侘助 本当にそうだよね。しかしまだ諦めていない。そこが凄いなと思うんだ。そろそろ歳を重ねて草臥れているんじゃないかと思うんだけどね。
呑助 私だったら、とっくの昔に諦めているんじゃないかと思いますよ。
侘助 そうだよね。でも小沢さんは諦めない。今ではほんとに小さな小さな政党になっても諦めていない。山本太郎さんと一緒に政治に取り組んでいる。人間としての幅の大きさを感じさせるよね。
呑助 小沢さんは共産党の大会に招かれ挨拶までしたというじゃないですか。
侘助 そうらしいね。だから野党が選挙協力し、共産党が民進党を推薦し、応援する。民進党が共産党を推薦し、応援する。このような関係が実現すれば自民党安倍政権を倒すことができると小沢さんは考えているんじゃないかと思うんだ。もちろん自由党との間にも推薦し、応援する関係をつくる。もちろん社民党との間にもね。このような野党と市民団体との間にも信頼関係の樹立ができれば、安倍自民党政権を倒し、政権交代が実現すると考えているのじゃないかと思うな。
呑助 まぁー、夢のような話なんじゃないですかね。
侘助 そう、夢のような話だからね。そのような夢を古希を過ぎた政治家が抱いているということに小沢さんはロマンチストなんだなぁーと思うんだ。
呑助 仮に政権交代を実現しても、民主党の二の舞じゃないですか。
侘助 だから政府与党の経験のある小沢さんが総理になると民主党の二の舞のようなことにはならないのかもしれないよ。だから自民党を牛耳っている支援団体は小沢さんに恐怖しているのかもしれない。