カメラを片手に

奈良学セミナー、馬場基先生から木簡の話を

なんと今朝の奈良の最低気温は10.9℃、殆ど曇り空で時折小雨も。
日差しは少ないが、最高気温は18.3℃と暖かな一日でした。
      14時、15.9℃、73%

NHKラジオ深夜便・今日の誕生日の花は「ジンチョウゲ・沈丁花
この辺りはまだ蕾状態で、一週間先のことでしょうか。
      2/18

中国南部原産で、渡来は室町時代といわれるジンチョウゲ科の常緑低木です。
春の訪れを告げる香り高い花で、和名の由来は丁子(クローブ)の香りを合わせ
たような香木という説と、もしくは沈丁は沈香から転訛したともいわれる。
花言葉は常緑樹でみずみずしい緑の葉をつけることから「不滅」と。
      
 
今朝は奈良学セミナー後期第4回「木簡の話」を聴いてきました。
講師は奈良文化財研究所 都城発掘調査部 資料研究室長「馬場 基」
いつもの馬場節というか、要所要所に自虐ネタやお笑いを交えての講演、
時間を超過して95分、時間があっというまに過ぎました。

1.木簡の紹介、海外では貴重なタブレットやさんで通り研究者はごく少数、
英語でWooden Tablets、
海外の木簡例、中国では竹簡や
        👇左に足して行けるように紐が余っている。
      

ローマ時代のベスビオ火山噴火で埋まったポンペイの出土品で蝋の上に書いた
文字、蠟が溶けて残った文字を紹介して頂けた。

出土地域は湿地、永久凍土、海底・水底、砂漠などで、酸素が遮断され細菌の
活動が抑えられるからです。

日本で木簡は墨書のある木製品で、文字が書いてある木切れのこと。
残そうとして残されたものではなく、水につけて洗って樹脂保存している。
小さな破片が多く、たくさん集めて統合して初めてわかることが多い
何故腐らなかったかと言うと、奈良盆地の水位が高く、水の流れがある所より
穴などで溜まり多数の木簡がある方が保存状態は良いとのこと。

2.木簡を詠む作業
 帳簿に使われた巻物「題箋軸木簡・だいせんじくもっかん」の例
何と書かれているか分かりますか?、半分ですが・・・

右は◇◇割◇二籠カ◇まで読めていたが・・・
その後の出土木簡からの研究や赤外線使用で
  麻生割鰒二籠→伊勢のおうのワりあわびを二籠と

左は天平八年◇月◇日・・・
      

3.木簡の文字を見る作業:字に流行り廃れがあるようで、変遷を理解する
一段目と二段目には10年の違いがあり、墨がたっぴりの朴訥とした筆遣いから
慣れた筆使いに変わっている。
 

また地域によっても筆遣いの違いが判りますか。
平城京に遠い伊豆や安房はきっちりとした字体に反して、近い近江や讃岐は
字が上手いはずなのに、雑で字が汚いという印象となりませんか。
このことから近江や讃岐は頻繁に字を書くため、読めればいいので雑になる

4.木簡の木を見る作業、上部のように巻物として使用した題箋軸木簡
(正倉院御物)ですが、 紙は26㎝で、右から書きます。
 棒軸だけの出土が多く、掘るときに壊れたとも考えられるも
 下部は軸部の残りを表にしている。
   

5.木簡の記載を考える:削りくずですが、書式が頼りになり解読に到る
 奈良時代の役人の出勤日数を前期と後期で比較したが・・・
 去とは出勤不足で評価できないことで、前期も後期も同じになった。 
 現在のお役人さんは忙しいようですが・・・
 

6.木簡と遺跡の関係を考える:塩の産地では輸送コストと生産コストの関連性
  時間軸は判明しているゴミ捨て穴からの出土毎に比べ、製法との関連を。
  塩は時間が経てば、水分を吸って融解することで、輸送法が判る。
  若狭地方は近いので堅塩として、周防は鉄なべを用いて粉状塩
 

7.想像して楽しむ:奈良時代の役人さん、現在の小学校卒業時の覚える漢字数
 より少ない漢字を用いていたようだが、識字率は高いかもしれないと。
 左は奈良時代の役人用給食のおかずがまずいと「常食葉◇◇悪」 
 右は日本最古の立小便禁止の木片「此所 不得 小便」と 
  
        

参考になり、実物を見に平城京跡資料館を訪れなくてはいけませんね。  

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