Sound of waves.  日々舞武両道

by 後藤宏美(Hiromi Goto)HiromiEva
カラダ教習所松戸EvaDanceStudio

百本のバラの花束

2009-11-25 01:51:03 | Weblog
「先生~(笑)はい、これ!」

『!?、Yエちゃん、京都行くって言うたやんか~っ!』

「行くよ!今から。宏美んに会いたいから来たんだよ~、
…というわけで、今から深夜バス乗りいくわ~♪」

…なんじゃこりゃ。

…毎週金曜日、私は日暮里のザクロというペルシャ料理屋さんで踊っている。
先週急に『お店がお引っ越しすることになりまして…
つきましては宏美先生、ザクロクラス(店内でのレッスン)は
今月いっぱいでクローズしてくださーい♪』…と、言われ、
私は現在スタジオの場所探しやら値段交渉やら…
初めてのことだらけでてんやわんや。
(…だって、愛する生徒を路頭に迷わせる訳にはいかない。
...誤解しないで、もちろん責任感や義務感ではなく、
探したいから探しているの。)

会社を作るのか、個人でやるのか、
どうしたら生徒さんにも負担が少なくて済むかとか…
毎日今まで使ってこなかった部分の頭を使って、毎日が新しい、
…それは、わからないことだらけ…。安心や安定とは無縁…、
今いる友人達が支えてくれていなければ、気分はもっとロウだっただろう。

うん…それは絶対。

…そして毎週金曜日は…ショウ。
友人からの予約…、特に無し。

おかげさまで金曜は大入だから寂しいショウにはならないだろうけれど…、
「友人が来てくれたら、今日こそ心強いのは確か…」そんな気持ちでいた。

開演まであと5分、
知人からは特に連絡無し。
(私は私なりに、お客さん皆が、
『あ~っ楽しかった!お腹いっぱい♪心もいっぱい♪』
という気持ちでご帰宅なさるまでをエスコートしているつもりなので、
日頃は知人の在り無しに一喜一憂するのは控えているのだが………。)

「先生~時間でーす!」

『はーい。』

期待なんてしてなかった。最近頭ばかり使って、野生の勘も鈍っていた。
迂闊にもなんの予感も無かった。

それなのに…

(はっ?!そりゃ無いよ…)

Yエちゃんがそこにいた。

(貴女、京都行くっていうたやんか~っ!)
よく見ると…Yエちゃんだけじゃない、
周りには彼女の仲良しが、2、4、6、8…。
いったい貴女、何人連れてきたのよ?!
不意打ちが心に響く…、ダンスが彼女への感謝の気持ちでいっぱいになる。
(なんて友達だ…まったく)

私は限られた人たちの前じゃなきゃ泣けない…、可愛げのない人間だから…
耐えて音に集中する。レストラン内が笑顔で一つになる、幸せな感覚。
...ショウが終わって、彼女のくれた幸せに笑いがこみ上げた。
足早に階段を駆け上がろうとすると

「先生~はい、これ!」
してやったりの満足げな笑顔でYエちゃんがずっしりと重い花束を手渡す。

『Yエちゃん、京都行くって言うたやんか~っ!』

「行くよ!今から。宏美んに会いたいから来たんだよ~、
...というわけで、今から深夜バス乗りいくわ~♩』

少しお話しして、皆で写真を撮って、彼女は本当に京都へ行ってしまった。
なんて行動力、なんて思いやり。。。そしてなんて豪快な人だろう。

。。。。帰宅して花瓶に花を生けるも家中花だらけになった。
それもそのはずだ、、、バラの花は百本もあったんだから...。
そして傍らには薔薇もかすむような直筆のラブレター。(笑)

☆自信を持って☆っていう、励ましの手紙。。。
................100パーセントを表す百本のバラ。

嬉しくて泣いた。切なくて泣いた。情けなくて、幸せで、自分に腹が立って
泣いた。。。

そして泣き止んでバラにキスをして、努力を続けようと思った。

                                宏美
コメント (9)
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