登山口に自転車をとめ、か細い優しい虫の音を聞きながら草刈り整備されている道をゆっくり、ゆっくり勾配をあげていきました。これ以上ないほど透き通った水はとてもおいしく、玉になっている汗を流してくれました。ふいに鳥の声、カワガラスが谷間を渡っていった。
湿度のないひんやりした風は、このままずっと木陰で木を見あげていたい気持ちになりました。雪の重みに耐えながら育った根曲りの木々。その曲線美に見惚れます。
焼畑のあとなのか、ぽっかり木々の生えていない空間に出てきました。石がゴロゴロある急傾斜地。焼畑で豆や大根、ソバ、シコクビエなど作物を栽培なさったご苦労が偲ばれます。